プルガサリ 伝説の大怪獣(北朝鮮映画) 前編

激突!将軍様VS大怪獣 前編



愛の貧乏脱出大作戦!

思わずみのさんがタイトルコールしてしまいたくなるような映画をたまには御覧になってみませんか?こんにちはJ君です。というわけでハヌマーンの悪夢が冷めやらぬ当サイトが今回紹介する映画は世にも珍しい北朝鮮メイドの幻の怪獣映画「プルガサリ 伝説の大怪獣」です。



この映画は北朝鮮の作品であるというだけでもインパクトは十分ですが、なんとプロデューサーがあの金正日。そして制作にあたり日本からゴジラのスタッフを招聘したという気合いの入りっぷり。プルガサリの中の人はゴジラの中の人と同一人物というのだからマニアにはたまらないと思われます。ちなみに招聘です。「拉」の付くアレではありません。そう拉麺ですね(違います)。というわけでまさに北朝鮮政府公認のサムシングスペシャルであるところのこの「プルガサリ」。REXあたりとは全然格が違う、といえましょう。



 読めません・・・





早速映画をご紹介していきましょう。時は高麗朝の時代。朝廷の圧政により苦しめられる農民達。鍛冶職人の弟子インデは密かに山に同士達を集め、農民一揆を画策します。主要な登場人物は以下の通りです。



■鍛冶職人:タクセ

鍛冶屋であり、農村の長老的存在。



 KING OF 貧乏

うん、この人は絶対貧乏だ。全身全霊をこめて貧乏くささを表現している。パーフェクト貧乏アクターです。





■鍛冶職人の弟子:インデ

役人達の横暴に決起し、農民一揆のリーダーとなる熱い男。



 やや小太り

鍛冶屋というか落ちぶれて中年太りした元ビジュアル系みたいなルックスですが、本作品では主役級。ラストサムライでいうと渡辺謙みたいなポジションです。ちょっと言い過ぎました。





■鍛冶職人の娘:アミ

鍛冶屋の娘で本作品のヒロイン的存在、インデといい仲。



 喜び組ではありません

喜び組以外の北朝鮮の女優さんを見る機会はあまりないですよね。皆さんの感情移入を高めるために本テキストでは「あみーご」呼ぶことにします。しません。



彼等の表情を見ただけでも彼等の困窮ぶりが伝わって来るというものです。日本だったら嘘くさい過剰な貧乏描写も、北朝鮮映画だというだけで俄然リアルな感じがしてくるのが不思議です。さすが本場ですね



高麗朝の役人どもは農民一揆に備えて武器を作るために農民から農具や鍋などの鉄材を取り上げます。これまた見るからに弱いものから搾取するという悪い役人の雰囲気が満載です。さすが本場ですね

 悪そうです



役人達は農民から取り上げた農具を鍛冶屋タクセのところに持ちこみ、農具の鉄を使って武器を作れと命じます。しかし農民の味方であるタクセがそんなことをできるはずはありません。



「役人には適当な事を言ってごまかしておくから」

お役人に逆らって農具を農民に返してしまった鍛冶屋。しかし、速攻で役人に捕まります。



 

「鉄をどこに隠したか言え!」



 

「きっとプルガサリが食べてしまったのでしょう」



 

「この世にプルガサリなどいるものか!」



お役人様のごもっともなツッコミが入り、役人に拷問を受ける鍛冶屋タクセ。言い訳がテキトーにもほどがあります。可哀相ですが自業自得です





 超悲惨

飯抜きで投獄される鍛冶屋。水も与えられません。このままでは死んでしまいます。もう貧乏エクストリーム状態になっています。もちろん高麗朝の時代ですから、みのさんもテレビ東京も助けてくれません。そこで瀕死の状態の鍛冶屋に娘のアミ達がこっそり、牢屋に向かって飯を投げ込みます。



しかし、自分の死を悟った鍛冶屋は、その飯を口にすることなく、飯粒を使って人形を作り始めます。彼の無念の思いを込めた化身・・・・プルガサリを。



 やたらに精巧です



って、こんなの飯粒で作れるんでしょうか・・・・?

いくら鍛冶屋だからといって飯粒でこんな人形が作れるとは思えませんが、とにかくストーリーの進行上、父親の形見の人形は娘のアミに渡されました。父の死を目の当たりにして、悲しみをこらえつつ裁縫仕事をするアミ。しかし、間違って針を刺してしまい、血が人形にかかってしまいました。すると・・・・



 



人形が動き始めました!



