探検隊シリーズ第一弾(名古屋レポート)
「八丁味噌の名産地尾張名古屋の聖なる山にカルピスラベンダー氷は存在した!」 後編
皆様・・・・・こんにちは、J君です・・・・。名古屋レポートの後編です。(前編はこちら)
人はなぜ山に登るのか・・・えーと・・・、そこに山があるからさ、って誰か言ってましたよね。あー、でも誰も言ってないかもしれない。よくわかんない。(動揺気味)
一般的に「聖なる山」と言いますと、アンデス山脈ですとか、チベットですとか、そういうのを指すんですけども、名古屋で聖なる山と言いますと「喫茶マウンテン」を指すそうです。・・・・アホか。名古屋アホか!(怒)
正直ね、すごく悩んでたんです。名古屋に行って喫茶マウンテンに行くかどうか。確かにネタとしては最高峰ですよ。ですが喫茶マウンテンを特集したページはそれこそ「山」ほどあります。今さらJ君が乗り込んでいってレポートするまでもなく、マウンテン情報で溢れかえっているのですよ。何よりも名古屋では楽しい思い出だけを残したい。
そう考え、初日からJ君は悩み続けました。行くべきか行かざるべきか。タンポポの花びらを取り除きながら乙女のように。心労により食欲が全く沸かなかったため、初日は味噌煮込みうどんとひつまぶしと手羽先唐揚げしか喉を通りませんでした。
名古屋2日目。聖なる山登頂へのラストチャンスです。ここで決断しなければならない。そこでJ君は、一計を案じました。そう、山は一人で登るから辛いのであって、仲間がいれば何とかなる。なにより食えなかった時のリスク分散になる。そうだ!助っ人を呼ぶことにしよう・・・。
助っ人となるフードファイターは「もりぞうさん」。お仕事の関係で最近名古屋に引っ越されたばかりという美しき女性ライターさんです。しかしお願いする内容は「マウンテン登頂」。非常に頼みづらい内容ではありましたが、もりぞうさんがライターであると聞き、承諾してもらえるある種の確信がありました。昔、CMでやっていましたよね。「芸能人は歯が命、ライターは小ネタが命」とかなんとか、(やってません)。
そんなわけで、戦士もりぞうさんと合流することに成功したJ君一行(二人)は、ついに聖なる山「喫茶マウンテン」登頂を目指すことになったのです。朝っぱらから。
登山口となる地下鉄鶴舞線の「いりなか駅」から喫茶マウンテンへの道のりは15分ほどの上り坂でした。そう、すでに登山は始まっていたのです。しかし我々の目指す山頂こんなものではないのです。聖なる山はより高く険しい。
ついに到着。普通の県道にそびえ立つ聖なる山々・・・の看板。
神々しいですね。憎たらしいほどに。
そしてこれが喫茶マウンテンの外観。
よくよく考えてみれば女性と二人きりで喫茶店というシチュエーション、これはデートじゃないですか!しかしながら此処は喫茶店ではなく「喫茶マウンテン」。似て非なるものであります。二人の表情は決してデートではなく、これから苦行を行う修行僧のそれに近いものがありました。
「喫茶マウンテン」に入店。午前中だというのにメッチャ混んでます。決して立地条件の良くない喫茶店ながらこの客の入り。普通なら考えられない光景です。しかしパッと見では普通の客として来ているのかネタ目的なのかは判別は不可能。
「どこでも好きな席にどうぞー」
やたらにさわやかな店員さんに導かれ店内の一番奥の席に着席するJ君一行。それにしてもお店のお客さん達、極めて普通かつ和やかに会話しています。なぜそんなに普通でいられるんだ・・・・?闘いはもう始まっているのに!
そしてメニューを見て愕然とするJ君。膨大なメニューの量!しかも結構普通だ・・・・。よくよく周りを見てみると、みんな結構普通のメニューを頼んでいます。ミートソースとか。そして美味しそうに食べている。そうか、喫茶マウンテンは普通の喫茶店だったのか!
でもよく見ると、所々にそれっぽいメニューがちらほら・・・。
メニューを見てしばし考え込むJ君。そこでもりぞうさんが衝撃の提案。
「あの・・・朝ご飯食べてないので、普通のメニュー頼んで良いですか・・・?」
何を弱気なことを!ここまで来て!闘う前からリングを降りてどうするのだ!
