効き目ありすぎ、アロマテラピー仕置人!?「超香少年サトル」
ドルチェ&ガッバーナの その香水のせいだよ!
…っていう曲「香水」が大ブームになったのが2020年(令和2年)でしたね。こんにちは、皆さんは香水つけてますか?J君はつけてません!っていうか、女性ならともかく男性だとつけている人は多くないんじゃないでしょうか。なにしろ男性で香水つけるってだいぶレベルの高いモテが要求されます。香水つけたらモテるなんて大間違いで「男なのに香水臭い」とか「風呂はいってないのごまかしてんの?」とか「おっさんの匂いが混ざって気持ち悪いとか」とか散々な言われようですよ。いや、J君が実際に言われたとかじゃないですよ?あくまでも想像ですよ…想像。
まあ、そんなこんなで今回ご紹介するのは世にも珍しい「香り」をメインテーマにしたバリバリの少年マンガです。香りを自在に操る「調香」ならぬ「超香」の能力を持つ「香り師」がトラブルを解決したり悪党をこらしめたりするマンガ、その名も「超香少年サトル」です。
「超香少年サトル」は1994年~1997年にかけて週刊少年チャンピオンで連載されていたマンガで、作者は上田悦先生。香水というマニアックなテーマの少年マンガのため、てっきり短期連載かと思いきや単行本が10巻まで出ているというなかなかの人気作品です。
魔少年って感じ
主人公の香野院悟(こうのいんさとる)はこんな感じのビジュアルでして、季節感ゼロの謎すぎるファッションに身を包んだ陰キャ風中学生です。
教室でも帽子を脱がないスタイル
転校初日にも思いっきり陰キャっぷりをアピール。誰も寄せ付けないダークなオーラを漂わせていますが…
ライダース&パンチパーマ
準主役の田原君がピンチ
突然クラスに現れた不良グループが登場して雰囲気一転。このマンガにおける準主役、のび太君的ポジションの田原君が不良に絡まれて大ピンチです。
正義感強めヒロイン
中学生でプロレスラー並みの怪力
さらに、田原君を助けるために割って入った正義感の強いヒロイン…このマンガにおけるしずかちゃん的ポジションの川村さんが不良の逆襲にあって大ピンチ。いくら不良でも、中学生でこれはだいぶやり過ぎ感ありますね。
騒然とするクラス、田原君も川村さんも一体どうなってしまうのか…そこで遂に主人公のサトルが動く!
調香ではなく超香です
何やら怪しげな香料を使って調香…いや超香をしはじめました。この一刻を争う事態に一体何をやっているのか…?
香りの出かたが激しすぎ
なんか、聖杯みたいなのからすごい勢いで香りが噴出!!そしてこのマンガの決めゼリフが炸裂!
浄化じゃなく浄香ね
「これにて闇を浄香(じょうか)せん!!!」
なんかわかりませんが、決めゼリフぽいです。…で、このあと何が起きるかといいますと、
超香された謎の香りを吸った田原君が…あのオドオドしていた気の弱そうな田原君が…
目がバキバキに
人格も完全に変わってます
突然人格が豹変し暴力的に…。なにかの薬でキマっちゃってる感じです。これは香水じゃないのでは?と思うくらいの凄まじい効果。そう…この作品においてサトルは主人公ですが、あくまで裏方。直接手を下さずに香りを使って相手を自由自在にコントロールできる能力を持っています。これが「超香」のもつ凄さなのです。
こんな感じで、悪党を懲らしめたり、人助けをしたり、時には香りを使ったバトルをしたりするマンガなのですが、とにかくその香りの威力が強力すぎます。
今のご時世なら完全アウトな教師
とにかく成績第一、暴力的な態度、生徒の私物を取り上げて破壊するなど、教師にあるまじきとーっても嫌な奴です。そこでサトルが必殺の超香を開始
コートの中に無数の香料が
サトルの作り出した香りをかがせた途端。おや、なんだか様子が…
本音が出ちゃう香り
学校中で暴言を吐きまくり教師をクビに。どうやらサトルの作った香りにより、心のなかで思っていた本音が抑えられなくなってしまったんですね。これもまた超香の威力です。
昔のゲーセンといえばカツアゲ
ゲーセンでカツアゲするヤンキー達。昔はよくいましたね…。不幸なことにサトルの友人、田原君や佐々木くんもターゲットにされてしまいました。
なんかだいぶヤバい成分入ってる気が…
そこでサトルがゲーセンでのカツアゲにピッタリの香りを超香。香りを嗅いだヤンキー達は…
スト2的なキャラ
どういう原理?
なんと、ゲームのキャラが浴びた攻撃と同じ痛みを感じるようになってしまうという「仮想現実(バーチャルリアリティ)」の効能が!なんという生き地獄!いやもう絶対これやばいドラッグでしょ!!
鳥じいさんが絶望
みんなの憩いの広場には鳥たちの巣もあり、愛されていた大木が立っていました。しかしその広場をマンションのために地上げしたオーナーが登場。大木を切るのだけはやめてくれと周辺住民に反対されていたのに騙し討ちをして、夜中に大木を燃やしてしまうという暴挙に!そして、いままで熱心に鳥の世話をしていた近所のおじいちゃん、通称「鳥じいさん」が絶望!というシーンです。
鳥が寄ってきそうな香りを配合
そこでサトルが悪徳オーナーを懲らしめようと例の如く、やべえフレグランスを漂わせ始めます。果たしてその効果は…!?
ヒッチコックの鳥みたい
恐るべし鳥の呪い
なんと、鳥たちが大群となって社長宅を襲うという地獄絵図に。香水の中に地味に鳥が食いつきそうな「バードフェロモンの香」なるものが配合されているのが今回の香水のポイントでした。
被害者のお母さんを邪険にする悪い教授
その他にも、子供をひき逃げしておきながら、自分はやってないとしらばっくれる悪どい大学教授が、サトルの作った香りを嗅いだ途端…
どういう状況?
サンタクロースのカッコをしたまま高層ビルに宙吊りにされるという恐ろしい状況になったり、
スケボーは悪用しちゃため!
サトルを取り囲んで暴力を振るう極悪スケボーキッズたちも、サトルの作った香りを嗅がされた途端、体が痺れて硬直。
もはや人が死ぬレベル
近くの自動販売機に激突するという悲惨なことに。まさか香水を嗅いだだけでこんなことになるなんて・・・もう、これは完全犯罪ですよね。
香りでなんでも解決
というわけで、サトルの調合した危険ドラッグ…もとい、香水がありとあらゆるこの世の闇を浄香するマンガ「超香少年サトル」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?人格を変えたり、幻覚を見させたり、体を麻痺させたりと…凄まじい威力でしたね。なお、マンガで起こったこれらの事象はすべてドルチェ&ガッバーナの香水のせいではありませんので、くれぐれも誤解なきようお願いします。
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出典・引用)
「超香少年サトル」 上田悦/秋田書店/ビーグリー