バレンタインに悶絶せよ!少年ジャンプ伝説の激甘ラブコメディー「キックオフ」レビュー
イエスの生まれた日にノーは言わせない!
スピードワゴン小沢一敬の甘いセリフでこんにちは。J君です。当サイトではサイト開設以来、2月14日はバレンタインデーであるという現実から目を背け続けてきましたが、なんと最近はハロウィン人気に押されてバレンタインデーの勢いが無くなってきているというじゃないですか!いつの間に!すごいなハロウィン。ジャーマンメタルバンドみたいな名前してるくせに。
しかしバレンタインが衰退してしまったら、毎年J君が密かに楽しみにしているバレンタイン川柳が無くなってしまう…これは由々しき問題ということで、あえて今年はバレンタインデーを盛り上げてみたいと思います。そこで今回はバレンタインにふさわしい究極のラブコメをご紹介しましょう。その名も「キックオフ」。この激甘マンガに貴方の精神は果たしてどこまで耐えられるか!?
「キックオフ」は週刊少年ジャンプに1982年から1983年まで連載されていた作品で作者はちば拓先生です。ジャンプを代表するラブコメとしてご存じの方も多いことでしょう。
典型的なサッカーマンガのようだが…
タイトルが示す通り、高校のサッカー部を舞台としたサッカーマンガ…の仮面を被ったラブコメであり、単行本の表紙からしていかにもサッカーマンガ、裏表紙を見てもサッカーマンガ、扉絵を見てもサッカーマンガ、どこから見てもサッカーマンガのように見えますが、サッカーのシーン自体はスッカスカで完全なるラブコメ作品なのです。「キックオフ」におけるサッカー設定なんてジオングの足みたいなもんです。
主人公の永井太陽(サッカー部)とヒロイン川村由美(マネージャー)が「由美ちゃん」「永井くん」と見つめ合いながら二人のラブラブ世界に没入していくシーンがまるでコピペのように乱発される構成になっております。
二人は明らかに両想いのくせに告っているわけではないので、正式に付き合ってはいないという友達以上恋人未満の関係。しかも太陽も由美も学校内でかなりおモテになるため、やれ他の女子からラブレターを貰ったプンプン!だの、俺の知らない男とデートしているどうしようオロオロ!みたいなもどかしいストーリー展開が毎回毎回続きます。もちろんサッカーなんぞに身が入るわけがありません。
というわけでここからは問題の二人のラブ没入シーンをクドいぐらいにご紹介しましょう。
基本形
電話越しバージョン
仲直りバージョン
手料理バージョン
ちょっと違うバージョン
真っ白バージョン
相合傘バージョン
相合傘バージョン2
遠足行く行かないバージョン
おにぎりバージョン
最後にネコが出てくるバージョン
横にネコがいるバージョン
手つなぎバージョン
…もうええわ!!
こんな感じで、ごく初期を除いてほぼ毎話、1話あたり1回から3回もこの「見つめ愛」シーンが挿入されています。J君が独自にカウントした所、該当のシーンは186回(単行本全12巻中)もありやがりました。ほんとお前らいいかげんにしろよ!このバカップルめ!!
…というわけでバレンタインデーにピッタリのラブコメ「キックオフ」をご紹介しました。これを読んだらもうお腹いっぱい。胸焼けするほどの甘さでチョコなんかいらないって感じですよね!!なんか当初の予定に反して全然バレンタインデーを盛り上げてないようが気がしますが、その方がうちのサイトらしいといえばらしいです。この勢いで3倍返しが当たり前のホワイトデーなる悪魔の所業のようなイベントも完全に消滅していただきたい所存です。
追記)【訃報】「キックオフ」で知られるジャンプ漫画家ちば拓先生が死去 56歳
ご冥福をお祈りします。
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出典)
「キックオフ」 ちば拓/集英社
【告知】日刊サイゾーで「ザオリク的マンガ読み」という連載をはじめました!