ドキッ!まるごとゴルゴ!!ゴルゴだらけの任侠マンガ「日本極道史」レビュー
まるごとゴルゴ!(まるごとバナナみたいな感じで)
こんにちはJ君です。そろそろ全国的に梅雨入りのシーズンです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。ジメッとした季節になると、心も内向きになります。この状況を打開するためには破天荒なまでにエキサイティングな刺激が必要ですよね!つまり梅雨に読むべきマンガはズバリ任侠マンガなのです!!(強引)
今回ご紹介する劇画「日本極道史 昭和編」の作者は村上和彦先生。任侠劇画の大御所であり、数多くの仁侠映画の監督も務められている、ライフイズ任侠な先生でありますが、その画柄はさいとう・たかを先生をリスペクトしすぎるあまり、ものすごく雰囲気が似ているというか、要するにゴルゴ13ことデューク東郷と瓜二つのキャラが暴れまわるという驚きの作品なのです。
白いスーツなんかまさにゴルゴ
扉絵だけ見ると完全にゴルゴ13のワンシーン。世界を股にかけた孤高のスナイパー、デューク東郷の狙撃シーンそのものです。しかし作品に目を通してみると・・・
ゴルゴ組長です
こんな感じで・・・、まごうことなきゴルゴ13なルックスを持ちながらも、バックグラウンドは組事務所です。この時点で、このマンガがゴルゴ13じゃないなと気づくことができます(もっと早く気付けよ)。
日本刀がまた似合うんだ
和服に入れ墨に日本刀の出で立ちのゴルゴ。ゴルゴって和装も似合うんですね・・・いや正式に言うとゴルゴじゃなくてヤクザなんですが。ちょっとばかり頭が混乱しています。
よく見るとゴルゴより傷が多いです
ヤクザマンガといえばあれでしょ、やっぱり関西弁でしょ?というわけで、このマンガのゴルゴは関西弁を普通に喋ります。いや、ゴルゴじゃないんだけどさ。
めっちゃ多弁
関西弁ってだけじゃなく、めっちゃ口数が多いです。関西弁でまくし立てるゴルゴなんて、ゴルゴじゃない!!(注:ゴルゴじゃありません)
責任を取らされるゴルゴ
任侠マンガなんで指を詰めるシーンなんかも当然出てきます。デューク東郷の指詰めシーンなんて、超お宝ですよね!!(デューク東郷じゃないけど)
ちなみに、ここまでご紹介しているゴルゴ風キャラは全部違う人物です。「日本極道史」は数話ごとにエピソードが区切られ、全国津津浦浦のヤクザの抗争が描かれている作品ですが、各エピソードの主役級キャラがことごとくゴルゴっぽいのです。
ただ、いくらゴルゴっぽいとはいえども、色んなバリエーションがあります。流石に全部同じだと見分けがつきませんから、ちゃんと細かい部分は変えてあるんですね。
ヘアスタイルがカッチリしてる
横分けゴルゴとか・・・
親子にしか見えない・・・
やたら貫禄のある組長ゴルゴと顔に傷多めなゴルゴ。
ゴルゴ老人
完全にリタイアした感じのゴルゴもいます。
彫りが深い
やたら彫りの深いゴルゴも。いやここまでいくとゴルゴとはいえないか・・・。
さらに混沌としてくるのが、複数のゴルゴ風キャラが同一ページに登場してくるところです。ここまでくると誰が誰なのか見分けるのに高度なスキルが必要になってきますが、ストーリーを追うためには見分けが必須です。
アイシャドーゴルゴもいます
まずは初級編。これなら全然区別できる。カンタンですね!!
ゴルゴじゃないのも混ざってる
中級編。パッと見では頭が混乱するかもしれませんがよくよく見ると、ゴルゴっぽいのは二人しかいません。まだまだイケる!
名前で見分けろ!
上級編。かなりの難易度に思われますが、実は見分ける方法はあります。ヒントは・・・名前!!
西部警察っぽいグラサン
S級編。サングラスのゴルゴがゴルゴを見張ってる、二人とも本物のゴルゴじゃねーか!!(ヤクザです)
というわけで、どうしてもツッコミを入れたくなってしまう任侠マンガ「日本極道史 昭和編」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。茶化してしまいましたが、作品自体はすごくまっとうな本格的任侠劇画で、単行本にして35巻分。実に読み応えがありますので、任侠マンガファンであればきっと満足できると思います。
レアすぎる土下座ゴルゴ
貴重なゴルゴの土下座シーンでお別れしましょう。(ゴルゴじゃないけど)
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出典)
「日本極道史 昭和編」 村上 和彦/グループ・ゼロ/竹書房