孤独のグルメな女たち・・・「百合子のひとりめし」他

孤独のグルメな女たち・・・「百合子のひとりめし」他











飛び込んでみればあったかいじゃない!

こんにちは、J君です。先日無事に書籍「なんだ!?このマンガは!?」が発売されましてホッとしているところなのですが、早速印税生活野郎だの守銭奴だの言われている今日この頃となっており、大変旗色が悪いので当サイトの人気コンテンツである孤独のグルメネタで話題の矛先をそらそうと思います。



といっても今回はちょっと趣向を変えて、「孤独のグルメの女子版」をご紹介したいと思います。孤独のグルメの女子版ていうのは一体どういうことなんだ?お前は何を言っているんだこの金の亡者め!という方もいらっしゃるかと思いますので説明をいたしますと、孤独のグルメの原作者である久住昌之先生が女の独り飯をテーマにした作品をいくつか手がけているのです。今回はそれをご紹介したいと思います。


■百合子のひとりめし

孤独のグルメな女の作品といえばこの「百合子のひとりめし」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

こちらの作品は作画:ナカタニD.先生、原作:久住昌之先生のコンビで週刊漫画アクションに短期連載されていたものですが、残念ながらコミックスにはなっておらず、ナカタニD.先生による自費出版本だけが現存しています。



どのような内容かといいますと、主人公の象(すがた)百合子は離婚したばかりのバツイチ傷心中の女子で、今まで一人で外食したことがほとんどなかったという筋金入りのお嬢様なのですが、離婚を機に今までやったことなかった独り飯デビューにチャレンジしてみる・・・という設定です。





バツイチ美女



こんな感じでかなりカワイイ感じの女子が主人公。ちなみに何歳までを「女子」と言っていいかは議論が分かれるところですが、今回は便宜上全年齢共通で「女子」とさせていただきます。つまり120歳でも女子です(出てこないけど)。





趣味はなんと象の撮影



百合子は苗字が象(すがた)ということもあって、とにかく象が大好き。日本中の動物園にいる象を一眼レフのカメラで収めるのが趣味・・・という一風変わった女子です。象を撮影した後は、その地その地の食べ物にひとりでチャレンジします。



大阪の天王寺動物園の帰りに新世界でひとりめしにチャレンジする百合子。しかし、ティールームに豚汁がある店など、ディープな店だらけの新世界界隈の飲食店にドン引きしてしまいます。ていうか、女子ひとりめしのデビューがいきなり新世界ってハイレベルすぎますよね。たまたま、やさしそうなおばちゃんのいる食堂を発見して入ってみるのですが・・・店内はオッサンだらけ、明らかに場違いムードに焦りまくりです。





過酷な独り飯デビュー



このシーン、孤独のグルメで井之頭五郎が山谷の定食屋に入ったら明らかに場違いムードを醸しだしてしまった時の状況と似ています。いや、女子のひとりめしなので、もっと過酷な状況なのかもしれませんけど。しかしそんな窮地を気合で跳ね返す百合子。





気合入れすぎだろ



「ハ、ハンバーグ(ハムサラダ付)と、めし、中・・・っ!」

この注文で一気に店のおばちゃんと仲良くなる百合子。そう、女のひとりめしは気合と思い切りが大事なのです。ちなみに気合を入れる時はお上品に「ご飯」じゃなくて「めし!」って言い放つのが有効です。ライスのサイズもできれば小ではなく中とか大の方が気合が入ってる感が伝わってきて望ましいでしょう。





ひとりでできるもん!



というわけで無事にひとりめしデビューを果たした百合子。







またしてもハードル高そうな店



第二話の舞台も引き続き大阪です。こんどはジャンジャン横丁の飲み屋でどて焼き&串かつにチャレンジ。これまた女のひとりめしには相当難易度高そうなジャンル・・・。っていうかたぶん男のゴローちゃんであってもビビりまくりな気がします。なぜにそこまでワザワザ行きづらいところにチャレンジするのか。ひとりめしチキンレースなのでしょうかこれは。





すっかり馴染んでます



しかし結局こちらも無事クリア。完璧に馴染んでいますね。そしてこの余裕の発言。







大丈夫だ、問題ない。



「飛び込んでみればあったかいじゃない・・・」

まあ実際、飛び込むまでが大変なんですけどね。それこそ清水の舞台から飛び降りる級の勇気が必要です。「大丈夫だ、問題ない。」なんていいながら飛び込んだあげくボコボコにされた勇者のケースもあるので気をつけたいところです。

