ファミコン誘拐事件!「少年探偵ジュンの事件簿」 part3

ファミコン誘拐事件!「少年探偵ジュンの事件簿」 part3











ママでも金!ファミコンでも金!

こんにちは、J君です。世間の話題は北京オリンピック一色、乗るしかないこのビッグウェーブにまったく乗ることができない当サイトはゆとりンピックな話題で対抗します。



次々と起こるファミコン絡みの犯罪を「ファミコンにかけろ!」などの名ゼリフで解決する「少年探偵ジュンの事件簿」レビューPart3「ファミコン誘拐事件」編です。いいかげん飽きてきたと思いますが、これがラストですのでご安心を。しかし・・・今回はなんと、事件を「縦読み」で解決するというゆとり世代にふさわしい展開なっております。


数少ないファミコン描写



ファミコン大好き少年探偵ジュンは友達の正太君と「グラディウス」で遊んでおりました。その帰り、ファミコンが壊れてしまって家でできない正太君に、ジュンはファミコンを貸してあげたのですが・・・なんと、その正太君が何者かに誘拐されてしまったのです。





ファミコン(ごと)誘拐事件発生



つまり「ファミコン誘拐事件」とはファミコンを小脇に抱えた少年が誘拐された事件・・・ということになります。相変わらず強引な設定ですね。





自信満々の誘拐電話



程なくして、刑事であるジュンの兄あてに脅迫電話がかかってきます。「お前の弟を誘拐した」と。しかし、実際に誘拐されたのは友達の正太君です。一体、どういうことなのでしょうか?





ダメじゃん・・・犯人



なんと、ジュンの兄に恨みを持つ犯人が弟のジュンを誘拐してやろうとしたのですが、間違えて正太君を誘拐してしまったのです。とんだドジッ子誘拐犯ですね。どうやら間違えた原因は・・・





元凶のネーム入りファミコン



貸したファミコンに名前が書いてあったからのようです。そうそう、昔はファミコンカセットとかに自分の名前を書いてる子がやたらいました。かつてJ君が中古価格100円で買った「燃えろプロ野球」のカセットの裏にもマジックで思い切り「つよし」って書いてありましたし。誰だよ、つよしって・・・。



予想通り、初っぱなからしくじったドジッ子誘拐犯から脅迫電話が来ました。要求は・・・現金1千万をジュンに持ってこさせるというものでした。まさにママでも金、ファミコンでも金(かね)という状況になってきましたね。無理がありますかそうですか。





ある意味男らしい



ファミコンを貸したことに責任を感じていたジュンは、犯人の要求通り現金の受け渡し役に名乗り出ます。しかし、身代金の受け渡しに小学生を使うなど危険すぎて認められるはずがないですよね・・・警視庁的に。





止めないのかよ!



「しかし・・・危険だぞ」

基本オッケーみたいです。さすがマンガですね。



その頃、誘拐された正太君はジュンに手紙を書かせてくれと犯人にせがみます。人質が生きている証拠になるため渋々認める犯人。その文面は・・・





改行が微妙・・・



なんとファミコンの話です。やはりゲーム脳か・・・。

しかし、この手紙が事件解決のカギを握ることになるのでした。勘のいい方はこの時点で「改行位置が不自然じゃね?」とか思うかもしれませんが、余計な邪推はしないようにお願いします。いろいろネタバレしてしまうので。





指定された公園の電話ボックスで、正太からの手紙を受け取るジュン。そこに犯人からの電話が・・・



犯人に脅されるジュン



「はしれ、サツをまくんだ、いうとおりにしないと正太を殺すぞ!!」

そして犯人の車に拉致されてしまうジュン。お約束で通行人のバイクを奪って追いかける刑事の兄。





ハリウッドみたいなカーチェイス



ハリウッド並みのカーチェイス展開です。





いろんな意味で危険な行為



なんと、ジュンは車内で運転中の犯人に襲いかかり、車から脱出します。かなり無鉄砲な行為ですね。GTAのやりすぎでしょうか?





すごい大爆発



ジュンに脱出され動揺した犯人は事故ってトラックに激突し、壮絶に大爆発、そして犯人死亡。ファミコン話なのに予想以上にスケールが大きくなってます。



犯人が死んでしまったため、正太の居場所が迷宮入りかと思われていたのですが、ジュンが正太の手紙をヒントに居場所を突き止めていたのでした。そう、それが例の縦読みです。





一番左を下から縦読み



一番左端を下から縦読みすると「ぼくは双葉荘にいるよ」となるのでした。しかも文章に隠されていたヒントがまたすごい!





なんかムカつく説明



なぜかコナミ縛り



「グラディウスじゃなくツインビー」・・・グラディウスは左から右へスクロールするゲーム、ツインビーは下から上へスクロールするゲーム、つまりあの手紙の最初の列を下から上に読むという推理ができるのです!・・・ってできねーよ。ゲームがなぜかコナミ縛りなのも意味不明ですし。なによりいちいちゲームに例えるのがウザイっていうか・・・。



それにしても、誘拐されて殺されるかもしれない状況で縦読み暗号文を作るとは、正太君、ただ者じゃありませんね。今だったらきっといい2ちゃんねらーになっているはずです。



というわけで「少年探偵ジュンの事件簿シリーズ」をご紹介しましたが、実はこのジュンの事件簿シリーズには都市伝説が存在します。3話目以降、さすがにファミコン物は無理と悟ったのか、はたまた任●堂からのクレームか、コミックスに収録されている4話目から突然普通の少年探偵物マンガとなるのですが、もっとすごいことに終盤ではジュンが必殺技を習得し、忍者と戦う格闘マンガになるという、まるで受験マンガから突然ボクシングマンガに変貌するぐらいの超展開だったという情報も寄せられています。(参考1参考2



残念ながら、その終盤部分はコミックスに一切収録されておらず、今となってはもはや誰も確かめる術がありません。ファミコン漫画界最大の黒歴史・・・そう、これこそが「ジュンの事件簿」の真の姿なのかもしれません。





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出典) 少年探偵ジュンの事件簿
 細井雄二/講談社

参考) Amazon →  レビュー →  

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