この世には、まれに至高の喫茶店が存在します。その名は「談話室滝沢」。
この喫茶店に勝る個性を持った喫茶店を俺は他に知りません。「談話室滝沢」とは東京は池袋・新宿・お茶の水など、微妙に若者の嗜好をはずした繁華街に存在する喫茶店。グレードで言えばルノアールなどに匹敵すると思われ、ちょっと高級な部類に入ります。
まずネーミングの「談話室」。ここからしてなんだか分かりません。何度目を凝らしてみても喫茶店とは一言も書いてないのですが、ちゃんとメニューサンプルの入ったショーケースが店の前に置いてあるのでとりあえずお茶を飲める所なんだな、と言うことはかろうじて分かります。
入ってみると、うわ、超和風。なにがすごいって店の中に滝が流れています。BGMは滝から流れる水の音のみです。スゲーーーーー。おまけにソファーも純和風。抹茶色と小豆色の微妙なコントラストのソファー。かけ心地も硬すぎず柔らかすぎず絶妙です。えっと、誤解しないでほしいんですけど、緑と茶色のソファーではないです。抹茶色と小豆色です。他に表現のしようがありません。
店員さんも超ステキ。なんていうか・・老若問わず男性はきっちりと七三に分け、女性もおかっぱ頭。これでもかと言うくらいこざっぱりとしています。茶髪度は0.0001%以下。なんか昭和50年代にタイムスリップしちゃった・・かな?みたいなそんな雰囲気。しかも応対はパーフェクツ!ホテルマンも真っ青な深々お辞儀&サニーなスマイル。こっちが恐縮してしまう・・。
あと「滝沢」の料金ですが、資本主義の原理に逆らうような画期的な料金体系を採っていることも見逃せません。メニューを見ますと・・・
コーヒー 1000円
紅茶 1000円 カフェオレ 1000円 牛乳 1000円
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とにかく1000円以下のメニューが存在しない。うわ、コレが噂のぼっ○くり喫茶?と考えるのは早計です。「滝沢」の神髄はセットメニューにあり。セットメニューを見ますと、
ドリンク+ケーキ 1100円
ドリンク+ケーキ+アイス 1300円
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ちなみにこのヨーグルトやアイス。
単品で頼んでたらやっぱり1000円!
談話室滝沢、アンタ何か間違ってねえか?
てなわけで、わずか100円増しで2倍の至福が味わえる談話室滝沢。
まあ思うに「談話室」だから1000円はショバ代なんだよ。って考えればこの魑魅魍魎な料金体系も合点がいきます。タキザワイズムは奥が深い。そんな言葉ありませんけど。
初めて入ったときこの料金体系にビビったJ君。当然セットなんて3000円ぐらいすると思ってたので、眼中にありませんでした。後にセットの値段を知った時のショックと言ったら・・・言葉では言い表せません。
そして、お会計。ホテルのフロントのようなレジで会計を済ませますと、200円割引券がもらえます。なんて至れり尽くせりな・・・しかも割引券の名前もタキザワイズム。「謝恩券」となってました・・。もう降参。
お見合いに、ご商談に、友人とのご歓談に・・・談話室滝沢をJ君は 大プッシュいたします。