エロじゃないのにモザイクが!?グロ美味しい昆虫食マンガ 「蟲喰」レビュー
本日のBGM・・・いきものがかり 「ありがとう」
こんにちはJ君です。最近うちのサイトってなんかピリッとしない、なにかが欠けている・・・まあ、もともと色々と欠けているサイトなのですがそれはおいといて、調べてみたところ原因が判明しました。実は今年になってまだ1回もグルメマンガをレビューしていなかったのです。昨年は孤独のグルメの新作をはじめとしてたぶん3回に1回ぐらいの勢いでなにかしらのグルメマンガをレビューしていました。もう今年も半分過ぎましたし、ここらで一発グルメマンガレビューが必要です。しかし、いい加減グルメマンガも紹介し尽くしてきた感があるしどうしたもんか・・・そう思っていた矢先にこのニュースですよ。
国連機関が昆虫食のススメ、「栄養があって美味」・・・ちょっ、ソースが国連機関だしこれはガチ物じゃないですか。そうか、これからは昆虫食ブームが来るのか、でもまさか昆虫食のマンガなんて都合よくあるわけないしね、ハハハ・・・・・・あるんかい!?というわけで今回はかつてない昆虫食マンガ「蟲★喰」をレビューいたします。
それにしても先日の国連機関発表のニュースはかなりの衝撃で各所で話題になりました。まさに来るべき食糧難に備えるべく発信されたニュースですが、このニュースをきっかけに昆虫食に目覚めてしまった人が現れたりと、昆虫食ブームの兆しが着実に現れています。しかし「蟲喰」(ちゅうしょく)は、そんな話題のはるか昔の2010年に発売されております。恐るべき先見性と言えましょう。
直前になって主旨説明
まさに外道
どんなマンガかといいますと、本作品の企画者でありナビゲーター役でもある塞神雹夜(さえがみひょうや)先生が、いろいろな漫画家(主に女性)に取材内容を告げずに呼びつけ、強制的に虫料理を食べさせた上で、その凄惨な体験をマンガに描かせるという作品。漫画家騙して虫食わせる・・・これぞまさに外道!だがそれがいい・・・そんな作品です。
パッと見はグルメマンガっぽい
単行本表紙はパッと見はよくある料理探訪マンガの表紙っぽいですが、部分的にアップでよく見ると・・・
虫onザライス
食用ワームさんがコニャニャチワしちゃっているという。さりげなく、かつグロいという油断のならない表紙です。この時点ですでに皆様のブラウザバックボタンの激しいクリック音が聞こえる気がしますが、そんなことは気にせず楽しく昆虫食の魅力を紹介してまいりますよ!
想像を超える食材名
こんな感じで本日の食材たちが紹介されます。グルメマンガならば普通の光景ですが、よく目を凝らしてみますとユニークな食材名ばかりですよね。カイコサナギ、タケツトガ、ジャイアントミルワーム、スズメバチ(幼虫)、ツムギアリ。いやいや・・・ガとかハチとかアリとかが普通にメニューとして載っちゃうのはどうなんでしょうか・・・。しかもスズメバチ(幼虫)ってことは(サナギ)とか(成虫)とかが中ボス、大ボス的に控えている前提ですよね。
この食材の中では初心者向けとされているのがジャイアントミルワーム(通称ジャイミル)なのだそうですが、なんとナッツ系の味がするそうです。まあビジュアル的にはこんな感じなんですけども。
これ釣りエサだろ・・・
茹でるとプチッとした感触・・・
おもいっきり触手系ですが。これで初心者向けですか・・・。
さらに先程のスズメバチの幼虫、サナギ、成虫ですがちゃんと調理すれば美味らしいです。たしかにハチノコとか昔から有名ですもんね。成虫はエビっぽいのかあ・・・かっぱえびせん的な感じでサクサク食べれるんでしょうか。
スズメバチは美味らしい
あと、タガメ!みなさんタガメって知っていますか?水生昆虫の王様ですよ。山のオオクワガタ、川のタガメというぐらいJ君が子供の頃は飼うのに憧れたものですが、そんな水の王様タガメさんもスタッフが美味しくいただきます・・・。
腹の開き方まで・・・
なんとタガメはバナナ味!あの凶暴なメダカとかフナとかを襲いまくるタガメがかわいらしくバナナ味かあ・・・君たちキウイ・パパイヤ・タガメだね!みたいな歌が作れてしまうぐらいトロピカルな虫だったんですね。知らなかった。
とにかく、これらを見てるとレストランでちょっと虫が入ってたぐらいで「女将を呼べ!」とか騒いでる輩は甘えだということがお分かりいただけるんじゃないでしょうか。
さらに話は変わります。以前タイ料理マンガの時に散々語ったのですが、J君はパクチーが大の苦手です。何度食べても慣れることができず、生春巻きに入ってようもんなら、葉っぱを一枚ずつ取り出してからじゃないと食べれません。しかし、一方でパクチーが大好きな人がいることもまた事実ですよね!そんなパクチー好きに朗報です!!