パンがなければ「甘口メロンスパ」を食べればいいじゃない!
・・・と口には出さず心の中だけで思いました。(女性に弱い)
「お決まりですかー!」
さわやかに登場する店員さん。
客の半数はネタ目的と思われるこのマウンテンで、極めて普通の喫茶店のような対応をするウェイター。できる・・・この男。
えーととりあえず・・・・
「高菜ベーコンピラフ」お願いします。
・・・・・・・・・・と、
「甘口抹茶小倉スパ」と
「クランベリージュース」「黒ざくろジュース」
食後に「カルピスラベンダーかき氷」
ついに注文しました。もちろん作戦通りです。「甘口抹茶小倉スパ」を「高菜ベーコンピラフ」「クランベリージュース」「黒ざくろジュース」「カルピスラベンダーかき氷」で包囲しながらなんとか食べると言う作戦。しかも二人で。我ながら完璧です。
「はいどうぞ~」
ビクッ!!!!!!
注文後わずか1分でテーブルに何か置かれました。何だろ・・・これ。
「あー、ジュースにサービスでついてまーす」
なるほど、ジュースのお茶うけか・・・うん。とてもサービスがいい感じ。だけど、これから「甘口抹茶小倉スパ」を食べる身にとってこんな小物にはとても手を出せない。
さらに待つこと5分
「はいどうぞ~」
ビクゥッッ!!!!!!!!!!!
来ました。
抹茶スパもピラフも皿がでかい。しかも大盛り・・・。
まずはおそるおそる「高菜ベーコンピラフ」を口に運ぶ。
「美味い!」「美味しいねー!」
この「高菜ベーコンピラフ」とても美味しい。しかも1.8人前ぐらいある量。もしかして「喫茶マウンテン」ってすごく良い喫茶店なのではないか?
本日のトリビア
「喫茶マウンテンは普通のメニューは結構美味しい。しかも量が多くてお得。」
さて・・・問題はこっちなのですが・・・・
おそるおそる「甘口抹茶小倉スパ」を口に運ぶJ君ともりぞうさん。
「不味ッ!」「うっ・・・・(絶句)」
なんだこれ・・・これは無理。スパゲティなのに甘くて、抹茶なのにまったりとして脂っこい。しかも小倉あんと生クリームが壊滅的なまでに合わない。どこかのサイトで小倉抹茶スパは初心者向けだって言ってたけど、とんでもないよ。ハードコアだよこれ。
よく見ると、もりぞうさんがうっすらと目に涙を浮かべている。・・・生まれて初めて女性を泣かせてしまった。
さらに10分後。
・・・片方の皿が全く減ってないのがお分かりでしょうか?
早々に登頂を諦めたJ君一行。しかし、せめて5合目まではという思いがあるのも事実。
最後はかき氷でさわやかに締めようじゃないかとついにデザートを投入。
そこに来たのは「カルピスラベンダーかき氷」
「うおおっ!」
「マジかよ、有り得ねえ!!」
なぜか周りのテーブルが騒然とする。もの凄いどよめきと注目を浴びてしまったJ君のテーブル。なんだ、一体どういうことなんだ・・・・?
なんだこれ?
なんとJ君の顔よりもでかい雪の塊が登場。え、なにこれ?かき氷なの?札幌雪まつりの氷像じゃなくって?
とんだ伏兵の登場・・・。どうやらJ君一行が無事に帰るためにはもうひと山超えなければいけないようだ。しかし、所詮はかき氷。甘口スパに比べたら何とかなるはずだ。先に「カルピスラベンダーかき氷」を口に運ぶもりぞうさん。その瞬間彼女の表情が凍り付いた!
「これ・・・さわやかサワデーの味がする・・・」
「ははは、そんなバカな・・・何イィ!!」
確かに芳香剤系のラベンダーの香りが強烈に口と鼻に広がる。強烈ッ!強烈すぎる芳香ッ!!!しかもこの量。ある意味抹茶スパより無理。
15分後
上4分の1ぐらいが減りました。(大半は溶けたせい)
・・・・というわけでJ君一行の探検は惨敗に終わったのだ。
聖なる山はあまりにも高く険しすぎた。しかし伝説の「カルピスラベンダー氷」は確実に存在した。その時のJ君は半魚人イプピアーラを捕獲できなかった藤岡弘、のような表情をしていたという。
終わり(尾張だけに)
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