テニスのOB様・・・「テニスボーイ」レビュー 後編

テニスのOB様・・・「テニスボーイ」レビュー 後編

インドのテニスは世界一イイィィィ!

こんにちは、J君です。テニプリ連載終了記念として、テニプリ以前のブッ飛びテニスマンガをご紹介するテニスのOB様企画、「テニスボーイ」レビュー後編のお時間がやってまいりました。前編はこちら

テニプリとテニスボーイ、両方ともジャンプ掲載作品のブッ飛びテニスマンガという点は共通しているのですが、それぞれがまったく独自の個性を放っております。たとえばテニプリはマンガの枠を跳び越してミュージカルでもエライことになっています。これはテニスボーイでは絶対に成し得なかった偉業といえましょう。一方、テニプリがテニスボーイに決して敵わないものそれは・・・圧倒的な量のパンチラシーンです。


象徴的なのは以下のシーン。コートで転んでしまい、絶体絶命の状況で奇跡の逆転ショットを返すシーンです。

パンチラ大盤振る舞い

なんとブリッジでボールをリターン!


まさにパンチラを見せるために存在するようなショットです。パンチラというか・・・もはやパンモロという気がしないでもないですけど、さすが小谷憲一先生。「DESIRE」ではエロス路線でブイブイいわせてるだけのことはあります。

というわけで、テニプリよりテニスボーイの方がスゲエ!という主張をしようとしたものの見事に自爆してしまった感があるのですが、気を取り直して前編をざっとおさらいしておきましょう。ある日スカウトマンにその才能を見初められ、プロテニスプレーヤーを目指すことになった野生児、飛鷹翔。その飛鷹が入学した全寮制のテニス養成学校カリフォルニア学園は狂った特訓、狂った選手、狂った必殺技が横行するいかにも少年ジャンプ的なテニスワールドが展開されていたのです。

そして、今回ご紹介する後編では予告通り世界大会編をお送りします。入学以来、新人ながらも破竹の勢いで勝ち進む飛鷹はNo1の男子選手、伊集院には破れたものの、No2の座を手に入れ、世界中の強豪を相手に戦うハワイアンマッチに日本代表として出場する権利を得たのでした。

主人公(一番右)が一番ブサイク

彼等が日本代表に選ばれた4名です。主人公が一番ブサイクなのが粋ですね。それはともかく、世界を相手にするためには更なる特訓が必要ということで、日本代表メンバー達は今まで以上にハードコアな特訓に臨むのでした。

物理的に無理すぎる特訓

同時に飛んでくる無数の玉を同時に打ち返す特訓

どんな時もパンチラ

重量20キロの鉄の鎧を着て、さらに後方の巨大な電磁石の磁力に逆らいながらサーブを打つ練習。

絶対テニスに関係ない

水中で泳ぎながら鉛の玉をラケットで返す練習

こ、ここまでやらないと通用しないなんて、世界のテニスはどれだけレベルが高いんでしょうか?レベルが高いというか・・・彼等が対戦する相手は実はスーパーサイヤ人かなんかなのでしょうか?

世界大会最初の対戦相手はオーストラリアです。いきなり強豪国ということで大苦戦必至なのですが、それ以上にビックリなのが・・・

おなじみ主人公の色違いキャラ

オーストラリアのエースが主人公のそっくりさん・・・というか色違い。

プレースタイルもまるで主人公、飛鷹翔の生き写しという大変やりにくい状況です。現実では絶対ありえないですがマンガでは良くある話ですね。

そのオーストラリアのエースの必殺技がこれ

怖ろしいショットですね

クロコダイルバイブレーション

打ち返した瞬間、まるでワニにかまれたかのような衝撃を受けるショットです。目には見えないが実は、ボールが強烈な振動をしているため、打ち返した者は腕がしびれてしまい、最終的にはラケットが握れなくなってしまうという嫌な技。

