魅惑の激甘スイーツ「シベリア」&マンガ版「シベリア超特急」レビュー

魅惑の激甘スイーツ「シベリア」&マンガ版「シベリア超特急」レビュー








魅惑のスイーツ「シベリア」とは?
寒いですねえ。これだけ寒いとブログの更新も滞っちゃうってもんですよね!?そう、最近当サイトの更新頻度が低いのはズバリ寒いせい!(責任転嫁)ところで寒いといえば北、北といえばロシア。ロシアといえば誰もが頭に浮かぶのがシベリアじゃないかと思うわけですが、今回は「シベリア」にちなんだ2つのアイテムをご紹介いたします。

一つは「シベリア」という名の究極激甘スイーツ。もう一つは故・水野晴郎先生の遺作にして邦画史上に残る迷作「シベリア超特急」のマンガ版です。お察しの通り今回の2つのアイテムは完全に「シベリアつながり」という理由だけで紹介しています。その他に一切の理由はございません。



商品名 シベリアデラックス

さて、「シベリア」という名のスイーツからまずご紹介しましょう。首都圏を中心とした東日本でしか見かけないということですので、ご存じない方も多いかと思いますが、これが「シベリア」です。ちなみにJ君は地元の西友で買いました。最近の西友はプロモーションがいろいろ狂っておりまして、ランドセル売り場に行くとこういう謎キャラがいたりします。


謎の西友キャラ ちゃんと先生

うーん。カオスですね。


カステラ×羊羹

話はそれましたが、シベリアのこのフォルムから名古屋名物の小倉トーストや小倉サンドを想像する方もいるかも知れません。しかし実際は小倉サンドよりも遥かに高いスペックを誇ります。小倉サンドはトーストしたパンの間にあんこを挟んだものですが、シベリアはなんと、カステラの間に羊羹(ヨウカン)を挟んだものです。ね、超ハイスペックでしょ?(カロリー的な意味で)

J君の知る限り、日本に古くから存在する菓子としてはカステラも羊羹も最高レベルの激甘スイーツじゃないかと思いますがいかがでしょうか?
その圧倒的な甘さは舌が味覚を感じなくなるレベルです。先日フライドチキン2枚の間にチーズとベーコンを挟み込む「チキンフィレダブル」なるものが発表されて話題になりましたが、組み合わせ的にはそれよりクレイジーと言っても過言ではありません。まさにシベリアのごとく激寒日のカロリー補給にピッタリのスイーツといえるでしょう。


激甘コラボレーション

日本を代表する激甘スイーツである羊羹、そしてそれを両サイドからガッチリ挟み込むのが室町時代にポルトガルから伝来した激甘菓子カステラ。そしてロシアの大地を思わせるネーミング。和洋折衷ならぬ日露蘭が織り成す魅惑の激甘コラボレーションこそがこのシベリアの魅力なのです。ちなみにこの商品名の由来、すごく気になりますよね。カステラと羊羹でなんでシベリアなのかと。
実際J君も味とかよりそっちの方がよっぽど気になっておりまして、Wikipediaで調べたところによりますと、なんと・・・はっきりした由来は分からないそうです。つまりロシア的なネーミングの必然性はほぼゼロということになります。まさしくシベリアの永久凍土のごとく秘密のベールに覆われたスイーツなのです。

ところでこのシベリア、単純に羊羹をカステラで挟んだものだと考える方も多いかと思います。こんなの羊羹とカステラ買ってきて挟めばいいだけじゃねーか!って。
・・・これだから素人は!!


羊羹とカステラが完全に密着

実際のところはカステラ部分と羊羹は完全に密着しており、カステラから羊羹を剥がすことは容易にはできない一体型構造となっています。おそらくは液体状に溶けた状態の羊羹を二枚のカステラの間に流しこみ冷やし固めることによって実現していると思われます。つまりこの羊羹は既製品ではなく、まさしくシベリアのためだけに専用設計されたオリジナル羊羹であると推測されます。どうですかこの職人魂!これこそがものづくり日本だ!!(言いすぎ)
とまあ、ついつい興奮して紹介してしまいましたが、紹介するネタも切れましたのでこの後はシベリアギャラリーでも見ながらごゆっくりおくつろぎください。

シベリアギャラリー1
シベリアギャラリー2
シベリアギャラリー3
シベリアギャラリー4

ちなみにJ君はシベリアについて以前から気にはなっていたものの、勇気がなくて食べたのはこれが初めてでした。今回購入したシベリアデラックス(ヤマザキ)については、カステラが想像以上にふんわりとしていて、手で持つと壊れてしまいそうなぐらいの柔らかさ。そして、カステラ、羊羹ともそれぞれパーツは思いのほか甘さひかえめでありながら、一緒に食べるとやはり激甘という期待通りのデラックスなスイーツでございました。もう半年ぐらいはシベリアはいいかな・・・。

