「レモンエンジェル」エッチだけどエロくない!ライトエロマンガの世界

エッチだけどエロくない!ライトエロマンガの世界 「レモンエンジェル」








エロマンガの間にはロマンがある!
こんにちはJ君です。あけましておめでとうございます(遅!)。いや、いいんですよウチの地元はたしか旧正月かなんかだった気がするんでこれぐらいで丁度いいんです。今年もはりきって素敵なマンガ(通称ステマ)をご紹介してまいりますよ!

で、今年最初のステマは何かというと、去年末レビューできなかった積み残しのエロスなマンガレビューをいたします。積み残しのエロスってちょっと意味分からないですけど、一応年明けにふさわしくソフトな感じで、夜のオカズになりそうでならない、そんなギリギリの世界観を描いたライトエロスの世界をご紹介しようと思います。今回のレビューはそんなライトエロスなマンガ「レモンエンジェル」です。


「レモンエンジェル」は1987年頃に登場しました。ちょっとエッチな3人のアイドルグループというコンセプトのメディアミックス展開で、実在の3人組アイドル深夜アニメ、そしてヤングジャンプでのマンガ連載の三本柱となっていました。そしてその「レモンエンジェル」の兄貴分として存在していたのが「くりいむレモン」というアダルトアニメシリーズ。いわゆる成人向けエッチアニメの元祖的存在です。今でこそエッチなアニメは山ほどありますけど、当時(1980年代後半)はエッチなアニメといえば「くりいむレモン」が唯一神であり、SMAP的にいうとナンバーワンよりオンリーワンといっても過言ではない状態でした。 そしてアニメなのに実写に勝るとも劣らない妥協のなさでそれはもうとにかくエロかった。当時中学生ぐらいだったJ君はもう観たくてたまらなかったわけですが、なにしろ当時セルビデオは1本1万円以上する時代。今のようにクリックひとつでエロが捗るワンクリックエロスの時代とはワケが違いました。

そんな中高生向けには敷居の高すぎた元祖カリスマエロアニメ「くりいむレモン」を中高生向けにライトな感じでスピンアウトさせたのが「レモンエンジェル」だったのでした。
J君が特に思い出深いのは深夜アニメの「レモンエンジェル」で、くりいむレモンの持っていた背徳的なエロス感よりもっと明るくて爽やかなエロを追求したような感じだったのですが、それでも十分にエロいという。血気盛んな中高生には刺激が強すぎる深夜アニメでした。

親が寝静まった後、リビングのテレビで観る「レモンエンジェル」。いつ親がトイレのために起きるかわからないというスリリングな状況は、「昭和の中坊」のシーンでいったらまさしくこんな状況でした。


命がけの闘い

しかし、リアルタイムでレモンエンジェルを見るのはあまりにもリスキーということで、途中から当時最大の文明の利器、ビデオテープでの録画に切り替えました。
もちろん「機動戦士ガンダム」や「ウルトラセブン」のラベルシールでカモフラージュしたビデオテープを使って、です。

ところが現実は甘くありません。ビデオの録画も命がけだったのです。なにしろ昔のビデオデッキって録画開始するとき「ガチャコン!」てスゴイでかい音がなるんです。しかもテープが録画の途中で終わってしまうと最悪の展開です。「ギュオオォォ!」ってスゴイ勢いで巻き戻しが開始されます。ダイソンの掃除機みたいなスゴイ音で。こうなったら完全にアウト。巻き戻ったらそこで試合終了だよ。安西先生でもそう言うに違いない状況に陥ってしまうのです。

そんな「レモンエンジェル」がヤングジャンプで連載されることとなってJ君が狂喜乱舞したのは言うまでもありません。あんなに苦労して、親に勘当されるリスクを負ってまで観ていたレモンエンジェルを、みんなが普通に読んでいるメジャーマンガ誌で堂々と読むことができる・・・これで勝つる!そう思いましたね。というわけで、だいぶ前置きが長くなりましたが、ここからヤングジャンプに連載されていたマンガ版「レモンエンジェル」のご紹介に入ります。

主人公はエッチな事に興味津々な思春期の女子高生仲良し3人組、小川メダカ、太田理絵、横田里美。その中でもメダカちゃんが一番メインのキャラクターです。ちょっと池乃めだか師匠と名前がかぶってる気がしますがもちろん別人です。


出オチ感あふれるタイトル

小川メダカ達のちょっとエッチな学園ストーリー「レモンエンジェル」。その記念すべき第一話のタイトルがなんど「メダカの学校」でした。・・・素晴らしい出オチ。ベタすぎてグウの音も出ません。


