ガンプラ人助けマンガ「ディオラマ大作戦」後編
ザクにだって人間の心はあるんだ!
こんにちはJ君です。全米が泣いた感動のディオラマ漫画巨編(意味不明)、「ディオラマ大作戦」後編のお時間がやってまいりました。前編では、ディオラマを通じて人の心の絆の何たるかを大いに語ったわけですが、今回もバッチリとディオラマで人助けしたり悪党を改心させたりしちゃいます。
そして・・・このテキストを読み終わる頃、きっと貴方も「ザクにだって人間の心はあるんだ!」と感じていることでしょう。
冒頭にもお伝えしたとおりこのディオラマ大作戦は、主人公百山みのる君が作る素晴らしいディオラマによって困っている人を助けたり、いじめっ子が改心したりするという大感動ストーリーです。例えば料理で人助けといえば「美味しんぼ」などのマンガが存在します。しかし、ディオラマだって人助けは出来るということをこのマンガは証明しています。要するに、元気があれば何でも出来るんです(猪木イズム)。
さて、後編では「ディオラマ大作戦」の中でも特に感動度の高い珠玉のストーリーを2編ご紹介していきたいと思います。
■第2話「あらたな挑戦!」の巻
前編でご紹介したディオラマ「傷心・・・そして出会い」で多くの人々の心をつかんだ主人公みのる。今日もサンバイザーをかぶったマスターのいるプラモ屋「東洋堂」に顔を出すと、そこには松葉杖をついた子供がいました。
松葉杖でも容赦なし
「こんでるんだモタモタすんなよな」 「ご、ごめん・・・」
早くもかわいそうオーラが全面に出ているキャラ登場。そう、今回のキーパーソン陽一君です。それにしても徹底的に弱者に厳しい業界ですねディオラマ業界。情け容赦ありません。そこに、同じいじめられっ子としての血が騒いだのか、みのるがやさしく話し掛けます。
やっぱりザクです
「麻衣子さん、この子がザクをかうんだって」
相変わらずザクが大人気です。さらに、この陽一君は前回のみのるのディオラマに感動してファンになっていたのでした。みのるにサインをねだる陽一君。照れるみのる。その雰囲気に水を差すヤツらが現れました。そう、ライバル天堂とその取り巻きです。
嫌味すぎです
「特別賞とったぐらいでもうスター気取りかよ」
相変わらず容赦のない嫌味をブチかましてきます。この男は高校生の時代からこんなに正確がねじ曲がってて将来大丈夫なんでしょうか?さらに、陽一君にまで・・・
普通に名誉毀損
「ギャハハ、百山のサインじゃその足ももっとわるくなっちまうぜ!!」
なんて暴言!・・・お前、いつか訴えられるぞ。それにしても殺伐としてます。ディオラマ業界、弱者に厳しすぎ。
例によって天堂達の挑発により、次回のディオラマコンテストに向け静かに怒りをみなぎらせるみのる。しかし、陽一君の身にはさらなる悲劇が襲っいかかっていたのでした。
酷いいじめ
「かえしてよーっ ぼくのザク」
またいじめられています。しかもジャングルジムの上にザクを持って行かれるという松葉杖泣かせの陰湿ないじめです。そして・・・
すごいセリフです
「おまえにザクなんてもったいねえよ」
悲惨すぎ
「ガシャアッ」 「ああ~っ」
・・・悲惨です。プラモを壊されたことも悲惨ですけど、「おまえにザクなんかもったいねえ」って。ザクって確かガンダムで一番下のランクのモビルスーツなんですけど。どんだけ最下層扱いなんでしょうか。「おまえに食わせるタンメンはねえ」って言われる方がまだマシですね。
リサイクル宣言
「このザクをつかわせてもらうよ、陽一くん・・・」
同じいじめられっ子の同胞として陽一君の怒りそして悲しみを感じ取ったみのるは、この壊れたザクをディオラマに使うことを決意。っていうか今度のディオラマもやっぱりザクみたいです。
麻衣子ちゃん頭でかいな
そして、ディオラマコンテスト当日、陽一君はスーツ姿にサンバイザーという最新モードに身を包んだプラモ屋のマスターに連れられて来ていました。そして優勝候補の天堂の作品が公開されます。
どうでもいい存在
「プラネットエリア-戦(いくさ)-」
相変わらず優等生過ぎてこちらが気恥ずかしくなるようなタイトルのディオラマです。そして、問題のみのるのディオラマは果たして・・・?
