ファミコン大会殺人!「少年探偵ジュンの事件簿」 part2
事件は会議室で起きてるんじゃない、ファミコン内で起きてるんだ!
こんにちは、J君です。ファミコンに絡んだ犯罪が次々と発生するという金田一少年やコナン君にもできない事を平然とやってのけるマンガ「少年探偵ジュンの事件簿」ご紹介のお時間がやってまいりました。
前回は、ファミコンゲームソフト会社で起こった殺人事件をご紹介しました。なんと被害者以外の社員が全員容疑者というどう考えてもブラック会社で、早く転職しとけよ!いうお話だったわけですが、今度はなんとファミコン大会開催中に起こった殺人事件の話です。
というわけで、今回のタイトルはズバリ少年探偵ジュンの事件簿「ファミコン大会事件」です。あまりにストレートなタイトル。これなら間違いなくファミコンが絡んできますよね。
主人公のジュン君は刑事の兄を持つファミコン大好き少年。なんとファミコン好きが高じてファミコンの全国大会(少年の部)に出場することになりました。そして、保護者がわりの兄と一緒にホテルへ宿泊することになったのです。
そこに現れたのが一般の部出場者の二人。本業はコックでファミコン四天王と呼ばれる凄腕ゲーマーの日野さん。そして、同じくゲーマーで日野の彼女でもある紅蜂さんです。
紅蜂さん・・・本名?
名前が紅蜂さんて・・・源氏名でしょうか?
もしくはハンドルネームかなにかでしょうか?いずれにしても事件の鍵を握りそうな何かやってくれそうな名前ですね。さらにこの紅蜂さんは・・・
きれいなゲームて
「とってもきれいなゲームをやるんだ」
「きれいなゲームをやるんだ・・・」
「きれいなゲームをやるんだ・・・」
「きれいなゲームをやるんだ・・・」
「きれいなゲームをやるんだ・・・」
一瞬「きれいなジャイアン」の映像が脳裏をよぎりましたがおそらく全く関係が無いと思います。「きれいなゲームをやる」・・・前回の「ファミコンにかけろ」に引き続きあまりに斬新な表現で頭がクラクラしますね。今風に言うと「とってもきれいなメタルギアソリッドをやるんだ」とかになるんでしょうか、そうなるとますますもって意味が分かりません。
それ以外にも大会出場者のファミコン四天王達が続々ホテルに到着してきます。
職業関係あるのか・・・?
本業が本屋さんの田代さんに、本業が会社員の山本さん
ダウンじゃなくて救命胴衣
本業が船乗りの牛島さん。私服でも救命胴衣を来ているというナイスガイな船乗りです。
コックに本屋に会社員に船乗り・・・いろんな職業のファミコン四天王そろい踏みですが、逆にいえば本業そっちのけでゲームばっかりやってる窓際候補生では・・・いや大きなお世話ですかそうですか。
ファミコン名人登場
そして、最後に到着したのが、ファミコン四天王をもはるかに凌駕する優勝候補、ファミコン名人の神輪さん。確かにネ申っぽい名前です。彼は今大会、ファミコン四天王達や紅蜂達の最大の目の上のタンコブ的存在のようです。
名人が目の上のタンコブ
そんなファミコンジャンキー達がホテルに宿泊した翌日の朝、殺人事件が発生します。
ネ申脂肪
なんと優勝候補筆頭と呼ばれていたファミコン名人神輪さんが殺されてしまったのです。いやはや、今回もすごいことになってきましたね。
ガードマンがつくファミコン大会て
フロアーはファミコン大会関係者により貸し切られ、エレベーターの前にはガードマンが立っている状況でした。つまり先ほどご紹介したファミコンジャンキーのコックや本屋や船乗り達がそのまま全員容疑者ということになるのです。
殺人事件が発生してしまった今、警察やホテルではファミコン大会を中止するかどうかで揉めまくり。しかしファミコン四天王達は全力でファミコン大会の開催を要求してきます。
ファミコンに命を懸ける男達
・・・いや、人が死んでるんだから否応なしに中止すると思うんですけど。っていうかお前等容疑者だし。ファミコン四天王達は人の心を持ってないんでしょうか。
突然のカミングアウト
そんな中、意外な展開が発生。なんと突然、紅一点のゲーマー紅蜂さんが殺害を自供。
やはり突っ込まれた「紅蜂」
「きれいな顔して恐ろしいことを・・・まさに蜂だな。」
ほら、そんな名前してるからやっぱり名前で突っ込まれました。
ファミコン大会で優勝すれば結婚できるらしい
それはともかく、どうやら日野と紅蜂は両親に結婚を反対されており、今回のファミコン大会でどちらかが優勝したら結婚の許しをもらえるという事情があったのです。そのためには目の上のタンコブの神輪名人が邪魔だったと、紅蜂にはそういう動機があったようです。
それにしてもファミコン大会で優勝したら結婚を認める親というのもかなりアレですね、本業がコックなんだから、一人前になったらとか店を出したらとかそういうのが一般的だと思うんですけど・・・親子そろってゲーム脳なんでしょうか?
