読んで胃に来る伝説のリアルいじめマンガ「元気やでっ」

いじめ、カッコ悪いアルヨ!
こんにちはJ君です。このところラブホマンガだとか、香港ニンジャだとか、随分とゆるいテーマが続きました。ちょっとここらで締めておかないとイカンと思っているわけなんですよ。たまには社会性のある格式高いテーマを扱わないといろいろ舐められてしまうじゃないですか?あのサイトの管理人は非モテらしいよ?とか。それは格式とは全然関係ないのでほっといて欲しいですけど。
そんなわけで、今回はちょっと今までとは違った感じの重いテーマを取り扱います。読むだけでズドーンと胃に来る感じのヘヴィーなマンガ。その名も「元気やでっ」。週刊少年ジャンプに掲載された知る人ぞ知る伝説のリアル「いじめ」がテーマのマンガです。
この「元気やでっ」は、「わたしのいじめられ日記」という実際の中学生がいじめられた記録が綴られた書籍をベースに漫画化されたもので、画は山本純二先生、脚本・構成・演出をあの次原隆二先生が手掛けております。「よろしくメカドック」の次原隆二先生がいじめマンガで一体どんな絡み方をするというのか?正直想像もつきません。ていうか、いじめマンガで演出ってどうよ?などという疑問も多少なりとも沸いてくるのですが、ある意味それが本作品の見どころになっているとも言えるでしょう。
ストーリーはごく普通の女子中学生・佐伯幸子(通称:さっちん)が、何しても怒らなそう、逆らわなそうという理由で、女子グループの友達に使いパシリをきっかけにいじめられはじめ、それが新聞沙汰になるほどにエスカレートしていくというもの。これといって明確な理由がないところからはじまってしまうのがいじめの怖いところですね。
いじめトリオ
以前J君は「マンガ版プリンセステンコー」で、プリンセステンコーがマジシャン仲間から「マジック用の鳩が全部殺される」「バッグにネコの生首を入れられる」というすさまじいいじめを食らっていたのをご紹介したことがあるのですが、「元気やでっ」に出てくるいじめに比べたらファンタジーみたいなもんです。やはりいじめの本場といえば中学生です。中学生のいじめは派手さはないですが、身近な分だけよりリアルな戦慄を感じます。
いじめ初級
荷物持ちパシリは当然のこと
「おすまし」じゃねーよ!
お茶にふりかけを入れられ
シャレになってません
上履きは水バケツに放り込まれ
相当キツイ
盗まれた生徒手帳はボロボロになって返ってきます。
お約束ですね
黒板には有ること無いこと書かれます。
まるでいじめ博覧会状態。
まさに王道
休もうものなら机の上に花が・・・。
・・・まさにいじめの王道です。
いじめはより暴力的にエスカレート。体育の授業中にバレーボールで・・・
アタックNo1ではありません
さっちんがかわいそう!
さらに、次原先生の演出効果かどうかは不明ですが、教師達がまたすっごい陰湿。特にさっちんの担任である上沼先生の「見て見ないフリ」具合はある意味職人芸的領域に達しております。
見て見ぬフリ
さらに見てくださいこのスーパーサディスティックスマイル。
嫌な表情です
上沼ァ!テメぇ!!それでも教師か!
しかも校長先生までいじめにはだんまり状態。もはや学校全体に「スーパー事なかれ主義」が発動している模様です。そして決めゼリフはこれです。
内申書攻撃
「内申書とかひびいたらまずいんとちゃうか?」
出ました!必殺内申書攻撃。これを言われたら生徒に反撃の術はありません。しかし、我らがさっちんは強かった。武闘派でした。
ダメ校長
校長に抗議のFAXを送りつけ
週刊誌に登場
マスコミで告白。
教育委員会登場
ついに教育委員会を動かします。
不屈の闘志で学校に逆襲するさっちん。闘えさっちん!負けるなさっちん!闘いはまだ始まったばかりだ!・・・というところでラストシーンを迎えるのです。
超カワイソス・・・
「孤独な少女は元気やでっ・・・!!」
いやぁー・・・正直全然元気出ないッスよ。
というわけで、リアルタイムな中高生の皆さんはもちろんのこと、いじめ・いじめられ経験のある全ての大人達のテンションをズドーンと極限まで下げてくれる超ダウナー系漫画「元気やでっ」いかがだったでしょうか?読むほどにいろいろ考えさせられてしまう作品です。
それでは最後に「いじめ界のプリンセス」こと上沼先生の満面の笑顔でお別れいたしましょう。
上沼ァ!!!!
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参考) Amazon → ■ ■ レビュー → ■(岩井の本棚様) ■(Wikipedia)
出典) 「元気やでっ」
集英社/土屋守/次原隆二/山本純二