やっぱりザク
「挑戦」
なんか壊れたザクが地面に這いつくばっているディオラマでした。それを見た陽一君の反応は・・・・?
絶望する陽一
「ひどいよ百山さんまで ぼくを笑いものにするなんて・・・」
やっぱり大不評です。しかし、みのるの作品はこれで終わりではありませんでした。みのるはディオラマについていた謎のハンドル(通称:みのるハンドル)を陽一君に回させます。すると・・・
仕掛け発動!
「岩がせり上がっていく!!」
なに、このアングル
ドーン!
ライトアップまで準備
さらにライトで影絵効果 バーン!
感動の洪水
陽一君大感動!
陽一が立った!
「うわあ~っ!おにいちゃ~ん」
陽一のディオラマに励まされた陽一君はなんと、松葉杖をはずして歩けるようになったのでした。個人的にはクララが立ったシーンより感動したんですけど。これで泣かないやつは人間じゃない。
というわけで、今回のディオラマコンテストは天堂とみのるのダブル優勝となってめでたしめでたしだったのでした。
■第6話「心のザイル」の巻
次にご紹介するにはみのるの高校の先輩のお話。登山部の先輩二人が雪崩に巻き込まれ、一人が入院。責任のなすり合いをして仲違いをしてしまいました。そこで・・・みのるの心のディオラマが活躍します。
ケンカする先輩
雪山で雪崩に巻き込まれた後、ニュースの報道がきっかけで仲が良かった登山部の二人の先輩は気まずい雰囲気に。高校のヒーローだった二人の先輩の仲を取り持つためにみのるが一肌脱ぎます。ディオラマで。ディオラマで仲を取り持つなんて、果たしてそんなことができるのでしょうか?というか必要以上に遠回りな方法のような気がしてなりません。
必殺のディオラマが炸裂するか?
そして、ついにみのるの心のディオラマが完成しました。病院にディオラマを持ち込むみのる。しかし先輩二人の雰囲気は相変わらず気まずい感じです。ディオラマでこの状況を打開できるのでしょうか?
気まずい二人
そしてみのるのディオラマが公開されます。
ご存知、ザクです
バーン!
おおっ!・・・って、またザクかよ。
悪夢がよぎります
そして、ディオラマを見せられた先輩二人の感想は・・・
大不評
「俺たちの遭難をそのままディオラマにするとは・・・」
「バックにはご丁寧に暗雲まで・・・」
例によって大不評です。個人的にはツッコむのはそこではなくて、「なんでザクなのか?」というところじゃないかと思うのですが、それはそれとして、とにかく不機嫌になる先輩二人を前に、みのるが謎のスイッチ(通称:みのるスイッチ)を入れると・・・
みのるスイッチ発動
暗雲が消え、谷川岳の山頂が・・・
起きあがるザク
そして、ザクが起きあがり・・・
爽やかなザク
「登頂成功だ」 ドーン!
なんかイイ感じに
みのるの感動ディオラマによって、先輩二人の気まずさが解消され、黄金の登山コンビは復活となったのでした。めでたしめでたし。なんて感動的なシーンなんでしょうね。これで泣かないやつは人間じゃない。
・・・というわけでハートウォーミングなディオラマ感動巨編2話をご紹介してまいりました。「ディオラマ大作戦」いかがだったでしょうか?みのるのクライアントを一度ガッカリさせておいて、その後の仕掛けで感動を呼び込むという二段階スライド方式による演出は、恋愛やビジネスシーンでも応用できそうですね。是非とも皆様にも実践して頂きたいと思います。もちろんその時はザクが必須アイテムですのでご注意くださいね。
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参考) レビュー → ■ ■ ■ 「挑戦」by春麗
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出典) 「ディオラマ大作戦」 安井尚志/村上としや/講談社