ロボ道士

アジア最強の抱き合わせ映画「ロボ道士」




めくるめくダメ映画の世界にようこそ!

前回のテキストでご紹介した「銀河ボディコン伝説」に引き続き、今回は夏のバカ映画三部作の第二弾をお送りしたいと思います(つまり第三弾もあります)。その名も「ロボ道士」ロボコップ霊幻道士という映画界の2大スターをガッチャンコした夢のカップリング作品です。ちなみに正式な邦題は「ロボ道士~エルム街のキョンシー~」というオリジナリティを1%も感じさせない素敵タイトルで、まさに抱き合わせの宝庫アジア映画の集大成と言っても過言ではありません。


 豪快な抱き合わせっぷり



さて、この「ロボ道士~エルム街のキョンシー~」ですが、タイトルからも想像できます通り、ロボコップ風のロボ霊幻道士がエルム街のフレディ風キョンシーと闘うアジアンホラーなのですが、これだけの大物カップリングですから業界(キョンシー映画業界)でも有名らしく、ネット上の数多くの映画レビュアー達によって上々の評価を得ております。

「最悪!」

「レンタル代返せ!」

「この映画作った奴死ね!」



・・・というわけで映画レビュアー達の罵倒率が99.8%を越えるという、ある意味頂点を極めたこの「ロボ道士」。J君も今までいろいろなダメ映画を観てきましたが、さすがにこれはもう駄目かもわからんね・・・。さあ、(J君だけが)盛り上がってきたところで早速紹介いたしましょう!



 右から順に殺されます

主人公は映画会社に雇われている女流脚本家ジョイス。「中国最後の皇帝・溥儀」(ラスト・エンペラー)を題材にした脚本の作成を依頼され、助手のシンディとともに上司の別荘にこもって脚本作りをするという設定です。



 胡散臭い道士

別荘に行く途中にジョイスとシンディ、そして付き人の運転手は、霊媒の儀式を行っている最中の道士に話し掛けてしまい、そこで霊の呪いがかかってしまったようです。



 マイク水野ですか?

3人がたどり着いた別荘が、またいかにも何か出そうな不気味さを漂わせています。っていうかこんな趣味の悪い絵画がある時点でヤバいですよね。ちょっとシベ超に出てる人に似てるんですけどたぶん気のせいでしょう。



 グリグリ動きます

そしてB級ホラー映画のお約束。絵画の目がぐるんぐるん動いてます。これは間違いなく「出る」別荘に違いありません。





その後、シンディが電話は必要ないと別荘から電話を撤去。運転手が電話を車に乗せて運ぼうとした時、事件は起こりました。



 突然殺されます

いきなり電話のコードで首が絞まって死んでしまう運転手。特になんの前ぶれもなくいきなり死亡です(たぶんキョンシーの呪いだが説明は一切無し)。この映画では何の根拠もなく唐突に人が死んだり、蘇ったり、夢オチだったりということが頻発しますが、そういう映画ですので早めに慣れてください。



 この勘違いが全ての発端

そして、映画はここで急展開します。付き人の運転手が謎の死亡を遂げたことで、シンディの上司は「ライバル映画会社の妨害工作」と断定(本当は呪いのせい)。女探偵ジャッキーにライバルの映画会社の調査を依頼します。



 ボウガンで暗殺

なぜか、調査を依頼されてるだけのはずの女探偵ジャッキーはライバル映画会社の監督やらプロデューサーやらを見つけてはバンバン殺していきます(勘違いなのに)。どうやらこの映画で探偵という職業は刺客と同じ意味で解釈されているようです。



以降はジョイスとシンディが別荘でキョンシーに襲われるホラー映画編と、ジャッキーや映画業界関係者による血で血を洗う仁義なき映画業界の戦い編(マフィアの抗争物のイメージ)という二つのストーリーが同時進行する前代未聞の意味不明マルチストーリー映画へと展開します。



 爪の辺りがエルム街

ホラー編の方では別荘にいるジョイスとシンディをキョンシーが襲います。エルム街の悪夢に出てくるフレディを思わせる鋭い爪をもったキョンシー。この化け物の名は自称・・・



 族のような当て字

腐霊泥(フレディ)と呼びます。

なぜか特攻の拓に出てくるチーム名みたいなのですが、さらに驚いたことにこの化け物がジョイス達を襲う理由が・・・



 単なるエロオヤジ

人間の女とやりたい。

もう、なんか盛りのついた高校生みたいな理由です。このおっさん欲望むき出しすぎ。そんな感じで、腐霊泥(フレディ)は別荘のありとあらゆる所に潜み、シンディ達を狙います。たとえばプールで泳ぐ二人の後ろを・・・



 業界初!平泳ぎキョンシー

平泳ぎで・・・

ええっ!キョンシーって平泳ぎできるの??





