続・脅威のビリヤード漫画 ブレイクショット!

ブレイクショットに学ぶ! 嫌われないビリヤードマナー





こんにちは、J君です。先日ご紹介した、ビリヤード漫画「ブレイクショット」。今から15年以上も前の作品であるにもかかわらず、当方の予想に反して大好評でした。いやーびっくり。またしても皆さんの幼き日のトラウマに触れてしまった感があります。そこで急きょ続編として「ブレイクショットに学ぶ 嫌われないためのビリヤードマナー」をお送りしたいと思います。評判がよかったものに乗っかるのは資本主義社会の鉄則です。映画とかゲーム業界でもそうですもんね。テキストサイト界だってもちろんそうなんですよ!(開き直り)


さてさて、前回は「ブレイクショット」に出てくる華麗な技をマスターしてモテモテになろうという主旨でしたが、残念ながらスーパーテクも度を越すと嫌われるということを今回は学ばなければなりません。卓球でも妙にサーブとかが玄人っぽい人は嫌われるじゃないですか?みなさんも温泉卓球で経験があるでしょう。



そんなわけで今回は、ビリヤードでこれだけはやってはいけない5ヶ条と称して、前回ご紹介しきれなかった「ブレイクショット」の禁断の秘技の数々を紹介してまいりましょう。








■やってはいけないショット その1 

 「ダグラスショット/ダブルヘッデッドスネーク」


皆さんヘビはお好きですか?J君は苦手です。男女を問わずヘビが苦手という人は多いのではないでしょうか?ましてやビリヤードのゲーム中にヘビが出てきたら間違いなくブルーになりますよね?



ブレイクショットの主人公織田信介はダグラスキューというジャンプボールに最適化された特殊なキューの使い手ですが、ダグラスキューを回転させるとキュー尻からまるでガラガラヘビの威嚇音のような音が出るという特徴があります。



 やかましいです



これだけでも十分近所迷惑なのですが、彼の得意技、ダグラスショットはまるで獲物を捕らえるヘビの様に高くジャンプをして的球を捉えます。そしてその後ろにはガラガラヘビの残像が・・・



 怖すぎる・・・



これが超怖い。

ガラガラヘビっていったら毒ヘビですよ?そんなのが守護霊みたいになってる人とビリヤードなんかやりたくありませんよね?しかも作品後半ではダブルヘッデッドスネーク(DHS)なる新必殺技を開発し、なんと、手球と的球を二つまとめて空中に飛ばして9番ボールを狙うという、スゴい・怖い・収拾がつかないという三拍子揃った技を繰り出します。



 逃げたいぐらい怖い



その名の通り、ショットを放つときは双頭のヘビの残像が見えますので、もう怖いなんてもんじゃありません。こっちがビリヤード場から尻尾を巻いて逃げ出したくなること必至です。



ちなみにこの必殺技はつい最近、ハヤテのごとくという漫画でオマージュされていたそうです。








■やってはいけないショット その2 

 「スルーショット/水切りショット」


スルーショットとは、アメリカの天才ビリヤード選手、ジェフリー・ボイドが開発した必殺技。なんと、邪魔なボールを自在にすり抜けて目標のボールに当ててしまうという、もうそんなことできちゃったらビリヤードなんか成立しないじゃん!的な超秘技。



 

 

 外人もびっくり



スルーショットの原理を科学的に分析しますと、その正体は強烈な回転で手球のまわりに空気の層を作りながら超高速(時速210キロ)で邪魔なボールをグルッと回り込むため人間の眼にはすり抜けて見えるという技。いや、全然科学的に分析できてないんですけど。なんだよ空気の層って・・・。



 
スルーショットの正体



さらにボイドは、ものすごくしなりのある、特注のブラックカーボンキューによって、自由自在にビリヤード台の上をピョンピョン跳ね回る水切りショットまでも使いこなします。やだやだ。こんな人と絶対にビリヤードなんかやりたくないですよね。



