ガウガウガウッ!!(リーチ一発ドラドラ!!)
こんにちは、J君です。久しぶりの更新ですが今回ご紹介するのは麻雀マンガです。J君は麻雀をやらないのでルールもよく分かっておりません、それなのになぜ今あえて麻雀マンガを紹介するのか?理由は単純明快。どうしても紹介したいマンガがたまたま麻雀マンガだったからに他なりません。
以前当サイトでは、船を麻雀牌に見立てて海の上で麻雀をするという無駄にスケールのでかい麻雀マンガ「海雀王」をご紹介したことがありましたが、今回ご紹介する「無法者」はなんと、犬が・・・つまりワンちゃんが麻雀をして、強豪プロ雀士を次々打ち破っていくという、想像の斜め上を行く作品です。犬でも麻雀できるというのにJ君は・・・と落ち込んだりもしたけれど、それはそれとして作品をご紹介してまいりましょう。
上・中・下巻の3巻構成
「無法者」は来賀友志先生(原作)、沢本英二郎先生(作画)による作品で、1988年から1990年にかけて徳間書店の「ガッツ麻雀」というゴリゴリな麻雀劇画誌に掲載されていた作品ですが、現在はV林田さんによるサークル「フライング東上」で復刻版が入手可能です。
主人公は、狼犬のジョーと共に旅を続ける流浪の雀士・飛竜鋭二。かつて飛竜から婚約者や地位などを全て奪っただけでなく、麻雀で集めた資金によって裏社会から警察内部や政界などありとあらゆる影響力を持つ男・南山元司への復讐を果たすというストーリーです。麻雀劇画専門誌に掲載されるだけあってかなり本格的かつ骨太な麻雀マンガとなっています。
忠犬過ぎるワンちゃん
当然ながら、本作品のキーとなるのは飛竜のパートナーとなる、ワンちゃん・ジョーの存在です。
飛竜が地回りヤクザに襲われ、銃で撃たれた時も身代わりとなって主人を助けたり・・・
保健所が黙ってないレベルでは?
敵雀士が麻雀牌でイカサマを仕掛けようとするのを素早く見抜き、その腕を食いちぎってしまうファインプレーなど徹底的に主人公の飛竜をサポート・・・ていうかイカサマで腕を食いちぎるって凶暴すぎますね!さすが本格麻雀劇画!!
犬なのに麻雀センスが凄い
このジョーがあまりにハイスペックで麻雀センスがあり過ぎるのです。どう考えてもそんじょそこらのプロ雀士を凌駕する腕前を持っています。はじめのうちこそ仕草や吠え方で飛竜に麻雀のアドバイスをする程度でしたが・・・
流暢な牌さばき
ついにワンちゃん自ら卓を囲むようになり・・・
パーフェクト麻雀犬
強豪雀士を尻目にガンガン上がるようになります。こうなってくるとむしろメインはジョーになってきまして、当然のようにワンちゃんが麻雀をキメまくるマンガになっていきます。
犬以下の雀士の皆さん
野生の勘が冴えまくるジョーは、目隠しをさせられたブラインド麻雀でも余裕で勝利!
パチスロまで・・・
ちなみにギャンブルのセンスは麻雀だけではありません。動体視力を生かしてパチスロの目押しも百発百中です。っていうか、パチンコ屋に犬って入れるの!?
体調悪そう・・・
しかしすべてが順調なわけでは有りません。麻雀犬として有名になったジョーを潰そうと刺客たちが現れます。最大のピンチはライバル雀士の罠にはめられてジステンバーに感染し瀕死の状態で麻雀をするシーンです。さすが本格麻雀劇画、たとえワンちゃんでも勝負の時は命がけです。
タッチ以来のびっくり展開
最終的には主人公だったはずの飛竜鋭二が先に死んでしまい、ジョーがその意志を継ぎ、打倒・南山元司を果たすというまさかの主従逆転劇が起こります。こんな展開、あだち充先生の「タッチ」以来かも。つまり本作は麻雀マンガ界の「タッチ」と呼んでいいのかもしれません(ダメです)。
そんなわけで、恐るべきハイスペック麻雀犬が活躍するマンガ「無法者」をご紹介しました。
ちなみに自分がかつて紹介したことにあるハイスペック動物マンガは・・・
甲冑の戦士 雅武
犬が馬の背中に乗って「犬乗馬」をしたり、犬が織田信長に桶狭間の戦いの戦術を進言したりする驚愕のマンガ「甲冑の戦士 雅武」や、
「ピンギーマヤー」
ネコが超サイヤ人のようなオーラを纏って闘ったり、ネズミがパソコンで「燕雀安んぞ」などとタイピングする「ピンギーマヤー」などがありましたが、「無法者」のジョーはもしかしたらそれを超える逸材なのかもしれません。これからもハイスペック動物マンガ界における新しいスターの発掘に尽力して参る所存です。(そんなジャンルないけど)
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出典)
『無法者』 来賀友志/沢本英二郎/フライング東上