世界が認めた「こんまりメソッド」をサクッと学ぶ『マンガで読む 人生がときめく片づけの魔法』

世界が認めた「こんまりメソッド」をサクッと学ぶ『マンガで読む 人生がときめく片づけの魔法』(2019/01/24日刊サイゾー掲載)

 先日、片づけコンサルタントの「こんまり」こと近藤麻理恵さんが世界中でブレーク中だというネットニュースが流れてきて驚かされました。2016年ごろ、すでにこんまりさんの著書は全米ベストセラーとなっていましたが、今回はなんとNetflixのリアリティー番組『KonMari~人生がときめく片づけの魔法~』が社会現象を巻き起こすほどヒットしているのだとか。

こんまりさんの決めフレーズである「ときめき」を英訳した「SPARK JOY」が流行語になったり、片づけを表す動詞として「Kondo-ing」とか「Konmari」などと言われているという話まで聞きます。まるで「ググる」みたいな使われ方ですね。テニスの大坂なおみ選手、そしてこんまりさん、アメリカンドリームを体現する日本人女性が次々と登場する、すごい時代になったもんです。

で、これだけ話題になると、片づけできない男子日本代表のような存在の僕でも、気になってくるじゃないですか。世界がときめく「こんまりメソッド」ってやつが。実はそんな僕らにまさしくピッタリな『マンガで読む 人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)という本があるんです!

 

マンガだと読む気になるわー

 

本書はマンガというだけあって、ストーリー仕立てになっており、めちゃくちゃ読みやすいです。

 

ゴミ屋敷じゃねーか!

 

主人公は29歳の独身OL・鈴木千秋。仕事ができるキャリアウーマンで、彼氏なしだけど、惚れっぽい性格で元カレは多数。ただし、とにかく片づけられない女子で、すさまじい汚部屋に住んでいるんです。

 

イケメン隣人が苦情を言うレベル

 

ある日、隣の部屋に住んでいるイケメン(カフェ店員)が訪問してきた際、汚部屋を目撃されてしまい「ありえない……」と、ドン引きされる始末。しかも、訪問理由が「ベランダに放置されているゴミが臭うので、片づけてほしい」と注意するためだったというのですから、これはかなりやばいレベルの汚女子ですね。

イケメンにドン引きされ、さすがに危機感を感じた千秋嬢が「片づけ」をネットで検索して出てきたのが、片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんだったのです。

 

今や世界のKonMariです

 

というわけで、千秋嬢がこんまりさんに片づけレッスンを受け、部屋が超キレイになっていき、ついでに人生も上向きになるというサクセスストーリーなのですが、やっぱり気になるのは作中で描かれている片づけの魔法「こんまりメソッド」ですよね。全米を驚愕させた「こんまりメソッド」のすごさを、少し紹介してみたいと思います。

 

■こんまりメソッドは「リバウンドゼロ!」

 

マジですか・・・

 

こんまりさんのレッスンを受けると、片づけの方法だけでなく意識改革までされるので、一度きれいになった部屋はリバウンドせず、きれいなままを維持できるのです! マジか! 自分、ダイエットでは何回もリバウンドしてるんですが、大丈夫なんですかね?

 

■新しい収納グッズを買っても片づけは解決しない

 

顔が怖くなってきた・・・

 

こんまりさんは、物を増やすことにとても厳しいお方です。片づけのために新しい収納グッズを買おうとすると、怒られてしまいます。家に備わっている収納を最大限に活用し、シンプルさを追求すべし!

 

■捨てるものは家中から1カ所に集める

 

こんまりメソッド炸裂中

 

こんまりさんによれば、一番捨てやすいのが「洋服」ということで、まずは家中すべての「洋服」を1カ所に集めることから始まります。自分がどれだけ無駄にモノを持っていたかを実感するために、1カ所に集めるのが有効なんだそうです。

 

■基準は「ときめく」かどうか

 

ときめき言われましても・・・

 

こんまりさんの決めフレーズといえば、なんといっても「ときめき」です。それにしても今どき「ときめき」なんて、なかなか言いませんよね。『ときめきトゥナイト』とか『ときめきメモリアル』ぐらいでしか使われているのを見たことがないです。このちょっと少女マンガチックな概念を片づけに導入してしまう、という大胆さが、こんまりさんのすごさなのかもしれません。

 

簡単なの?

