ボールはトモダチ!→参考
はい、早くもガンダム世代以外の方を置き去りにするネタでこんばんは。
みんな、サッカーしてる?当然してるよね?1日1サッカー、三度の飯よりオフサイドトラップが好き! そんなサッカー好きの読者が集まる当サイトBLACK徒然草ですが、サッカーマンガの大御所
といえばキャプテン翼であることは当サイトでも何度となくご紹介してまいりました。
ところで、キャプテン翼史上最高のコンビといえば誰でしょうか?翼君と日向君?いーや
ちょっと違います。ゴールデンコンビって言ったら分りますか? そう!大空翼君と岬太郎君の南葛ゴールデンコンビこそ最強。これってもうセンター試験にも出るような 一般常識ですよね?
そんな最強コンビの大空翼と岬太郎を合体させたら果たしてどうなるか・・・いやいや、 別にやおい同人の話をしているわけではないですよ。そんなサッカー界きっての夢のキャラクターが本当に存在するのです。しかもオフィシャルで。
紹介しましょう、翼太郎君です。
ボクは翼太郎!
・・・この翼太郎というキャラクター、高橋陽一先生の読み切り傑作集「100Mジャンパー」というコミックスに 収録されている読切り版「キャプテン翼」の主人公なのです。そしてこれこそが、サッカーマンガのカリスマ「キャプテン翼」の原型となった高橋陽一先生の伝説のデビュー作品。
短編集100Mジャンパー
元祖キャプテン翼の主人公の名は大空翼ではなく翼太郎だったのです。なんと名字が翼・・・。J君にとっては五月みどりと小松みどりが実の姉妹だったと言う事実以上の大ショックです。
翼太郎という名を裏付けるかのように本作品ではガールフレンドのアキちゃんから「タロちゃん」 などと呼ばれています。どうやら本格的に太郎で間違いなさそうです。
・・・タロちゃん
しかし当然現在のキャプテン翼にそのまま引き継がれたキャラクターというのも存在します。紹介しましょう。元祖顔面ブロック山猿ボーイの石崎君。
何も足さない何も引かない
・・・まんまです。現在のキャプテン翼のそれと全く変わらない石崎君の姿はある意味神秘的でもあります。 そして、毒舌っぷりやケンカっ早さも石崎君そのまんまです。
口の悪さもそのまんま!
「ああ、このデブが若林源三か」
な、この山猿はなんて事を言うのでしょう。のちにSGGKとまで呼ばれる天才、 若林源三に向かってデブとはなんたる暴言!
ホントにデブだー!
ちょっとゴツめでモミアゲがセクシーなスーパーグレイトゴールキーパー(SGGK)若林君がそこにいました。
本作品の設定では、若林君は翼と幼なじみ。源三・翼と言い合う仲なのです。
見た目こそちょっと変わってしまっているものの、天才若林の設定はそのままです。
若林君はペナルティエリアの外からのシュートは全て防いでしまうまさにSGGK。翼といえども若林君からは一度も得点を奪ったことがないのです。
かなり弱気な翼君
そして、若林源三率いる修哲中と翼太郎率いる南葛中の決勝戦前夜、事件は起こりました。
伝統の告白スタイル
源三が告ってる!
罪な女、アキちゃん
「明日の試合、俺が勝ったら恋人としてつきあってくれ!!」
そうなのです。翼と若林君は幼なじみのガールフレンド、アキちゃんに恋心を寄せるライバル関係でもあったのです。
そしてたまたまその場を目撃してしまう翼。間が悪いんだかいいんだかよく分かりません。
物陰からこっそり見ているスーパーヒーロー翼
そして決戦当日、激しく降る雨の中、当然雨天決行で行われる中学生大会は熾烈を極めました。
若林、石崎、そして翼(太郎)の三つどもえのクラッシュの後、翼が大けがを!
ケガを背負ってこそ翼です
しかし翼は頑なにベンチに下がるのを拒否。いかにもキャプ翼らしい展開です。
水沢アキではありません
「アキちゃんを・・・アキちゃんを源三にわたしたくないんだ」
キャ、キャプテン!私情100%ッスか??
試合の勝敗を分けるフリーキック、今まさにキックをしようとする石崎君に、突然翼がキャプテンぶりを発揮します。
「どけ 石崎!!キャプテン命令だ!!」
大けがの中シュートをしようとする翼。さすがに美味しいところを持っていくところは伝統芸です。 だけど、その私情入りまくりのキャプテン命令はどうかと。
対する若林君も男気溢れる行動に出ます。
自己中キーパー若林
「おまえたちカベはどけろ」
ペナルティエリア外のシュートは絶対止める自信のある若林君、両キャプテンが怖ろしいまでのワンマンっぷりを発揮し、ついに翼・若林の一騎打ちが実現します。
そして雨が幸いして翼のシュートが決まり翼の勝利! 同時に南葛中の優勝が決まりました!
あー、源三やっちゃった・・
最後は爽やかにケガした翼を背負って帰る若林君。
優勝はどうでもいいのか・・?
「またサッカーやろうな」
「ああ・・・」
戦った後に芽生える友情・・・スポーツマンらしい爽やかすぎるエンディングです。 若林の自己中で優勝を逃した修哲イレブンの悲惨さには全く触れない実に爽やかなエンディングです。
さて、幻の読み切り版「キャプテン翼」いかがでしたでしょうか? 高橋陽一先生は19歳という若さで既に、大ヒット作となる「キャプテン翼」の原型を作り上げていたのです。これこそ才能のなせる技なのでしょうね。
ああそうだ、タイトル作品の「100Mジャンパー」がどんな作品かも紹介しておかないといけませんね。 翼君みたいな熱血少年がスキーでジャンプする話です。(FIN)
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出典) 「100Mジャンパー」 (C)高橋陽一/集英社