孤独のグルメを超えるか!?萌え人妻自炊マンガ 「花のズボラ飯」

孤独のグルメを超えるか!?萌え人妻自炊マンガ 「花のズボラ飯」











今ならアタシ ブタと呼ばれてもいいっ!!
おせちましておめでとうございます!J君です。年始早々ネットではおせち料理でひと騒動起こり、日本人にとっての食の重要さを改めて考えさられたわけですが、今年一発目のレビューもグルメ関連で行きたいと思います。

以前「孤独のグルメな女たち」というテキストで少しご紹介しました「花のズボラ飯」というマンガですが、昨年末にめでたく単行本化したということで、今回は単行本化記念でこの「花のズボラ飯」を徹底レビューしてみたいと思います。今年初更新がさっそく孤独のグルメ関連という・・・今年も引き続きこどグルに頼り切った編成で当サイトの行く末が心配ですが、そういう事を差し置いても「花のズボラ飯」ははっきりいってかなりのオススメ作品です。


ポッチャリ系ズボラ主婦、花


「花のズボラ飯」は現在、エレガンスイブという婦人向けマンガ誌に連載中の漫画:水沢悦子先生、原作:久住昌之先生のコンビ作品です。単身赴任中の夫を持つズボラ主婦、花(ハナ)がテキトーなご飯を作ってズボラな食生活をするという、コンセプトも画もユルユルな感じの作品になっております。

本作品、久住先生が原作ということで、どうしても孤独のグルメと比較をしてしまうところです。確かに孤独のグルメ同様ひとりめしシーンが多いのですが、「孤独のグルメ」はあくまで主人公、井之頭五郎による外食グルメがメインとなっており、本作品「花のズボラ飯」はズボラ主婦、花(ハナ)による自炊メニューがメインです。そういう意味では別物と考えたほうが分かりやすいです。といいつつ・・・

単身赴任の旦那は「ゴロさん」


単身赴任中の花のダンナの名前が「ゴロさん」という・・・さりげなく孤独のグルメを意識させるような設定がでてきたりもします。もしかしたら花は井之頭五郎の隠し妻なのでは?と勘ぐっちゃいますけど残念ながら花の本名は・・・

30にはみえませんな


「駒沢花」でした。つまりダンナは駒沢五郎ということになるのでしょうか。ちなみに東京には井の頭公園も駒沢公園もあるんですが、もしかして・・・公園繋がりなのか!?

さて肝心の内容ですが、萌えテイスト漂うポッチャリ系人妻である花が、夫が単身赴任なのをいいことに、あんな事やこんな事(料理とか掃除とか)をズボラにこなすのですが、まあとにかく本当にズボラです。まず部屋が超きったない

半端ない汚さ


もうね、半額おせちもビックリですよ。保健所に通報されてもおかしくないレベルです。・・・とは言うものの、一人暮らしって結構こんなものかもしれませんね。主婦でこれだとちょっとアレですけど。そして、このズボラさに加えて随所に繰り出される花のオヤジギャグ。これが実にエクセレントです。

ご飯がナイアガラレベルですね


「ごはんがナイチンゲール!!」

誰しも一度は思いつくギャグ


「リッチリッチニナリッチ!!」

オッサンのセンスですね


「黄身のハートにロックオン」

テキサス・チェーンソーてマニアックだな


「張り切っちゃいそーテキサスチェーンソー」
最近の作品でこれだけオヤジギャグを連発するのは本作品と「KAGEROU」ぐらいのもんだと思いますが、まるでザキヤマを彷彿させるようなオヤジギャグの連発。しかし、これも萌え人妻のオヤジギャグだからなんか許されるところがあります。おっさんが普通にオヤジギャグを言っても殺意を抱かれるだけですので気をつけたいところです(主にJ君が)。オヤジギャグもそうなのですが、花は料理中にとにかくしゃべくりまくりのラクリマクリスティーです。その勢いは平野レミ先生にも負けないレベルです。

一人料理の鉄人


このコマを埋め尽くすようなマシンガントーク。しかも家には他に誰もいないので完全に独り言です。しかし、萌え人妻・花から繰り出されるこのウザイぐらいのベシャリこそがこの作品の魅力といえます。

 
うまそ・・・うです



そして出来上がった花のオリジナルなズボラメニュー。グルメマンガならここで出来上がった料理の画を見て「おお、美味そう!」って思わず言ってしまうのがお約束なのですが、この作品の場合は特にそうでもないのが画期的なところでもあります(褒め言葉)。

さらにしゃべりだけでなく、花の行動のあらゆるところに「一人暮らしあるある」「主婦あるある」的ネタが散りばめられていてグルメマンガの範疇を超えた面白さがあります。こういった小ネタの散りばめ具合は、ある意味「孤独のグルメ」を超えている部分といえます。いくつかご紹介してみましょう。