図解:よくわかるクロコダイル~

ご丁寧に詳しい説明まで書いてあるので、実践してみたい方は参考にしてください。

よく見ると後ろに人が・・・

その他、ダブルスではブラックホールエクスプロードという、えらくカッコいい名前のショットが炸裂したりします。要するに前にいる人がボールを打つフリをして、よく見ると実は後ろの人が打っているという二人羽織っぽいショットです。 そんなこんなで苦戦をするのですが、結局日本チームが勝ってしまうのでした。

次に対戦するチームはメキシコ。ボールを打つときの掛け声が「オーレ」とかでやたらラテンな雰囲気が漂っているのですが、実は超凶暴なチームです。メキシコチームの必殺ショットは

ただの卑怯ショット

ブル・ファイトアタック

ようするに、目の前にいる相手に向かって思いっきり打つという、必殺技というかただのマナーの悪いショットのような気もするのですが、このブルファイトアタックは、試合前の練習で人食いザメをやっつけていたりするほどの威力。まさに殺人ショットですね。

威力ありすぎ・・・

しかも、男子だけでなく女子までブルファイトアタックを使ってきます。メキシコ娘、おっかねえ・・・。

女子も凶暴

というわけで、このメキシコ戦あたりからだんだんと殺伐とした雰囲気に。テニス本来の、コート上の人のいないところにボールを打つという勝負から、いかにテニスボールを相手にぶつけてKOするかという展開になってきます。やはりジャンプのテニスは格闘技だったか・・・。

それテニスと違うから

メッタ打ちって普通テニスで使わない言葉ですよね。

いよいよ、準決勝に進んだ日本チーム。なんと対戦相手は神秘の国インド。インドってテニスが強いというイメージがさっぱり沸かないのですが、このマンガではいろんな意味で最強でした。

宗教色強し

まずルックスが最強。バックグラウンドに仏像的なモノを持ってくるあたりからして非常に畏れ多い感じですね。

嫌なパフォーマンス

試合を始める前も最強です。なんかとにかく近寄りがたいパフォーマンスです。テニスをやる前に相手がこんなことしてたら普通にドン引きですよね。もちろん必殺技も神がかってます

イリュージョンですか

ボールが体をすり抜けるショット。もう、全然意味が分からない。すでにラケットすら使っていません

解説されてもなあ

・・・と思ったらご丁寧に詳しい説明も載っているので、実践してみたい方は参考にしてください。(やらねーよ)

ここまでみても十分すぎるほどインドのテニスが別格なのはお分かりだと思うのですが、インドにはこのすり抜けショットを超える究極奥義があるのでした。しかし、その技はまさに反則スレスレの技。

開き直り

まるで今までの技が邪道じゃなかったかのような物言いですが、それはそれとしてついにテニス史上類を見ない究極奥義が炸裂。

いつでもパンチラ

何やってんの!

まさにテニス版スカイラブハリケーン・・・というか連載時期的にこっちが元祖なのですが、まさかテニスでもこの手の技があるとは思いもよりませんでしたね。日本大ピンチか?

結局主人公が最強

と思ったら、飛鷹の必殺技「ピーコックダイヤモンド」であっさり返されてしまいました。日本強すぎ。

ちなみに、決勝戦では最強のアメリカチームと戦うのですが、インドに比べてビジュアル的に弱いためご紹介は割愛させていただきます。

個人戦ではアメリカのエースに飛鷹が負けてしまうものの団体戦ではアメリカも倒し、結局世界大会を制した日本チーム・・・さすがマンガです。その後の「テニスボーイ」は、マスクをかぶった謎のテニス選手が出てきたり、「テニスの試合をやめたら人質を殺す!」などと全く意味不明な要求をしてくるテロリストが現れたりと、おもしろ展開がまだまだ続くのですがご紹介しきれないので、興味のある方は是非ご一読ください。

そんなわけで、1980年代のマンガながらテニプリに勝るとも劣らないブッ飛びテニスマンガ「テニスボーイ」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?コミックスで14巻も刊行されており、なにげに長期連載されている隠れた名作なのです。実際にテニスをされている方は、是非とも今回ご紹介した必殺技を習得して実際に試合で使っていただきたいものです。きっと相手はこんな感じになることでしょう。

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出典) 「テニスボーイ」 集英社/寺島優/小谷憲一

参考)  Amazon → 

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