談話室滝沢レポート2005

談話室滝沢レポートR(リターンズ)


2005年1月、ある肌寒い冬の日の池袋で、ふと当サイトBLACK徒然草管理人J君(セレブ歴3年)は思った。「そういえば、最近滝沢行ってねえな・・・」滝沢とは、「談話室滝沢」という東京は新宿・お茶の水・池袋のみに存在するセレブ的異空間。都内にお住まいの人なら看板ぐらいは見覚えがあるかもしれない。しかし、店内にまで入ったことがある人は意外と少ないのではないか。なぜならば、その看板に漂うオーラが、一般人を気軽に入店させない「何か」を持っているからに他ならない。


 

どうだろうか・・・この看板の佇まい。白と黒だけのモノトーンの看板でこれだけの妖艶さを訴える看板はそうあるまい。「談話室」。いったいどんな施設なのか、どんな談話が行われているというのか?そこに並べられたメニューのショーケースを見るまでは喫茶店であると認識することすら困難である。オフィシャルホームページも存在せず、経営母体も分からない。全くミステリアスな存在なのだ。

 

J君が前回この「談話室滝沢」についてのレポートを掲載したのが2001年10月。はっきり言おう。その時のレポートでは「滝沢」の魅力を伝えきれていない。しかし、時代が変わって携帯はカメラ付きとなり、今度こそ準備は万端だ。そしてついに禁断の談話室滝沢潜入レポートは敢行された。

談話室滝沢とは・・・

清楚で落ち着いた雰囲気を大切にして、広々としたくつろぎのスペースに楽しい語らいの場を提供して参りたいと考えています。ご会合、ご商談、お見合い、憩いの場としてご利用下さいませ。

オフィシャルにはこのように案内文がある。J君は今回一人で「滝沢」に入店しているので、この中の用途としては、憩いの場ということになる。はたして憩うだろうか?

いよいよ入店である。深く地下に続く階段を下っていく。迫り来る「滝沢」ロゴ。そしてこのドアをくぐれば、その先は異世界が待っている

階段を下りきる前に既に階下では「滝沢」の店員さんが二人、待ちかまえている。そして、階段を下りきったところで深々とお辞儀。「ようこそいらっしゃいました。」普通の喫茶店では考えられない丁重なお出迎えに度肝を抜かれる。

談話室滝沢は、その名に示された通り「滝」と「沢」をイメージしている。店内に一切のBGMはなく、店内にほどよく配置された小川や滝から流れる水のせせらぎのみがBGMである。そして徹底した「和」テイスト。数々の「和風オブジェ群」が店内のいたるところに配置される。これだけでも十分に異色である。

 

喫茶店になぜか灯籠・・・・店内の明るさは十分であるにもかかわらず、この無意味なこだわり。これこそが「滝沢イズム」である。

レジはまるでホテルのフロントのような格調の高さ。これならどんな文化圏の人間でも「金を払う場所」と認識できるだろう。

さて、禁煙か喫煙かを指定すると、丁重に座席へと通される。パーティションで区切られたブース状の座席にももちろん「滝沢イズム」溢れかえっている。

小倉抹茶全開なソファー。「和」以外の何ものでもないテイスト。そしてご丁寧に絨毯までが抹茶色。抹茶度では千利休の茶室をも凌駕している気がする。客層が圧倒的に40代以上なのもうなずける。

座席に通されると、まず最初に置かれるのが滝沢三大アイテムのうちの一つ「おしぼり」。紙おしぼりでありながらこの肉厚感。紙おしぼりの常識を越えたソフトな手触り。これもまた「滝沢イズム」であろう。

そして、日記でも触れたが、これが問題のメニューである。通常の喫茶店の料金体系とは根本的に何かが違う独特の滝沢プライス。なんとコーヒーを頼もうが紅茶を頼もうが、メロンソーダを頼もうが容赦なく1000円である。滝沢に1000円以下のメニューは存在しない。すなわち財布の中身が1000円以下の人間は滝沢に入店する資格すらないのだ。初心者は注意されたい。それにしてもミルクまで1000円・・・一体何の乳なのか?と問いたい。