たしかに栗は美味しいけど・・・


お隣りのロハスなカップルから生の栗を大量におすそ分けされる花。一応もらったときは嬉しそうなのですが、帰ったとたんこのリアクション。

気持ちはわかります


これがクッキングパパあたりだと嬉々として調理しちゃうところなのですが、一人暮らしで生の栗もらってもかなりめんどくさいですよね。結局栗を剥くところで挫折した花。結局栗を眺めながらクリームシチューを食べるというエッジの効いたダジャレディナーとなりました。

バーチャル松茸体験


みなさんもご存知の松茸味のお吸い物、お茶漬け買うとおまけで付いてきたりしますよね。手軽にバーチャル松茸が味わえる、庶民にはたまらない逸品です。まぎれもなく松茸の香りなのですが、たしかにどことなく漂うインチキ臭さはカニカマに通じるものがありますね。

ホントに「ボコン音」っていうらしいです


「お約束のボコン鳴りましたぁ」
台所のシンクにカップ焼きそばのお湯を捨てたりすると鳴るアレですね。はじめは楽しいのですが、あんまりやり過ぎると金属疲労で台所が壊れるんじゃないかって心配になるのでカップ焼きそばを作るのをついつい控えてしまいたくなります。

こういう体重計がほしいです


「この体重計いいな 信頼した」
このセリフ、J君もよく言うんですが、自宅で測るとアンビリーバボーな体重の時でも、なぜかお風呂屋さんの体重計で測り直すと体重がグッと減っている時があります。あれはなんなんでしょうね?お風呂屋さんの体重計が超高性能ってことなのでしょうか!?きっと高性能ゆえに人の心の中にある、真実の体重を計測してくれるのにちがいありません。

ワカメ戻しにはテクが必要


「ふえすぎわかめちゃん!!」
ふえるわかめちゃんって、ちょっと欲張って多めに入れると想像を遥かに超えて増えるのでビビリますよね。それこそ一時期のエグザイルみたいな感じで増えます。J君もカップラーメンにトッピングする時などによくこの状況になります。この増え具合を目分量で予測できる人はかなりのふえるワカメ職人と言えますよね。

まさに「スカッ」って感じですね


・・・いわゆるお菓子空箱フェイントですね。
このフェイントを喰らうと、直後に自分が凄く食い意地張ってるみたいな自己嫌悪に陥るので非常に危険です。J君はチョコレートからフリスクにいたるまであらゆるケースでこのフェイントを体験済みなのですが、あまりに多いので最近は一回空箱を振って、音がするかどうか確認してから開けることでだいぶ回避できるようになりました。この方法、皆さんにも是非ともオススメします(威張って言うことじゃないけど)。

こんな感じで、一人暮らしにありそうなシーンがてんこ盛りで素晴らしいのですが、個人的に一番グッと来たのがこのシーン。これぞまさしく自宅で作るカレーの恐怖です。

ライス軽め


「ライス軽めとなっておりまぁす♪」
ライス軽め・・・J君がカレーを盛る時にほぼ確実に使う表現です。ライスの分量を重い軽いで表現するのは物理的に間違っている気がするのですが、なぜだか「軽めで」って言ってしまいますよね。もしかしたらインドだとそう表現するのかもしれませんね(多分違う)。さらに、ここからが自宅カレーの恐ろしさです。



カレーおかわり無限ループ地獄


そう、おかわりに手を出した瞬間、ルーとライスの均衡が崩れ、食べようと思っていた以上の量を盛ってしまう・・・軽め、さっきより少なめ、もう気持ち・・・と言いつつそれを複数回繰り返すうちに一日の摂取カロリーを遥かにオーバーするという、これぞまさに、カレーおかわり無限ループ地獄!!
J君も何度この無限ループに陥ったことか。このループを利用すると短期間で簡単に体重を増やすことができますので、力士にはもってこいですね!一般人は涙目ですけど。

食べ方が妙にエロい


こんな感じで食べ物だけにかかわらず、徹底的にズボラで自堕落なムードが漂っているマンガですが、なぜか突然主人公のシャワーシーンが出てきたり、パンチラがあったり、妙に食べ方がエロかったりして女性向けマンガなのにそのお色気はどこに向けているんだ!と突っ込みたくなります。

ちなみに水沢悦子先生は絵柄的に「うさくん」と同一人物ではないかという噂もありますが、オフィシャルな情報がない以上なんとも言えませんね。たぶんうさくんと水沢悦子先生はミロとココアぐらい別物なんじゃないかというのがJ君の説です。

というわけで「花のズボラ飯」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?単行本に「1巻」とナンバリングがされてないのが若干不安なのですが、エレガンスイブで絶賛連載中なので是非とも2巻以降も期待したいですね。孤独のグルメも2巻以降がいつ出るか分からない状況ですので、是非単行本巻数でこどグル超えを果たして頂きたいところです。

そしていつの日か孤独のグルメファンを「こどグラー」と呼ぶように、花のズボラ飯ファンを「ズボラー」と呼ぶ日が来るかもしれません。え、そもそも「こどグラー」なんて聞いたことないって?すいません、今考えました。



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出典) 「花のズボラ飯」 水沢悦子/久住昌之/秋田書店
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