男にとって一番大切なものってなんだろう?
日本男児ならこの世にオギャアと生まれて以来、一度は真剣に考えたことがあるテーマじゃなかろうか?
J君は29年の人生の中で、何度もこのテーマにぶつかっては答えを導き 出すことができませんでした。しかし今なら言える。男に一番大事なもの・・・・それは「野望」だと。
本日ご紹介するのは、今年9月に完全版として復刊された知る人ぞ知る伝説の劇画コミック「野望の王国」。
「野望の王国」の核となる二つのキーワード「日本文芸社」と「雁屋哲」 日本文芸社と言えば、ザ・シェフ、包丁無宿、ミナミの帝王などハードボイルドな コミックスの殿堂であり、そこにあの美味しんぼの原作・雁屋哲が加わる魔のコラボレーション。 そこで語られるテーマはストレートに「暴力」。何かスゴい事が起こるに違いない。いや、起こっちまった!
そう、このマンガはあまりにもスゴい・・・・何がスゴいって、1ページごとにツッコミを入れることのできるマンガをJ君は他に知りません。
ストーリーの核となるのは壮大な野望を持つ二人の東大生。 橘征五郎と片岡仁。この二人がいかに優れた能力を持っているか・・・?ズバリ彼ら二人で弱小東大アメフト部をオールアメリカ大学選抜アメフトチームに勝たせてしまうぐらいの凄さ!
ありえねー
なんかよく分かりませんがなんか途方もない事をやってのけた事だけは伝わります。
このトンチキプロローグだけで無限ツッコミが入れられそうですが先に進まないので止めときます。
そんな、知力・体力共に東大最高峰の能力を持つスーパー学生の橘と片岡。 彼らは東大卒業後一体何を目指すのでしょうね・・・研究室に残り末は大学教授。 それとも卒業して大蔵官僚のエリートコースでしょうか。いずれにしろ薔薇色の未来 が待ち受けているに違い有りません。
片岡(左)と橘(右)
いや、どこに就職する気もない!
・・ええっ!?
王国?なんじゃそりゃ
自分たちの王国を築くための準備を進めてきた!
えええっ!!
この世は荒野だ!
「この世は荒野だ!唯一野望を実行に移す者のみがこの荒野を制することが出来るのだ!!」
ええええええっっっ!!!!?
荒野?野望??ワケが分かりません。
一体何言ってるんでしょうかこの学生達は。
・・・そして回りの人たちのリアクション
唖然・・
そりゃそうだ。
実は橘征五郎は、神奈川県最大の暴力組織「橘組」の五男坊。
その橘組の実権を握ることで、相棒の片岡と共に「暴力」による日本制覇を野望に持つ恐るべき東大生なのです。 っていうか、東大で一生懸命勉強した結論が「暴力による日本支配」って・・・すげえ。東大っていろんな事教えてるんだなあ!
そして、ついに橘、片岡の野望が動き出す。
橘組の組長、橘征蔵が病気により死去。橘組の後継者を巡って5人の息子達の思惑が交錯します。
橘征五郎と片岡が橘組を乗っ取るには当然、4人の兄たちが邪魔になる。 そこで東大生の頭脳をフル活用し、橘組内部の抗争を仕立て上げ、その隙に兄たちを抹殺しようと 計画するのです。恐ろしい・・・最近の東大生はまったく。
で、とりあえず組長の葬儀に集った橘組の後継者たちのラインナップ。これがまたスゲエの一言。
どうですか、この迫力。しかも大半が20代。老けすぎ!老けすぎっ!
特にコイツ。
姐さん、老けすぎですよ!
一体どんな苦労が彼女に・・・・?
こんな26歳、見たこと無いよ!
そして橘と片岡の橘組乗っ取り計画は組長の葬儀の日に決行された。
まず、橘と片岡が裏で雇った兵隊達が橘組事務所に奇襲攻撃をかけます。
組が混乱しているドサクサに紛れて、忍び込んでいたヒットマンが長男橘征一郎を暗殺。
あっという間に、組長と長男の葬儀に早変わりです。
全ては末男征五郎と片岡の企みとも知らず、悲しみに暮れる橘組一家。
そして次の行動は、告別式に決行されました。
突如として橘組に突っ込んでくるタンクローリー。回りは業火の渦に!
パニックに陥る橘組に例によってヒットマンを忍び込ませ、三男征三郎を暗殺。 さすが!最近の東大生はやることが豪快です。アメリカンバイオレンスも真っ青!
ヒットマン事件簿その2
そんな感じで、大胆に進められていく橘と片岡の野望。
しかし、彼らにとって最大の難敵が待ちかまえていたのでした。長男征一郎亡き後、 橘組組長となった次男征二郎。彼こそ、橘組最強のインテリジェンスと残虐性を持つ 暴力のカリスマ。この後、征二郎の恐るべき反撃が待っていた!
そんなわけで、とどまるところを知らない男達の野望は気が向いたら次回に続きま~す。
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