上から里美、理絵、メダカ

3人のレモンエンジェル達のキャラ設定ですが、メダカはおっとり天然ボケ系で、幼なじみの同級生と友達以上恋人未満(死語)のちょっとイイ仲です。理絵はスポーツ少女でボーイッシュだけど男子には奥手な非モテ系の女子、里美はオマセキャラ学校の男子にモーションかけまくりという感じでした。もちろんみんな処女。そして三人とも異性に興味がありまくりのお年頃。いかにして素敵なロストバージンをするかを語り合ったりします。ちょっと最近にないぐらいピュアな設定のエロマンガですね。


AVで大興奮

お兄ちゃんが隠していたAVを観て大興奮したり・・・


擬音が昭和っぽい

夜な夜な一人エッチにいそしんでみたり・・・


痴漢シーンも定番ですね

女子高生モノのお約束、痴漢に狙われるシーンがあったり・・・


この教師、バレたら懲戒免職だろ・・・

保健室でイケメン体育教師にさわられまくったり・・・


女子同士も・・・

女子同士でちょっと百合っぽい感じになったり・・・
多感なお年ごろですから妄想力もすごいです。クールなイケメンバンドマンの先輩に襲われる妄想を抱くメダカ。その描写がなかなかの赤面モノです。


あくまで妄想です

おまえはオレの新しいギターだ!
どんな音で鳴るのか聞きたいぜ・・・


強いテンション・・・?

強いテンションで答えてくれ!

このセリフにはさすがのJ君も股間がグッショリですよ!欲を言えば「強いテンションで答える」って具体的にどうするかもうちょっと詳しく教えて欲しいところですけど・・・。

とまあ、そんなマンガ版「レモンエンジェル」ですが、個人的には内容や絵柄がピュアすぎて、いまいちエロマンガとしては認識出来なかったんですよね。どちらかというとHシーンの多い学園青春マンガって感じでした。同時期に連載されていた「いけない!ルナ先生」あたりに比べるとだいぶ表現が抑えられていた気がします。


やや現代的な絵柄で復活

マンガ版「レモンエンジェル」はその後、2008年に「レモンエンジェルII」として絵柄に若干の萌え風味を装備して復活しています。


メダカ(左)はなぜか脇役に

IIの方では主役だったメダカはメガネっ娘不思議ちゃんキャラとして脇役に回り、脇役だった里美がなぜか主人公になっています。
中高生でも安心してご覧いただけるライトエロマンガ「レモンエンジェル」をご紹介しましたが、もう一つ、当時トラウマを覚えるほどだったがっかりエロマンガをついでにご紹介しておきましょう。
1988年ビジネスジャンプ連載の「はっふん」という作品。


AV業界マンガ はっふん

こちらはビジネスジャンプ掲載、AV撮影現場をテーマにしたマンガで、しかもなんかエロっぽいタイトルという、トリプル役満のような状態でしたので、連載当時はたいそう期待したものですが、エロさという意味ではほぼ皆無に近く、かなり残念な感じでした。

ただ、フォローさせていただくと、大人になった今、あらためて冷静になって読んでみると、AV業界ちょっといい話的な人情物マンガでしたので、そもそもエロマンガというコンセプトではなかったのかもしれません。頭の中がエロばかりのガキの頃はそんな作品の崇高さに全然気づくことができませんでした。

一応、作品中最も感動的なエピソードをちょこっと紹介しておきますと・・・


民子ちゃん イイ女です

金の全くない状況でAVを撮らなくてはいけない状況になり、大ピンチの主人公(AV監督)の助っ人として現れた女優はなんと八百屋の民子ちゃん。

民子ちゃんがビジュアル的にイマイチのために男優のテンションもダダ下がりだったのですが、現場スタッフたちの努力と励ましで奇跡が起きたのです!


イッツミラクル

「な、なにいっ ブス女が綺麗に見える!!」

・・・ね、ちょっといい話だけど全然エロくないでしょ?
というわけで、ライトエロスの世界「レモンエンジェル」「レモンエンジェルII」とがっかりエロスの世界「はっふん」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?

ちなみに本レビューは「おまえはオレの新しいギターだ!~」のくだりを流行らすためのステマだったんですけど、やっぱり失敗ですかね?

■■■

出典)「レモンエンジェル」 わたべ淳/集英社 Amazonで見る
    「レモンエンジェルII」 わたべ淳/グリーンアロー出版社 Amazonで見る
    「はっふん」 河島北京/集英社 Amazonで見る


◆WEBで「レモンエンジェル」を立読み ⇒ ebookjapan

タイトルとURLをコピーしました