 メチャしなるキュー



 水切りショット








■やってはいけないショット その3 

 「究極のセフティ/溝を作るマッセ」

ビリヤードのテクニックには攻めの技だけでなく防御のテクニックもあります。ナインボールなどのゲームの場合は、自分がミスをしたら相手にチャンスが回ってきます。その時、相手にとってショットをしづらい状況にしておくことをセフティといいます。そして、ブレイクショットでは日高選手の開発した「究極のセフティ」という技が登場します。



 
気付くの遅すぎ



これは、自分が打ち終わった後も、相手にわからないようにボールに超高速回転をかけて、ラシャ(ビリヤード台にひかれてる絨毯みたいなの)にも捻りを加えておきます。そうすると相手がボールを突こうとしたときに思わぬ方向にボールが飛んでってしまうというズルい技。ボールが回転してるのなんてよく見りゃ分かるだろ?なんて思うのですが、作品中ではなぜか誰も気がつきません。どうやらご都合主義の神様が降りてきているようです。そんなわけでバレなきゃ相手はミスしつづけるわけですが、もしバレたらもう・・・夜道は気をつけて歩かないといけないかもしれません。



 
さすがに怒られます



その他に、マッセのパワフルな回転力を利用して、ラシャに溝を作りまくり、真っ直ぐボールを撞けなくしてしまうという、もはや嫌がらせレベルのセフティもありますが、これは相手以上にビリヤード場の店員さんに嫌われる行為ですので慎んだ方が良いように思われます。








■やってはいけないショット その4 

 「北斗七星/ブラックホールショット」

全体的にパワーで押すタイプの技が多い中、ひときわテクニカルで美しい技も存在します。ドクロキューがトレードマークの紅一点、佐伯陽子選手のつかうコンビネーションショット・北斗七星がそれです。



 七連鎖・・・



通常コンビネーションショットというのはプロでも3連続つなげられればすごいといわれていますが、北斗七星はなんと7連続のコンビネーション。これがどのぐらい相手にとって脅威かといいますと、ぷよぷよで毎回7連鎖されるようなものだといえば分かりやすいでしょうか?むしろかえって分かりにくいですね。



 
ブラックホールショット



その他に北斗七星の応用編として、当たったボールが全部まとめて吸い込まれるようにポケットに向かうブラックホールショットというなんていうかもう、お前いいかげんにしろよ的な技も控えております。



 決め手はドクロキューです



いずれにしても、ビリヤード場でドクロキューを持っている人に出くわしたら、たぶん北斗七星を使ってきますので、ケンカを売らない方が無難といえましょう。








■やってはいけないショット その5 

 「リバースショット/サンダーボルト」

前回のテキストでも、ショットガンショットなるボールの弁償代がいくらあっても足りない感じの必殺技でみんなの度肝を抜いてくれた加納涼二選手。ブレイクショットを代表するクールなメガネボーイです(メガネを指でクイクイ上げながら「他愛のない・・・」が決めゼリフ)。



 「他愛のない・・・」



そんな彼が、打倒・織田信介のために開発した超秘技が「リバースショット」。このショットは名前こそ地味ですが、手球を9番ボールに直接触れることなく、何か不思議なパワーを使ってポケットに落とした後で的球に当てるという、もうビリヤードのルールを根底から覆してくれそうなショット。



 
不思議パワー炸裂



しかもこのショットのすごいところは、触れずにボールを落とす不思議なパワーの原理が解明される前に、作品自体が打ち切られてしまったため、結局謎のままなところにあります。まさしく奇跡のショット。



 
直角に曲がるサンダーボルト



その他に加納選手はアメリカのボイドの水切りショットに影響を受け、特注の柳の木のキューを使って直角に曲るショット「サンダーボルト」を開発したりともうこいつらみんなしてズルする事ばっかり考えてます。



 メガネ戦士加納涼二





はい、というわけで、みなさん大人げない必殺技の応酬はやめて、もっとビリヤードは節度を守って仲良く楽しみましょうね。超必殺技もほどほどにしないと遊んでくれる友達がいなくなりますよ?(ていうかどれもできないと思うけど)




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参考) Amazon →    ブレイクショット魔球辞典     

出典) 「ブレイクショット」 講談社/前川たけし


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