マンガで学ぶスティーブ・ジョブズ伝説 「アップルIIストーリー」

マンガで学ぶスティーブ・ジョブズ伝説 「アップルIIストーリー」

ジョブズ社長がジョブチェンジ
IT業界における伝説的人物で世界三大スティーブの一人であり、世界最強のタートルネッカーでもあるスティーブ・ジョブズ氏が先日Apple社のCEOを退任し大きな話題となりました。ジョブズ氏はご存知の通りiPhoneやiPadの生みの親でもあります。現在巷ではiPhone5が発売直前といわれており「今年の9月に出るらしい」「いや10月になったらしいよ」「いやいや、iPhone5なら俺の隣で寝てるよ」等々噂が飛び交っており、とにかくここ数年はAppleの話題で常に持ちきりなのです。

それほどまでにAppleという会社をビッグにしたスティーブ・ジョブズ氏の偉業をマンガでおさらいしてみましょう。今回ご紹介するのはApple社の創業時のストーリーを描いた 「アップルIIストーリー」というマンガです。



あらしマイコン百科に収録

「アップルIIストーリー」「ゲームセンターあらし」「マイコン電児ラン」の作者として有名なすがやみつる先生が、1984年に別冊コロコロコミックで連載していた「あらしマイコン百科」の中の1ストーリーで、Apple創業者であるスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏の2名の出会いから、世界初の個人向けパソコンである「Apple
II」を開発し成功を収めるまでの話が描かれています。


いたずらっ子ウォズ

早速ご紹介しましょう。ストーリーはアップルのもう一人の創業者スティーブ・ウォズニアック氏・・・通称ウォズの少年時代から始まります。ウォズは子供時代からすでにエレクトロニクスの技術に長けていて、いろんな機械やおもちゃを作ってはイタズラをしまくるというエレクトロニクスの天才にして問題児でした。


パソコン作ってやるぜ!

そんなウォズですが、当時高価で企業でしか使えなかったコンピュータを個人でも気軽に使えるように、自分の手で作ってしまおうという野望を抱くようになります。


ジョブズとの出会い

そんなスティーブ・ウォズニアックとスティーブ・ジョブズ、二人のスティーブの奇跡の出会いを描いたのがこのシーン。シリコンバレーの有名人(イタズラで)であるウォズがいる高校のエレクトロニクスクラブを尋ねたジョブズでしたが・・・


たぶんフィクションです

いきなり大爆発!
両者の熱い想いがスパークしたのでしょうか・・・さすが奇跡の出会いは出会いのカタチからしてハンパじゃありませんね。
っていうか、建物が完全に崩壊しているのに「キ、キミは?」「ぼくはジョブズ」とか普通に自己紹介してるあたりも大物さを感じさせますね。


違法スレスレマシーン

意気投合した二人ですが、イタズラもさらにエスカレート。ウォズがまたとんでもない機械を開発してしまいます。なんと、長距離電話をタダでかけれてしまうというブルーボックスなる機械を開発。さっそく国際電話を勝手にかけてみる二人。


ローマ法王にTEL

「もしもしローマ法王ですか?こちらホワイトハウス。アメリカ合衆国国務長官のキッシンジャーです。」
ちょっ・・・なんでローマ法王にかけてるの!しかもキッシンジャーとか明らかにウソ言ってるし!!
なんというスーパーハッカーぶり。時代が時代なら完全に国際問題になっているレベルのイタズラですね。

しかもWikipediaによるとジョブズはこの違法スレスレのブルーボックスを売りさばいて大儲けしたが、最終的には銃で脅されるような状態になったという逸話が載っています。どんなエグい売り方したんだよ・・・。

その後、ウォズはヒューレット・パッカード社に入社、ジョブズはアタリ社に入社しそれぞれの技術を磨いていくのですが、再び地元のコンピュータークラブで再開。ついに二人の夢であるパーソナルコンピューターの開発に着手するのです。


コンピューターキットのApple I

そして作られたのがApple I というコンピューターのキット。これも開発はウォズによるものですが、ジョブズの卓越した商才により地元のコンピューターショップで売れまくり大儲け、そしてアップルコンピューターを設立します。


パソコンの元祖的存在 Apple II

Apple I をベースに基盤をきちんとしたケース収め、性能を更にパワーアップさせたのが伝説となる元祖パーソナルコンピューター、Apple II です。


ジョブズの発想が冴える

Apple II は仕様を一般公開するという企業秘密だらけの従来のコンピューターの常識をくつがえす戦略で多数の周辺機器やソフトウェアが生まれ、大成功します。この辺の販売戦略は今に通じるジョブズの天才的なセンスを感じさせますね。そしてこのジョブズの商品への才覚が後のMacやiPhone、iPadへ受け継がれていくのです。ストーリーの最後は億万長者になった二人のスティーブが、なぜかいきなりリアルな絵柄で僕らにアドバイスしてくれます。


突然リアル路線

「パーソナルコンピューターに必要なのは若さだ!」
・・・とりあえずアラフォーのJ君には全く出る幕がないことは分かりました。


やや入手困難

この「あらしマイコン百科」は復刻版として発売された「スーパーゲーム大戦ゲームセンターあらし対マイコン電児ラン + こんにちはマイコン完全版」内に収録されておりますが、「あらしマイコン百科」の中の 「アップルIIストーリー」すがや先生のホームページで無料公開されています。興味がある方は是非ご覧になってみてください。うめ先生が描いた抱かれたいぐらい超イケメンのジョブズ氏が活躍する「スティーブズ」と合わせて読むともっと楽しめると思います。


Windowsの中の人

ちなみに「あらしマイコン百科」では、その他にもマイクロソフトを生んだ世界一の金持ちメガネ君の伝記「ビル・ゲイツ物語」


髪の多い孫社長(左下)

ビル・ゲイツ社長や元アスキー西社長、髪フッサーな頃の孫社長がこぞって登場する「MSXストーリー」なども収録されており、アップルユーザーだけでなく全てのオールドPCファン感涙の内容となっていますので、オッさんの自覚のある方は是非ゲットして懐かしさに浸っていただくのがよろしいんじゃないかと思います。

【追記】2011年10月5日スティーブ・ジョブズ氏が逝去されました。心よりお悔やみ申し上げます。

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出典)「スーパーゲーム大戦ゲームセンターあらし対マイコン電児ラン + こんにちはマイコン完全版」 すがやみつる/小学館/英知出版

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