ムツゴロウ王国ついに・・・! ムツゴロウが征く

驚愕!日本動物王伝説

日本にも王様がいた!

そんな衝撃の事実、皆様はご存知ですか?王様と言っても、ニックネームで「王」を語る人はたくさんいます。六本木のホスト王とか、“キング”カズとかね。ですがそれはあくまでニックネーム。真の王とは自分の王国を築きそこの君主として君臨する者のことです。そう、この日本で存在を許されている唯一の「王」とは動物王国の国王、ムツゴロウ先生のことであります。


ムツゴロウ先生の王政を象徴するものと言えばやはり「ムツゴロウ動物王国」エキノコックス問題をクリアーし、いよいよ年内にはあの王国が東京にも上陸します。以前の千葉移転の噂は全くなかったことになっているようですが、とにかくあのムツゴロウ動物王国が東京に来れば話題性はバツグンです。年内にはムツゴロウフィーバーが吹き荒れるに違いありません。

そこで今回ご紹介するのは、日本唯一の「王」、畑正憲ことムツゴロウ先生の自伝マンガ「ムツゴロウが征(ゆ)く」です。

「ムツゴロウが征(ゆ)く」は巨人の星を手がけた巨匠・川崎のぼる先生が80年代前半コロコロコミックに連載していたマンガで、その内容は前半と後半の二部構成になっています。

前半は少年時代のムツゴロウが中国は満州に渡り、厳しい自然の中で動物と戯れまくるというお話。後半は動物作家としてメジャーになったムツゴロウ先生がある日突然家族を引き連れ北海道の無人島へ引っ越し、ついにはムツゴロウ動物王国を築くまでの「動物王」への道のりを描いたサクセスストーリーです。

ムツゴロウ先生の動物愛の深さを示したエピソードは作品中至るところに散りばめられています。たとえばムツゴロウ先生が長年連れ添った愛犬「グル」の死・・・

悲しい別れです

すると、先生はいきなり馬に乗り・・・

なぜか馬に・・・

バカヤローと叫びながら馬で原野を駆けめぐる先生。

その悲しみようは凡人の想像を絶するものがあります。

動物愛を感じますね

しかし、そこで偶然、野犬の出産現場に遭遇・・・・。

「グルは死んだけれど・・・そのかわりここに新しい生命が誕生した!」

 

グルの立場は?

切りかえ早っ!

このポジティブさも動物王たるゆえんでしょう。

そういえば、ムツゴロウ先生の本名は畑正憲。現在ではむしろ愛称であるムツゴロウの方がメジャーなくらいなのですが、なぜムツゴロウと呼ばれているのでしょうか?

これはJ君の幼い頃のうろ覚えな記憶ですが、もともと有明海近辺で生まれ育ったムツゴロウ先生は幼い頃、布団にもぐり込んで寝る姿が有明海の魚「ムツゴロウ」そっくりだと父親にあだ名をつけられ、泥の中でもたくましく育つムツゴロウの生命力の強さが気に入り、自らムツゴロウに呼ぶようになった・・・そんな由来だったと思います。

しかし、本当のところはネットを調べても信憑性のある記述を全く見つけることがでてきませんでした。誰も知らない畑正憲=ムツゴロウの謎。もしかしたらこれは動物業界最大のタブーなのかもしれません。っていうか単に誰も興味がないだけなのかもしれません。

すっかり話がそれてしまいましたが、マンガにも紹介されているように、子供の頃から自分でムツゴロウだと名乗っていたことは間違いなさそうです。

子供の頃からムツゴロウでした

自分のことを魚類と呼べと言い放つ男・・・ムツゴロウ先生は子供の頃からただ者ではなかったようです。J君は「俺のことをオニカサゴ呼んでくれ!」と周囲に言い放つ勇気はありません。

少年期、ムツゴロウ少年は父親の都合で満州国へ移民として移住することになります。満州国・・・相当な昔の話です。シベリア超特急の時代と同じですね。かえって分かりにくいですね。少年期からムツゴロウ少年の動物好きは度を超したものがありました。

寝る時は様々な動物と一緒・・・猫や犬と一緒に寝るのは珍しいことではありませんがムツゴロウ少年はそんじょそこらのレベルの動物好きとはワケが違います。なんとヘビやカエルや昆虫と一緒!

やりすぎです

そう、生き物への愛があれば寝心地なんてどうでもいいのです!

その他にも、現地でオカカミ犬の子を犬と間違えて拾ってきて、そのまま育てたら実はオオカミ犬だった!というすごいエピソードもあります。そして、そのオオカミ犬が近所の家畜を殺しまくり・・・

狙ってます

動物愛も度を超すと近所迷惑ですね。

このままでは自分の大切な愛犬(実はオオカミ犬)が近所の人に銃で殺されてしまいます。そこで、少年ムツゴロウはこのオオカミ犬に「愛のしつけ」を叩き込むのでした。

「だめだっ!だめっ!」

「だめだっ、だめだっ、だめ!」

「だめだー!」

鬼だ・・・ムツゴロウは動物の鬼だ!

YAWARAちゃんの一本背負いをも凌駕する豪快な投げ技を愛犬に決め、「愛のしつけ」をするムツゴロウ。動物王はかつてでもあったのです!

オオカミ、キツネ、そして巨大魚・・・満州にいた少年時代の多くの動物体験が現在の動物王の礎となったことは疑いようもありません。

そして、動物王国建国までへの道のりとなる大人編。

奥さんも娘もできて、すっかり小説家家業が板に付いたムツゴロウ先生。しかし、ある日いきなり北海道の無人島で熊と暮らすことを思い立ちました。いきなり北海道の無人島に暮そうとする発想だけでも十分すごいですが、なんと熊と生活するというのですからさすがは動物王。あまりに自己中過ぎてJ君がムツゴロウ一家だったら速攻で家出しています。

思いつきにも程があります

そして北海道の無人島に小屋を建て熊やその他の動物たちと生活を始めるムツゴロウ一家。フンまみれになったり動物に噛まれまくったりする非常にデンジャラスな生活を送ります。

やはりフンからは逃れられません

ずっとこんな生活を送っていればたしかにライオンに噛まれても平然としていられるのも分かるような気がします。

ヒヤッとするシーン

その他にも野生のタヌキに気に入られようと女装をしてみたり・・・ムツゴロウ先生の女装姿。貴重ですね。

マニアにはたまりません

そうこうしていくうちについに屋内で熊を飼うのも限界になり、野生動物の楽園、ムツゴロウ動物王国建立を思い立つのです。

ついに「王」となったのです

こんなに楽しげな動物王国の様子を見れば加納典明が行きたがるのも無理はありませんね。

この「ムツゴロウが征く」を読んでいただければ先生の動物へのピュアハートがビンビン伝わってくるはずです。さすが日本が誇る動物王です。

ムツゴロウ・畑正憲さんが2023/4/5に亡くなりました。ご冥福をお祈りします。

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出典) 「ムツゴロウが征く」 (C)畑正憲/川崎のぼる/小学館

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