いやはやそれにしても、女子にとっては独り飯という行為は男子以上にハードルが高いものなんだなあというのを感じさせます。







ダチョウの串焼きにチャレンジ



その他にも群馬サファリパークで誰も頼んでないダチョウの串焼きを食べたりとかなりのチャレンジャーぶりを発揮します。なんていうか、ここまで行くとひとりめしとは別カテゴリーですよね。むしろ奇食とかそっち方面です。また、百合子はわりとドジっ娘で、いろいろとポカをやらかしてくれます。そんなかわいらしさが作品としての魅力だったりします。







楳図かずおっぽい絵柄に



買ったばかりの白ワンピースにカレーうどんの汁を飛ばしてしまう百合子











女子はビール飲むのもひと苦労。



女一人で昼からビールは頼みづらいので、見栄を張ってカップルで来ている体で二人分ビールを頼んでしまう百合子

⇒恥ずかしいので一気飲み。



そんなわけで、「孤独のグルメ」に勝るとも劣らないかなり本格的な女子のひとりめしマンガなのですが、残念ながらかなりの入手困難本ということで、現在はまんだらけのようなお店かヤフオクなどの出品を探す以外の方法では手に入らないかもしれません。こんな時代なので電子書籍などで気軽に読めるようになるとうれしいんですけどね。





■ピンチのランチ

「ピンチのランチ」は、廃刊になった月刊マリカの最終号である2008年12月号に単発で掲載された作品で、作画:斉木久美子先生、原作:久住昌之先生です。マンガ編集部の編集担当者である主人公(亜蘭智恵子)が仕事上のトラブルでムシャクシャしている時に出会ったカフェのランチバスケットに感動する・・・というストーリーです。





知ってる人はかなりの通です



主人公が編集の仕事をしている設定のためか、ちょっと「働きマン」のような雰囲気が漂っていますが、これも確かにひとりめしの話です。





バリバリ少女マンガの画ですね





■花のズボラ飯

「花のズボラ飯」は現在、エレガンスイブという婦人向けマンガ誌に連載中の作品です。婦人向けマンガ誌というジャンルがあること自体知らなかったのですが、例えばエレガンスイブ10月号には「嫁姑の拳」「40歳からのハローワーク」「パパは多重債務者」等々、タイトルを見ただけでもものすごく異彩を放っているラインナップが揃っていてビビります。「パパは多重債務者」て、何気に笑えないタイトルですよね。



話がそれましたが「花のズボラ飯」は、漫画:水沢悦子先生、原作:久住昌之先生のコンビ作品です。単身赴任中の夫を持つズボラ主婦、花(ハナ)がテキトーなご飯を作ってズボラな食生活をするという作品です。コンセプトからしてユルユルですが画の方もかなりゆるーい感じです。





ズボラすぎる主人公



「本日の夕食 スイカとクッキーと水道水か・・・なんかに対してうっすら罪悪感」

ちょっ・・・これB級グルメどころかZ級だろ(ズボラだけにZ級)という凄いラインナップのディナーですね。







なぜシャワーシーン・・・?



こんな感じで食べ物だけにかかわらず、徹底的にズボラで自堕落なムードが漂っているマンガですが、なぜか突然主人公のシャワーシーンが出てきたり、パンチラがあったりして女性向けマンガ誌なのに誰得なんだという謎なマンガです。

ちなみに水沢悦子先生は絵柄的に「うさくん」と同一人物ではないかという噂も出ています。もしかしたら齋藤智かと思ったら水嶋ヒロだった!みたいなパターンなのかもしれませんが、オフィシャルな発表がない以上なんとも言えませんね。





あるある



「花のズボラ飯」は絵柄や雰囲気はもちろん全然別物なのですが、セリフの随所に「孤独のグルメ」に通じる独り飯ゼリフが出てきてかなり楽しめます。孤独のグルメな女マンガの中では現在唯一連載中の作品ということもあり、是非単行本に期待したいところですね。



というわけで「孤独のグルメな女たち」の三作品をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?もし井之頭五郎が結婚するなら、こんな女子達とがいいのかもしれませんね。結婚してるけど食事の時は別行動・・・みたいな。



あと、女子つながりで「チンパンジーに育てられた美少女」のマンガレビューをこちらでしています。あわせて読んでくださいね!




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出典)

「百合子のひとりめし」 ナカタニD./久住昌之(mabissiri)

「ピンチのランチ」 斉木久美子/久住昌之(扶桑社)

「花のズボラ飯」 水沢悦子/久住昌之(秋田書店)