糖質制限のグルメ 第3話 ヨークフーズの山わさび納豆と納豆に混ぜるキムチ

プロフィール:妻子あり50歳会社員、30代の頃から健康診断でメタボを指摘される、40代から尿酸値、血圧、コルステロールの数値がすこぶる悪くなり糖質制限ダイエットをすることに。体重が減ってはリバウンドを繰り返す苦闘の日々を綴る。

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糖質制限を始めたときは、ゆで卵や味付け卵が俺の頼もしい相棒だった。ラーメンは食べたいがラーメンを食べたらそこで試合終了だよ、というほどに己の体重が高まっていた時、コンビニでカップスープを買い、メンマを買い、味付け卵を買い、そしておつまみチャーシューを買ったりして、ラーメンの具だけスープを作って満足していたものだった。

そんな頼りになる相棒の一人、卵が折からの値上げ攻勢を受けて、コンビニランチ戦線から離脱することになった。やはり毎日食べるものが数十円から数百円単位で値上げするとなると厳しい…まるで急に出世してしまった同期のようで一抹の寂しさを感じたものだ。そして卵の代わりに最近お世話になっているのが納豆というわけなのである。

納豆は実に優秀だ、頼りになる。一番スタンダードなおかめ納豆の極小粒は3パックでおおよそ60円~80円ぐらいで買える。スーパーのPBだと3パック58円などといった値段のものまである。今日日駄菓子でもそんな値段で買えんぞと。まあとにかく、納豆ともやしだけは俺達庶民のライフラインとして裏切らない存在で居続けて欲しいものである。

納豆といえばご飯にかけて食べたくなるのが人としての常である、糖質制限の身として今まで納豆を敬遠していたのもそのためであるが、納豆自体をライス代わりにすればいいんじゃないか、なんなら3パック食べても100円かからないわけだし…という発想に変わってから俺と納豆の付き合い方が変わり始めた。

地元のスーパーではイトーヨーカドーの弟分であるヨークフーズの納豆の品揃えが素晴らしい。そのため納豆を買うときはヨークフーズに行くことが多い。昔はヨークマートと言っていたような気もするがいつの間にか店名が変わっていたようだ、なんか呼びづらくなったのでヨークマートのほうが良かった。

そんな愚痴を言っていても仕方ないのでヨークフーズで今回購入した納豆を紹介したいと思う。今回買ったのは、山わさび納豆、大きなひきわり納豆、伊勢志摩あおさのりたれ納豆、そして納豆に混ぜるキムチというラインナップである。納豆はどの商品もたいてい3パック入っているので、3種類の納豆を一つづつ取り出し、アソートされた3パックを3日に分けて食べるというのが飽きにくいと思う。

まずご紹介したいのが山わさび納豆、取り扱いがあるスーパーと無いスーパーがあるのだが、ある場合はかならず買うほどのお気に入りだ。この納豆は、納豆にはからしであるという常識を覆してくれた。山わさび、納豆にあうんだこれが。納豆に混ぜた山わさびがからしよりも鮮烈な辛味を与えてくれて新鮮な体験を与えてくれる。誤解を恐れずに言えば、まるで鮮度のいい刺身を食べているような錯覚さえ起こさせるのだ。ただ納豆に市販のチューブわさびを混ぜればいいんじゃないか?そう思う方もいるのではないかと思う。確かに俺もそう思って試してみた、しかし同じ味になることはなかった、山わさび納豆のほうが数段上の味わいとなるのだ。おそらく、添付されている小袋の山わさびは、納豆に混ぜることで味わいが最大化するように最適化されているように思われる。まさに納豆専用の山わさびだというわけだ。恐るべし、山わさび納豆。

続いてご紹介するのは大きなひきわり納豆という商品。大豆自体が大粒の納豆というのはよく見かけるが、ひきわり納豆の大粒というのは珍しい。食べてみると、大粒納豆の食べごたえとひきわり納豆の食べやすさのいいとこ取りとなっており実に味わい深い。一度これを食べると普通のひきわり納豆には戻れないとすら思ってしまう。ちなみにひきわり納豆は、納豆を細かく砕いたものではなく、最初から細かく砕いた大豆を発酵させたものなのだそうだ。豆知識、納豆だけに。

あおさのりたれ納豆は、はっきり言って、その組み合わせを想像しただけですぐに美味いと分かる。あおさと納豆、どう考えても合うだろう。食べてみたら予想通りのマッチングだった。ちなみにこの納豆はからしは付いていない。からしなど不要、あおさのタレだけで十分すぎるほど美味いのだから、というプライドを感じさせる。そういえば今井美樹の歌詞にもあった。「だけど今は、あおさへの愛こそが私のプライド」

最後にご紹介するのは、納豆自体ではなく、納豆に混ぜるキムチという商品だ。そう納豆専用設計のキムチである。いや別に、そこらのキムチと一緒に納豆食べればいいだけだろうと思われるかもしれないが、断じて違う。最大の違いは納豆のパックに入れて混ぜやすいように、キムチの具材が納豆と同じぐらいのサイズに刻まれていることである。これにより納豆にキムチを投入し、混ぜたときのストレスがぜんぜん違うのだ。通常のキムチのように平べったい白菜やゴロッとしたキュウリのキムチと一緒に納豆を混ぜられるだろうか?いや混ぜられないだろう。であればキムチは刻むしか無いのだが、それをはじめから、完璧なサイズで細かく刻んである、故にノーストレスなのである。
おそらくこの納豆に混ぜるキムチ独特の汁っぽさも計算済みなのであろう。キムチと汁を納豆に投入するとことで渾然一体となった旨味が出てくる。あらかじめ納豆についているタレを加えた状態でキムチを混ぜるのも風味が増して美味い。ただし、からしは入れないほうがよい。汁が多いのはよいのだが、赤ハネの一撃でワイシャツ轟沈となることもあるから注意されたい。

このように、清く正しい納豆ダイエットライフを送っている今日このごろであるが、よくよく考えると、納豆を一度に3パック食べるというのは果たして健康にいいのだろうかとも思う。糖質やカロリーは抑えられるが尿酸値は上がってしまうかもしれない。必ずしもこの食べ方をオススメするわけではないが、令和の世にライス代わりに納豆を食べる男が確かにそこにいた、ということが伝わればそれでよいのだ。

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