さて、話題は変わりまして、もう一つのシベリア 「マンガ版シベリア超特急」をご紹介したいと思います。
「シベリア超特急」という映画を簡単にご紹介しておきましょう。映画評論家として高名な故・水野晴郎先生が俺が本物の映画を見せてやる!とばかりに満を持して原作・脚本・監督・主演・主題歌の作詞ラップまでもこなす、まさに水野晴郎ワールド全開のサスペンス映画で、舞台版も含めるとパート7まででているという超大作です。当サイトでは過去に「シベリア超特急」「シベリア超特急2」「シベリア超特急3」までをレビューいたしました。

あの映画を完全再現

映画「シベリア超特急」は練りに練られた脚本、凝りに凝った演出、ベテラン俳優陣の熱演、それらの高次元でバランスされた要素を全て一瞬でブチ壊しにする主演・水野晴郎先生の大根演技。これら全てが揃ってこその「シベ超」シリーズなのです。そして、マンガ版は秋田書店「サスペリアミステリー」誌にて長尾文子先生の作画により2006年3月より2008年7月まで掲載されました。

「シベリア超特急」というタイトルでなんとなくスティーブン・セガールが大暴れしそうなアクション映画をイメージしてしまう人もいるかもしれませんが、ぜんぜん違います。実は水野晴郎先生扮する山下陸軍大将が、列車の中で起こった殺人事件をコナン君のごとく解決していく推理サスペンス映画なのです。ちなみにコナン君は事件をサクサク解決しますが、シベ超の方は実にまったりのんびりと解決します。正直J君もはじめて観た時は水野先生のまったりとした演技に耐え切れず開始30分で寝落ちしました。

裸の大将ではありません

マンガ版ではこの通り山下陸軍大将役を扮する水野晴郎先生が、でっぷりした体のシルエットを保ちつつも限界ギリギリまで美化された感じになっております。

伝説の棒読みシーンを再現
ボルシチがお気に入りの水野先生

殺人が起こりまくり
列車内で次々と起こる謎の殺人

寝ているようで起きてます
完全に寝てるかに思えて実はちゃんと起きている水野先生

探偵でもないのに推理がビシバシ当たる
現場を見なくてもバシバシ推理が当たる水野先生


特に必要のないアクションシーン
無駄に挿入される列車アクションシーン

・・・等々ストーリーは映画にいたって忠実に再現されています。細かい部分まで忠実に再現されているのですが、いかんせんシベリア超特急シリーズ独特の眠気を誘うまったり感はやはりマンガで再現するのは難しいようです。まああえて再現しなくても全然いいんですけど・・・。


ラストで突然戦争反対を訴えます

「戦争はこんな悲劇を産んでしまう 戦争は絶対やめねばならん 絶対にな・・・」
事件解決後に、この映画の真のテーマだとばかりに唐突に戦争反対を掲げる水野先生。
話の流れ的にあまりに唐突すぎて観ている方がキョトン状態になってしまうあたりも全て映画と同じです。
同じといえば、シベ超名物「どんでん返し」までマンガで完全再現されています。

シベ超名物「どんでん返し」というのは、事件が一件落着、解決したとみせかけて、最後にもう二転三転内容がひっくり返るもので、シベリア超特急シリーズのお約束となっています。マンガでもこの通り、真犯人が分かり、水野先生が戦争反対を訴え、事件が完全に解決したかに思えたその瞬間・・・


ドンデン返しスタート

これは実は舞台のお話でしたー!というある意味夢オチよりもタチの悪い展開になります。この主要キャスト勢ぞろいの舞台挨拶のシーンで・・・


また殺人事件発生!

またしても殺人事件が発生!しかも殺されたのは主演女優です。
ここでもまた水野先生のまったり名推理が炸裂。殺人事件がマトリョーシカ状態になって観ている方はさらに大混乱するという・・・これが噂のシベ超のどんでん返しです。映画を観ている人にとってはまさかあのどんでん返しまでマンガで掲載されるなんて、なんという原作の再現度!と思わず感心してしまう部分ですが、映画を観てない人にとっては、本気で何がなんだかさっぱり分からない状態に陥ってしまうことでしょう。


謎はすべて解けた!

で結局どんでん返し後の殺人事件も水野先生が名推理であっさり解決し、やはり最後は・・・


徹底したテーマ性

「戦争はこんな悲劇を産んでしまう 戦争は絶対やめねばならん 絶対にな・・・」
これもどう考えても話の流れ的に唐突すぎるセリフなんですけど、「まあ、シベ超だから・・・」と納得できてしまう。いんだよ細けえ事は!というノリこそがシベリア超特急という作品の魅力なのです。

寒い夜にはシベリア超特急を鑑賞しながらシベリアを頬張り、窓の外には番犬のシベリアンハスキー・・・というあこがれのシベリアンライフを満喫してはいかがでしょうか?「シベリア超特急」を鑑賞すると30分以内に確実に襲ってくる睡魔を撃退するには、一口で血糖値急上昇確実な激甘スイーツ「シベリア」がこれ以上ないピッタリの組み合わせです!

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出典)コミック版「シベリア超特急」 水野晴郎/長尾文子/秋田書店 Amazonで見る


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