その頃仁義なき映画業界編は・・・

 映画会社骨肉の争い

なにやらアジトを巡ってゲリラ戦の様相を呈しております。勘違いが元でかなりの大事に。いやあ映画業界って命懸けなんですね!





さてホラー編に戻りますと、

ジョイスとシンディを心配してイケメン風の映画会社の同僚?(説明無し)が様子を見に行こうとすると、なぜかキョンシー達に襲われます。

  戦う理由が分からない



映画会社の人がカンフーで必死にキョンシーと闘っていると、今度はなんかフランケンシュタインみたいなおっさんがキョンシーに加勢してきます(コイツも何ものなのか不明)。今までどこにいたんだコイツ?

  あんた誰?

3対1になりいよいよピンチになった映画会社の人は突然白装束の忍者に変身(もちろん事前説明無し)。刀や手裏剣でキョンシー達とガチンコ対決。あまりの突飛な展開に観ている方の脳が追いつきません。



 映画会社の人だよね?



その頃仁義なき映画業界編は・・・

いよいよ敵のボス(ライバル映画会社のプロデューサー)との船上での銃撃戦。そして、とうとう追いつめられたボスは自殺。勘違いが元でシャレにならないぐらい大事になってます。いやあ映画業界って、本当に命懸けなんですね!

 かなり大事に



そういえば、この映画のタイトル、なんでしたっけ?そう「ロボ道士」です!ロボ道士が全然出てきてない!どうなってるんだ、これじゃまるで詐欺じゃないか!(すでに十分詐欺まがい)と思う貴方、心配ありません。ロボ道士はちゃんと出てきます。ちゃんとラスト10分ぐらいのところで。



 忍者風の変身ポーズ

しかもロボ道士に変身しているのはさっき白忍者やってた男と同一人物。なんで

ロボ道士に変身出来るかなどの説明はもちろん一切無し。さも当然のように変身

します。



 すごい着ぐるみ感

消防士みたいなロボ出現!

ショボい、ショボ過ぎるよロボ道士。シワシワの着ぐるみが全然ロボに見えません。



 役に立たないライフルを装備

ご大層なライフルを持っていますが腐霊泥には全く利きません。



 明らかに花火です

散々ライフルで撃ってビクともしなかったのに、最後は花火みたいな火花のでるショボい銃で撃ったらあっけなく腐霊泥をやっつけてしまいます。もう嫌がらせかってぐらい意味が分かりません。



 お前も誰なんだ?

その他にも、「僕は溥儀ちゃんだ!」とか言い出す意味不明のベビーキョンシーなどが出てくるのですが、ストーリー上全く出てくる必然性がないので割愛させて頂きました。というわけで、一本で任侠物とホラー物という(全く関係のない)二つの映画が同時に体験できる奇跡のマルチムービー「ロボ道士」いかがだったでしょうか?



もしかしたら元々ある二つの映画をブツ切りにして無理矢理くっつけたらこんな感じになるのかもしれません。とにかく意味もなくめまぐるしく変る場面展開、明らかに画面の暗さで誤魔化しているSFX、、次から次へと現れるお前誰?的な意味不明な登場人物、脳内補完しないとつながらないストーリーなど、(ツッコ)みどころだらけの作品です。



もう普通のダメ映画じゃ満足できない・・・。この夏「ロボ道士」がそんな貴方の脳に挑戦します。貴方はどこまで理解できるか?想像力の限界にチャレンジしてみてください。








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参考) レビュー →        前作 ロボハンター

     同じ映画会社の作品 → クローン人間ブルースリー

出典) 「ロボ道士」 徳間ジャパンコミュニケーションズ/FILMARK INTERNATIONAL