というわけで結局ファミコン大会は開催されることになり、前半戦の結果は紅蜂の無念を晴らすとばかりに日野がトップに躍り出ます。
ゲゲゲの鬼太郎てク●ゲーじゃん
・・・競技内容がマイティボンジャック、ゲゲゲの鬼太郎、グラディウスて。また微妙なラインナップですね。どこがスポンサーになってるのか全く不明です。
本屋さんの表情ヤバ過ぎ
なんか殺意に満ちた表情の他のファミコン四天王達。ホントに必死ですね。彼等にとってファミコンは人生そのものなんでしょうか・・・。
コックもやられた!
そして、後半戦に突入する前に予想外の事件が発生します。なんと、前半トップに立った日野がトイレで何者かに刺されてしまったのです。
日野が何者かに刺され、出場不可能に。紅蜂は警察にいるので犯人のはずがありません。というわけで現場は大混乱。
警察にいる紅蜂に理由を聞くと、こういう事でした。前日、神輪の部屋に太った男が押し入ったのを見たというのです。つまり自分の彼氏である日野が神輪を殺した犯人だと思いこみ、日野をかばってウソの自供をしたのでした。
つまりデブ専?
「太った人とはあの人しかいません!」
・・・ひでえ。
悪気はないんだと思いますが、彼氏として色々と傷つく発言ですね。しかも全くの勘違いだし。
そんなわけで、神輪名人殺しの真犯人は紅蜂でもなく日野でもない、犯人は太っているが、残りの容疑者に太っている者はいない・・・謎が謎を呼ぶ展開に。そこでついに少年探偵ジュンの名推理が炸裂です。
えー?
「スーパーマリオだ!」
・・・・え!?全然意味が分かりませんね。ゲーム脳が進行しちゃったのでしょうか?いえいえ、ジュンの説明はさらに続きます。
マジキチ?
「小さいマリオはキノコを採ると大きくなってスーパーマリオに変身する。そのキノコの変わりがあれば人間だって!」
・・・いやいやいや、言ってる意味がやはりよく分かりません。もしかして、ゆとり教育+ゲーム脳のダブルパンチなのでしょうか?
それを先に言えよ
「そう、必要に応じてふくらませたりへこませたりできるものがあれば!」
・・・なんだ、最初からそういえばいいのに。無理矢理スーパーマリオにこじつけるのはやめてください。現場が混乱するだけです。
船乗りが優勝
つまり日野が刺されて脱落した変わりにゲーム大会で優勝した牛島。体をふくらませたりへこませたりできる救命胴衣を着たこいつが真犯人だったのでした。以下、感動のラストシーンを御堪能ください。
「いきますか・・・」 「まあ、まて・・・」
「もうすこしヒーローにしておいてやろう」
上手いこと言いますね
「どうせやつの人生もこれで、ゲームーオーバーなんだ」
また上手いこと言って、しかも白黒反転オチですよ。
最近のマンガではあまり見られない程の芸術的オチにJ君は軽く鳥肌が立ってしまいました。
というわけで、ファミコンに人生を懸けるあまりに人生ごとゲームオーバーになったファミコン四天王のお話でした。さて、次回はシリーズ最終章「ファミコン誘拐事件」をご紹介します。いいかげんネタ的に無理がありすぎてリミット寸前になっている作品ならではの緊張感をお楽しみいただけます。ご期待ください。
■■■
出典) 少年探偵ジュンの事件簿
細井雄二/講談社
参考) Amazon → ■ レビュー → ■ ■