どすこい兄弟 愛の絆
君は貴派?それとも若派?・・・僕は憲子派!
こんにちは、J君です。ちゃんこダイニングの社長として経営者デビュー、すごいよマサルさんこと若乃花お兄ちゃん。そして、世界中のカリスマ美容師達の間で髪型が話題沸騰。脅威の70キロダイエットを敢行した弟の貴乃花親方・・・この二人を巡って連日の「若貴騒動」ですが、皆さんはどうお感じになっているでしょうか?J君は大変悲しい思いをしています。確かにJ君は「池袋の若貴」といわれるほどの実の弟との確執っぷりですが、やはり本家は全然次元が違いました。
さすが、本場の骨肉の争いは凄い。とはいえ角界を、ひいては日本を代表するセレブ兄弟である若貴兄弟がいがみ合っているということは、日本の全国民にとっても決していい影響を与えません。日本全国で年寄株の奪い合いがはじまったら大変なことになります。
そんなすっかり変わり果ててしまった二人ですが、本日は若貴兄弟の仲直りを願って、彼等の本当の姿・・・すなわち仲が良かった時代の兄弟愛溢れるストーリーを描いたマンガ「力人伝説~鬼を継ぐもの~」をご紹介いたしましょう。
この「力人伝説」は彼等の全盛期、いわゆる「若貴フィーバー時代」に少年ジャンプ誌上で掲載されたもので、原作が宮崎まさる先生、そして画は今やDEATH NOTEやヒカルの碁で大ブレイクした小畑健先生が担当しています。
当時の若貴兄弟といえば国民的人気を誇り、日本中の誰もが彼等の味方であったわけですからこのマンガも今では考えられないくらいポジティブな描写の洪水となっています。ジャンプ三原則「友情・努力・勝利」の枠組みに収まらないスケール感。ズバリ、作品のテーマは「偉大な父」「やさしい母」「ライバルとの友情」そしてもちろん「美しい兄弟愛」です。
1.理想の兄弟像がここにある。
巨人の星でいうと明子姉さん
「こんな夜ふけに・・・光司・・」
相撲一筋の真っ直ぐな弟をもの陰からこっそり見守るやさしい兄。そんな理想の兄弟像がこのマンガではしっかりと描かれています。
昔からストイックな弟
っていうか、お兄ちゃんは稽古しなくていいのか?
とか思いますが、そこは兄。やるべきことはやった上での行動なのでしょう。やはり二人は心の底から信頼しあっているのです。そんな兄が名古屋場所中に仕掛けを考えてるなんてとても考えられないことですよね。
2.親子での語らいも相撲スタイルで。
厳しくもやさしかった偉大なる父、初代貴乃花はこのマンガでも当然イメージどおり、理想の父親像として描かれています。たとえばやけを起した少年時代の若貴兄弟にもビシッと相撲スタイルで体を張って教えます。
「むやみに夢を捨てるもんじゃない」
有無をいわせぬ迫力
偉大な父親に雨の中こんなカッコで言われたら逆らえるわけがありませんよね。
しかし息子達もさすが名力士の血を引く兄弟。親へ意見する時は相撲の「立ち会い」で意見します。
相撲で語る親子
さすがサラブレッド。相撲が強いのもこれなら納得です。いつも真剣勝負の二人に八百長なんて有り得ないのです。
3.母親の愛は無償の愛。
理想の母親像
「世界一の親」発言でも有名になった、日本を代表するキングオブ元おかみさんこと憲子さん。
世界一です
今でこそアレがアレなことになってますけども、若貴フィーバーの頃はおかみさんの鑑、そして理想の母親として二人の息子に惜しみない愛情を注いでいました。もちろんそれは金も財産も年寄株も関係ない無償の愛なのです。
4.宿命のライバルとの友情
さて、この「力人伝説」では若貴の永遠のライバルである曙も登場します。曙といえば、今やK1ファイターとして年末には欠かせない存在。そんな(AA等で)大活躍の曙ですが、この作品では初々しい新弟子時代の貴重な曙の姿が拝めます。
きれいな曙
昔の曙は純真無垢なキラキラした少年の目を持っていました。こんなきれいな曙は見たことありませんね。多少天然パーマがキツめに入っていますが、このぐらいは想定の範囲内ってことで。
5.兄弟の絆よ永遠なれ
そして最も兄弟の絆を感じさせるシーンをご紹介しましょう。若花田の幼馴染の女性が尋ねてきたときのシーン。なぜか若貴とその女性は三人で散歩に出ますが、運悪くヤクザに絡まれてしまいました。
やたら事情に詳しい
「国技背負って立つ身が、通りで暴力事件なんざ起こしたら即廃業だぞ!」
やたらと事情通のような的確なインネンをつけてくるヤクザ。厄介です。確かに若貴兄弟といえど角界を背負って立つ身としては騒ぎを起したくないのは当然。しかし、この兄弟は予想外の行動に出ます!なんといきなり路上に円を書き始めます。
開き直り?
「この土俵の中だったらなんだって受けて立つぜ!」
えー!?
土俵じゃないんですけど
「俺たちは土俵の中なら命を張れるんだ!」
いやいや、ここは土俵じゃないから!
どうやら力士は地面に土俵さえ書いてしまえば治外法権のようです。おそらく日本の国技に携わるの者のみに許された特権に違いありません。・・・そんなのはじめて知りました。
マジです
「うっ・・・こっ、こいつら本気だ」
二人の迫力に完全にビビってしまったヤクザ達。どう考えても若貴の行動の方が理不尽な気がするんですが、完全に押されています。
若貴の迫力勝ちです
そんなこんなで若貴兄弟は力を合わせ、気合でチンピラを追い払ったのでした。兄弟の絆の強さを十分に感じることのできる美しいエピソードですね。
というわけで、「力人伝説~鬼を継ぐもの~」いかがだったでしょうか?マンガを通して若貴兄弟の絆の強さを改めて知ることができましたね。そう、二人は本当は大の仲良し。神田うのもそう言っていたので間違いありません。日本を代表するセレブ兄弟が仲直りする日はきっと近いはずなのです。
以上、久しぶりに心から感動する兄弟秘話を読んで、今晩のご飯はちゃんこにしようかなと思ったJ君がお送りしました。
■■■
参考) Amazon → ■
出典) 「力人伝説~鬼を継ぐもの」 宮崎まさる/小畑健/集英社