だがこのメニューを見て「談話室滝沢」を単なるキャバクラ顔負けのボッタクリ喫茶ととらえるのは早計である。滝沢の真価はセットメニューにあった。

なんと1000円のドリンクメニューにケーキをつけたもの。すなわちケーキセットの価格は1100円である。

このケーキセットにさらに1アイテム加えて、アイスクリームもしくはヨーグルトをつけることもできる。滝沢の中では最もプレミアムなメニューとなるこの価格がなんと1300円。単純計算すれば「ミルク1000円 + ケーキ100円 + ヨーグルト200円 = 1300円」という計算式が成立する。これはおそらく産業革命以来最も画期的な価格設定であろう。凡人には到底理解不能である。

というわけで、セットを頼まなければどう考えても損という状況の中、J君のチョイスしたメニューは「ミルク紅茶 + チーズケーキ + ブルーベリーヨーグルト」というおそらく滝沢では最もスタンダードなセットメニュー。もちろん1300円だ。

ミルク紅茶。あえてミルクティーと言わないところもこだわりだと思われるが、こだわりの理由はさっぱり不明。グラスがシンプルなため一見すると単なるミルクティーのように思えるが、実は恐ろしいほどに濃厚なミルク感。ロイヤルミルクティと勘違いするほどの深みを持っている。

値段上は100円とおまけのような価格のチーズケーキ。しかし滝沢はここでも手を抜かない。高品位なスフレ状のチーズケーキはふんわりと舌に溶け、甘さも控えめである。さらにブルーベリーヨーグルト。ミルクが1000円に対しヨーグルトが200円相当・・・。全くもって不可思議な現象だ。

また、これも滝沢独自の概念と思われるが「おかわり」という制度がある。九州ラーメンで言うところの替え玉である。セットにケーキをもう一つ追加する場合は300円で追加が可能だ。セットでは100円だったケーキは、おかわりだと300円。もはやケーキの値段は言い値に近いようだ。

この小倉抹茶ケーキもそうであるが、明らかに2001年の時よりもメニューが増えているのだ。以前は飲み物とチーズケーキとトーストぐらいしかなかったはずのメニューのラインアップが数倍に増えている。どうやら滝沢は独自の時間軸によって滝沢なりの進化を遂げているようだ。

最後に滝沢の店員さんをご紹介したい。通常の喫茶店ならウェイトレス、ウェイターと呼びたいところだが、滝沢ではあえて店員さんと呼びたい。男性店員は皆、綺麗に七三分け、女性はおかっぱか後ろで一つに結び、紺か薄茶のスーツ。清潔をこえた潔癖さを感じる。思わず「昭和」という単語が頭をよぎる。

ちなみに滝沢の店員さんは非常に移動速度が速く、キビキビと動いているため、携帯のカメラで撮影することは容易なことではない。しかし、再三にわたるチャレンジの末、ようやっとその姿を捉えることができた!

 

これが本邦初公開、談話室滝沢のコスプレ・・・・いや店員さんである。どうだろうか?萌えるだろうか?昭和を感じただろうか?

・・・というわけで滝沢から決死の生還をはたしたJ君だったが、戦利品をゲットすることができた。先ほど紹介したおしぼりと並ぶ滝沢三大アイテムである滝沢オリジナルコースターに滝沢シュガー。シュガーでありながら見た目は完全に「お清め塩」。魔除け効果もありそうなプレミアムシュガーだ。

そして、もう一つ、滝沢から生還した証として渡される、いわば勲章がこの「謝恩券」。割引券ではない、あくまで謝恩券だ。単なる割引券とは気持ちの込め方が段違いなのだ。

なんと200円引き。1300円のセットが1100円、1100円のセットなら900円になるのである。ちょっとしたマンガ喫茶並みの割引率。この謝恩券によりさらに滝沢リピーターが増えて行くことだろう。

IT戦士達よ、メイド喫茶やガンダムカフェも悪くはないが、たまには「滝沢」で和の世界の真の様式美に触れてみてはどうだろうか?ネットとは無縁の異空間で心を浄化してみるのも悪くないはずだ。ただし、財布に常に1000円以上入っているセレブ限定なので注意が必要だ。

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