カメムシって時点でヤバいだろ
カメムシ=パクチー
カメムシはパクチーの味!だそうです。タイ料理好きの方はカメムシからはじめてみるのもいいかもしれませんね。ただ、J君の場合はカメムシ食べたら気絶すると思います。
あなたはどのカメムシ?
また、パクチーだけでなくリンゴのようなフルーツの味がするカメムシもいるそうです。
カメムシも奥が深いですね。個人的には全く要らない情報ですけど。
そして、最後は昆虫食の王とも言えるマダゴキ料理をご紹介します。マダゴキ・・・そんな虫聞いたことないって?それはそうでしょう。略称ですから。正式名称はマダガスカルゴキブリ。世界最大級のゴキちゃんです。いくらなんでも食っていいものと悪いものがあるだろ。いい加減にしろ!
ついにモザイク入りました
実はマダゴキはいわゆる日本とかにいるゴキブリとは異なり、体が大きく、羽根もなく、のっそりとしてほとんど動かないため、食用だけでなくペットとしても人気があるのだそうです。なにそれ、一体どの層に人気があるの・・・。そんなマダゴキちゃん。写真はあまりにもアレすぎるのでイラストで。
キミはペット?
マダゴキの壺焼き他
実物がグロいものでも漫画家さんのタッチ次第でコミカルかつマイルドな感じで読めるのがマンガのいいところですね。いやまあイラストでも十分キツイんですけど。ちなみにマダガスカルゴキブリを意のままに操ったり食べたりできるようになればそれはもう、王蟲を操るナウシカと同レベルといってよいかもしれません。
ナウシカ状態
そう考えるとナウシカって改めてすごいなと思いますね!ナウシカはゴキブリ食べてないと思うけど。
というわけでグルメマンガなのに食欲が全くわかない「蟲喰」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?他にもイナゴやらセミやらトンボやらアトラスオオカブトやらとにかくどんな虫でも美味しくいただいちゃうマンガです。特にセミの幼虫は絶品らしいですよ(誰得情報)!ご丁寧にレシピやら食材入手先なんかも載ってたりして、その気になればご自宅で虫食体験もできちゃいます。
誰得レシピ
J君は子供の頃、カブトムシもクワガタもタガメもゲンゴロウも飼っていたことがあるので虫に対する耐性はある方だと思うのですが、さすがに食べるのはワケが違うだろと最初は思ってました。しかし、キモい、絶対ありえない・・・と思いながらも読み進めているうちにだんだん感覚が麻痺して、ほうほう・・・ジャイミル(ジャイアントミルワーム)はナッツの味なのか、ナッツなら味見ぐらいならしてみてもいいかな・・・みたいな心境になってきます。その時点ですでに昆虫食ワールドに引き込まれ始めているといってよいでしょう。「蟲喰」恐るべしです。でもやっぱりJ君は外国の虫みたいなグミだけでいっぱいいっぱいです・・・。
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出典)「蟲★喰」 塞神雹夜/フィールドワイ/メディア・パル
◆WEBで「蟲喰」を立読み ⇒ ebookjapan
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