 

こいつ・・・動くぞ!(※本作品とは関係ありません)



どうやらこの飯粒人形は鉄が大好きらしく、裁縫道具の針をすごい勢いで食べています。鉄を食う怪物、どうやら鍛冶屋の怨念と娘の血がこの世にプルガサリを生んでしまったようです。



その頃、役人に逆らった罪で一揆のリーダー、インデが打ち首の刑にされる寸前でした。映画が始まってまだなんの役にも立ってないインデ。このまま殺されてしまうのでしょうか?大ピンチです。

 



そこへ・・・・



 唐突に登場

プルガサリが登場!もの凄い食欲で刀に食らいつきます。プルガサリの食欲がインデを救いました。



 でかくなってる・・

さらに役所の武器庫に潜入して武器を食いまくるプルガサリ。生まれてまだ1日だというのにシーンが切り替わるたびに明らかに巨大化しているのが怖いです。プルガサリの正体は「うんこデカロン」でしょうか?



 目がキモ・・・

それにしてもプルガサリ・・・最近流行のキモかわいいっていうジャンルでいいんでしょうか?キモとかわいいの比率が98:2ぐらいの気もしますけれども。



 思いっきり着ぐるみです

ちなみに急成長のせいか、着ぐるみのつなぎ目がバレバレですが、本作品は北朝鮮映画です。将軍様の仰せのままに。余計なツッコミは無用です。



 ファン将軍

プルガサリによって助け出されたインデ達は山に要塞を作り、本格的に農民一揆の準備に備えます。苛立つ朝廷の陛下は一揆軍討伐のために武闘派のファン将軍を呼び寄せます。



 迫力の合戦シーン

農民軍を武力で叩きつぶすべく、インデ率いる農民軍の立てこもる山へ攻め込むファン将軍率いる朝廷軍。圧倒的な人数の合戦シーンがこの作品の魅力です。そんじょそこらの歴史映画にも勝るとも劣らない迫力です。しかし、そこにはインデ達のクレバーなワナが仕掛けられていました。山頂から大量の丸太や岩がが押し寄せファン将軍達を襲います。



 岩がチャチいです

この岩は明らかに発泡スチロールっぽいのですが、ここにはお金をかけていなかったようです。そんじょそこらのトマト映画にも勝るとも劣らないショボさです。しかし本作品は北朝鮮映画。将軍様の仰せのままに。余計なツッコミは(以下略)。



農民軍をナメていたため、痛い目にあって落ち込むファン将軍。しかし、そこで側近がファン将軍にアドバイスします。

「兵糧責めをしてみてはどうでしょうか?」

「そうか、よし!」

・・・・ファミコンの三国志をはじめたばかりの中学生でも考えつきそうな作戦ですが、この将軍は今まで「作戦」というものを考えたことがなかったのでしょうか?



そして、兵糧責めは絶大な効果をもたらしました。山に立てこもっている農民軍は食料が底をつき、もう農民軍の敗北は目前の状況です。そんな中、山を下りて食料を探していたヒロイン、アミは、朝廷軍に見つかってしまいます。大ピンチ!





 

ガオー!





食料を求め山に消えたプルガサリが再び登場!しかもなんか・・・・巨大化してるだけでなくツノまで生えてます。ファン将軍達を追い払いアミを助け出したプルガサリはインデ達の元へ向かいます。



 

なんか・・・・すごくありえないツーショットですね。





ついに農民軍とプルガサリが合流。プルガサリという強力な助っ人を得た農民軍は今度は朝廷へ攻め込みます。



 一目でわかる合成

メチャクチャベタな合成シーンです。しかし本作品は北朝鮮映画。将軍様の仰・・(以下略)。っていうかまた短期間でデカくなってないですか?



 

しかし、ファン将軍もさすがにプルガサリ対策を立てていました。プルガサリは鍛冶屋の娘、アミの血によって生を受けたため、アミには絶対逆らえないという情報をゲット。アミを拉致して人質に取り、プルガサリの戦意を喪失させる作戦です。・・・・うん、今すごくNGワードを書いてしまって気がします。お許しください将軍様



 

なんと、そこにはプルガサリ専用の巨大檻が用意されていました。



 あれ?やばくね?

主人のアミの命がかかっているため、ファン将軍の言いなりとなり檻に自ら入るプルガサリ。



 どうなってしまうのか?

そして、火が放たれました。プルガサリ大ピンチ!ついにやられてしまうのか・・・・?



そんなわけで、いよいよ後編ではプルガサリが狂気の大暴走。きっと貴方のトラウマとなって一生脳裏に刻み込まれるのは必至。乞うご期待です!




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参考) Amazon →   レビュー →   

出典) 「プルガサリ 伝説の大怪獣」 

    ジェネオンエンタテインメント

    

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