
ええい!このスイッチだ!
こんにちはJ君であります。本日レビューするのはなんとあの超ビッグネーム「機動戦士ガンダム」です。ただしそのマンガ版。コミックスで綴る機動戦士ガンダムなのです。マンガ版とは言えさすがにビッグネーム。すでに多くのサイトでご紹介済みの素材です。しかし、良いモノはやはり自分の手でレビューしたい・・・そういったレビュアーとしての信念がJ君を突き動かしました。
そんなわけでマンガ版「機動戦士ガンダム」をご紹介します。基本的にこのマンガ版は、アニメ版のガンダムのストーリーに忠実です。マンガでは、よくタイトルこそ一緒でも中身はアニメとは全く違うという状況に陥りがちですが、そういった心配はありません。第1話目ではアニメと同じく、戦争が始まり、幼なじみのフラウ・ボウが主人公のアムロを迎えに行くシーンから始まっています。
「アムロ」
「ん?」
だれですかこの美少年は?
「やあフラウ・ボウどうしたんだ!?」
戦争が始まっているというのに、はだけたカッコで余裕をカマす主人公アムロ。その目からはまるで上客を口説き落とすホストのようなフェロモンが漂っています。実際J君もちょっと惚れそうでした。
しかもマンガ版のアムロは髪が白いのです。アムロの若さで全て白髪と言うことは考えにくいですから、おそらくホワイトブリーチを使っているのでしょう。アニメ版のアムロは機械オタクのちょっと天然パーマが入った気弱な若者でしたが、マンガ版の方はどうやら相当なオシャレボーイのようです。
そんな感じでマンガ版ガンダムはオリジナルに沿ったストーリーでありながら要所要所が実にイケているのです。登場人物しかり、モビルスーツしかり・・・・
たとえばホワイトベースの操縦士ミライさん。彼女はブライト艦長はもとより、元許嫁のカムラン、伊達男スレッガー中尉など作品中3人もの男達を虜にした魔性の女です。そんなミライさんがマンガになると一体どうなるのか・・・?
ミライさん・・・顔がパンパンです。
おかしいな・・・こんな二重アゴのおばさんがなんで魔性の女なんでしょうか?これではパっと見40代です(当時18歳)。これはいわゆる恋は盲目、ラブ・イズ・ブラインドってことなんでしょうか?ブライトさんは性格重視だと言うことで話をまとめていいんでしょうか?
その他にもホワイトベースの乗組員の中では最もシニカルな男、カイ・シデン。彼なんかもマンガでは若干キャラが違います。
シニカルさにヲタテイストが加わっています。
もちろんガンダムだってイケています。よく車に乗ると性格が変わる人がいますけれども、アムロもまさにそんなタイプなのでしょうね。コミック版はただのモビルスーツにあらず。男気溢れるソウルフルなガンダムを拝むことができるのです。
はじめてガンダムを動かすアムロ。皆さんもはじめて買ったビデオデッキはいろいろと使い方がよくわからなくってとまどいますよね。大抵適当にボタンを押しているウチに録画できちゃったりするもんです。アムロだってきっと同じです。
「ええい、このスイッチだ!!」
たった1コマでザク2台を撃破!(しかもワンパンチ)
ビデオよりカンタン操作のガンダム!
その後もまるで宮下あきら先生が描いているかのようなソウルフルなアクション(もしくはセリフ)を連発。
「ざまあみろ!」
「くそっしょうがねえな」
「ちっこんどは赤い彗星ぬきかい!!」
「うおおおっ!」
「きさまらの思い通りにはさせんぞ!ガンダムが相手だ!」
ガンダムはいつから時代劇になりましたか?
そしてモビルスーツ同士の戦闘の常識を覆す驚愕のシーン
ギリギリ・・・ギリギリ・・・
「うおおお~!!」
「ぎゃ~っ!!」
ええい連邦のモビルスーツは化け物か!
もちろんジオン軍の最大のライバルでありアムロとはニュータイプ仲間のシャア少佐だって出てきます。マンガ版では、アニメ以上にハンパじゃありません。
腹筋が割れまくり。
このビルドアップされたボディから繰り出される、通常の3倍のスピードがシャアの本当の恐ろしさなのです。たとえば、ガンタンクの後ろに素早く回り込みヒザで・・・
これをプロレス技で「子牛の焼き印押し」と言います。
さらにガンタンクを軽々と持ち上げ・・・・
「うおおおっ!」
「わあっ!」
「わあっ!」・・って、そりゃあさぞかしビックリでしょう。そもそもガンタンクは敵に持ち上げられることを想定して作られていません。
そして、ジャブローでの戦闘ではシャア専用アッガイに乗って大暴れ!
え?シャア専用アッガイ?シャア専用ズゴックじゃないのか?ガンダムファンだったら当然そういう疑問を持つことでしょう。しかし誤記ではありません。マンガ版ではシャアはズゴックよりアッガイを選んだのです。
見よ!このアッガイの鋭い動きを!
シャア専用アッガイが量産のあかつきには連邦なんぞあっという間に叩いてやるわ!
そんなわけで、ホワイトブリーチをキめたビジュアル系の主人公や、二重アゴの魔性の女、腹筋の割れたアッガイ使いなどが織りなす一年戦争。マンガ版「機動戦士ガンダム」いかがだったでしょうか?アニメ版にはない豪快さと勢いがマンガ版の信条であります。ガンダムファンなら絶対持っておきたいマストアイテムですね。さあ、皆さんもピンチになったら叫びましょう「ええい!このスイッチだ!」
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出典) 冒険王「機動戦士ガンダム 」 大都社/(C)創通エージェンシー/(C)サンライズ/矢立肇/富野由悠季/岡崎優