 

とにかく、洋服を一つ一つ触ってみて、ときめくかどうかで捨てるかどうかを決めるのです。もちろん、ときめかない服は部屋着に降格……などという発想はモノが減らせないのでNG。

 

まあそうっすね

 

「断言します! 外出着から降格させた部屋着は……十中八九着ません!」

だそうです。確かに、そうかもしれん……。

 

ちょいちょいスピリチュアル

 

また、いらない物を捨てる時にそれを抱きしめて「今までありがとう」とお礼を言いながら捨てるというのもユニークなところ。要所要所でこういうスピリチュアルなアクションを取り入れてるあたりに、海外ウケのよさの秘密がありそうです。

 

■洋服はハンガーにかけるより、たたむと威力が4倍に

 

アメリカ人がビックリするやつ

 

そのほか、こんまりメソッドで有名なのが、シャツやスカート、ズボンなどを小さな正方形に折りたたんで、しかもそれを直立させてコンパクトに収納するところ。Netflixではアメリカ人がこれを見て、「ワオ!」とか言ってびっくりしてました。

ところで、みなさんはハンガーなどにかける収納と、たたむ収納、どちらをしていますか? シワになりにくい「かける収納」の方を選ぶ人が多いのではないでしょうか?

ここでも、こんまりさんの持論が炸裂。

「それはたたむことの本当の威力を知らないのです!」

「正しくたためば、かける収納の2倍から4倍!」

 

ドアップで力説

 

とにかく、洋服をたたむことについて熱く語ります。それにしても「たたむことの本当の威力」って、すごいパワーワードですよね。

 

■本は表紙を触って「ときめき」で選ぶ

 

読まれていない本は気配を消している・・・

 

次の捨てるテーマは「本」。本も選ぶ基準は「ときめき」です。本の場合は、一冊一冊読み始めると捨てられなくなるので、ページをめくらずに表紙を触っただけで判断します。なんという大胆な割り切りでしょうか。

 

積ん読マンはピンチ!

 

さらに原則、「未読の本はすべて捨てる」というポリシーも画期的。いつか読むつもりで放っておかれている未読の本を読む「いつか」は永遠に来ない、本当に縁がある本であれば、再び自分の前にやってくる――というのが、こんまりメソッドなのです。確かに一理あるかもしれませんが、これは積ん読マンたちへの死刑宣告に等しいですね。

 

■思い出品は一番難易度が高い

こんまりさんによれば「思い出品」は一番難易度が高いため、洋服や本などが捨て終わり、一番「ときめき感度」が上がっている時に手を付けるのがよいとのこと。

 

目を合わせるな!

 

特に写真、ぬいぐるみなどで「目」がこちらに向いていて視線を感じさせるようなものは捨てるのに躊躇してしまいがちなので、その場合は布で覆ったり、透けない紙袋に入れたりすると捨てやすいとか。供養するような気持ちで粗塩を振ってみてもよい、なんてアドバイスも。除霊か! これまた外国人ウケしそうなスピリチュアルなメソッドですよね。

 

キレイになってイケメン彼氏もできました!

 

結局、本書の主人公、千秋嬢も部屋がキレイになって、仕事もうまくいって人生上向き。隣のイケメンともいい雰囲気になり、新しい恋へ発展……みたいな感じのハッピーエンド。まさしく片づけは人生を変えてしまうのです。

ちなみに、Netflixの『KonMari~人生がときめく片づけの魔法~』もチェックしたところ、依頼人のアメリカ人が「ワオ!」とか言ったり、夫婦ゲンカが始まったり、号泣したり、こんまりさんのメイクが日本にいる時より濃くなっていたりと、過剰なまでの演出がされていて面白いのですが、肝心の片づけ方は全然マスターできませんでした。どう考えてもマンガ版のほうが実践的でわかりやすいので、すぐにでも「SPARK JOY」してみたい人には、この『マンガで読む 人生がときめく片づけの魔法』がおすすめです。

 
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出典)
マンガで読む人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵/ウラモトユウコ/サンマーク出版

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