地上最強のガイドライン 前編
地上最強の定義とは?
無敗を誇るヒクソン・グレイシーだとかいやいや、やはりヒョードルが最強だとか、とりあえず曙だけはありえないとか、人によって諸説が分かれるところでしょう。マンガの世界でも「グラップラー刃牙」「修羅の門」等々、我こそは最強と呼ばれるマンガが多数あります。
しかし、そんな漫画たちが世に出るはるか昔の1977年、まぎれもなく地上最強を誇る漫画が存在しました。「地上最強の男 竜」その漫画の存在をはじめて知ったのは、こちらのサイトだったわけですが、その画から発するなんともいえない殺気のようなものが忘れなかったJ君は、自らこの漫画を読むことを決意。そしてその結果、間違いなくこの漫画が「地上最強」であったことが判明いたしましたので、此処にご報告します。
今回のレビューではこの「地上最強の男 竜」なる漫画が、いかに地上最強なのかという点に重点をおいてご紹介してまいります。
1.オープニングが地上最強
この漫画は、オープニングからしていきなりくどいです。
「フフフあれは、アメリカから来たFBIか、むこうはイギリス、ドイツ、フランス、中国、ソ連、ずいぶん来たな、おれを殺しに」
どうやら、主人公がいろんな国からマークされている危険人物であるということをこのシーンでアピールしたいようですが
いくら何でもこの状況はありえないと思います。こんなに町中で行列を作っているFBIがいたら嫌ですよね。それにガンマン風の男や、着流しを着た極道風の男も見受けられます。竜は一体、何をやらかしたんでしょうか?
主人公の雷音竜(らいおんりゅう)は、どんな相手でも得意のカラテで0.2秒であの世へ送ることができる自称地上最強の男。しかし、その危険さゆえに、師匠の坊さんにマスクをつけさせられ、邪悪な力を封じられていたのです。孫悟空の額のリングみたいなものですね。
マスクをつけた方がかえって凶悪そうですけど。
2.兄妹愛が地上最強
マスクをつけて力を失い、師匠に破門を食らった竜は、親戚の家の地下室に黙って住み込み、妹の給食の残りを分けてもらいながらひっそりと生きていました。しかし妹はというと、いじめられっ子でした。
帰り道に同級生にいじめられるかわいそうな妹・・・そこに兄が。
結果的にいじめっ子の方が怖い思いをしました。これは確実にトラウマになるでしょう。
3.敵が地上最強
竜はその危険な力ゆえに、多くの人間に命を狙われていました。そのうちの一人、二階堂邦子。「パタパタパパ」が大ヒット中の歌のお姉さんです。しかし、彼の恋人が竜に殺されて以来、彼女は復讐の鬼となったのです。
歌のお姉さん変わり過ぎ!
どこのアマゾネスかと思いました。しかも、後ろの男は竜の師匠だった坊主です。そう、この坊主が、歌のお姉さんにカラテを教え、竜の命を狙わせたのでした。
思いもしなかった刺客が現れた竜はそのころ、再び竜の邪悪な力をパワーの復活を恐れた妹によって、
変なマシーンの中に入れられていました。しかも必要以上にゴージャスなデザイン。いったいどういう原理なのでしょうか。意味不明にもほどがあります。
4.格闘シーンが地上最強
恋人を殺された歌のお姉さんはともかく、なぜ師匠まで竜を殺しに来たのでしょうか。それにはわけがあったのです。
「神からおつげがあったのじゃ」
神、いわゆるゴッド・・・いやいやいや、明らかに坊主のカッコをして「神のおつげ」とか、意味不明です。仏に仕える身じゃないのかよ!
そして竜VS歌のお姉さん&神に仕える坊主という2対1のすさまじいバトルが繰り広げられます。
頭にすごいノコギリのついたヘルメットをつけて攻撃してくる歌のお姉さん。怖ろしい武器です。いつの間にそんなの用意してたんでしょうか。
竜が大ピンチ!(というか、すごい痛そう)
しかし、戦いの最中に妹が殺され、封印されたパワーが解放された竜は、ものすごい反撃に出ます。
歌のお姉さんを片手で振り回して師匠の顔面にぶつけます。地上最強の男は女でも容赦しません。あと、バックの薔薇の絵が全く意味不明です。
5.大ボスが地上最強
壮絶なバトルの結果は地上最強の男竜の勝利でした。歌のお姉さんは倒され、坊主は両腕をもぎ取られながら命からがら脱出します。
竜の抹殺に失敗した坊主、道教はついに大ボスの「神」を召喚します。ついに大ボスの登場、地面からせりあがってくる神の正体とははたして?
仏像かよ!
そんなわけでローマ法王も卒倒確実なこの地上最強の男竜。後編ではついに神自ら竜に制裁を下します。そして、神とは実は有名なあのお方だったのです!
はたして竜は生き延びられるのか?チャクラ全開の後編をお楽しみに!
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