「まだ、生きてる・・・2 」壮絶派遣切りサバイバルマンガ

壮絶派遣切りサバイバルマンガ「まだ、生きてる・・・2 」











こいつが俺の派遣村!

こんにちは、J君です。11月末になって、いよいよ年末って感じの雰囲気になってきましたね。去年の今頃といえば、派遣切り問題が浮上し、年末年始にかけては年越し派遣村がマスコミを賑わせたのは記憶に新しいと思います。その後の不況っぷりは皆さんご存知のことと思いますが、とにかくいろいろと大変な一年でしたね。碧いうさぎ問題とか・・・あ、それはまた別の話題か。





そんな今年の重要キーワードである派遣問題に真っ向から斬り込むような衝撃作が出ていたのはご存知でしょうか?「まだ、生きてる・・・2」というマンガです。そう、以前当サイトでもご紹介した中年リストラサバイバルマンガ「まだ、生きてる・・・」の事実上の続編となります。リストラされ家族に見放され、世捨て人となった男、岡田憲三。そして、今度はその息子が派遣切りに・・・。親子二代に渡る壮絶な無職列伝が今、幕を開けます。 


「まだ、生きてる・・・2」をご紹介する前に前作「まだ、生きてる・・・」を簡単にご紹介しておきましょう。





初代主人公岡田憲三




定年前にリストラされた団塊世代のサラリーマン、岡田憲三がある日ハローワークから家に帰ってみると、妻に、娘に、息子に・・・つまり家族全員に逃げられてしまっていました。さらに預金も全て引き出されており、いきなり無一文に。そして失意のまま山の中で原始時代のような生活を余儀なくされるという・・・サラリーマンにとっては耐え難いほどに悲惨なストーリーです。





鍵を握る女、美津子



こちらは男に捨てられ山の中で自殺を図ったところを憲三に助けられ、山の中で憲三と奇妙な共同生活をはじめた女、美津子。山に来る前に男の子を身ごもっていたため、憲三の手によって壮絶な出産を経験します。この美津子は「まだ、生きてる・・・2」で重要なカギを握る人物となります。






何も知らない頃の正夫



そして、「まだ、生きてる・・・2」の主人公は、8年前に父親を見限って家を出た息子、岡田正夫です。前作でもちょっとだけ登場してましたが、この通り学生ノリの軽薄な若者でした。その男が30歳、独身、派遣社員となった今、どのようになっているのか?






どうしてこうなった・・・



こんな感じになります。

まさに歴史は繰り返す。この親にしてこの子あり。正夫もまた、無職になって山ごもりをすることになるのです。



さて、早速ストーリーをご紹介していきましょう。オープニングから鬱展開が繰り出されます。






残酷な一言です



「結婚して、子供が生まれて・・・亭主が派遣て耐えられないのよ私・・・・」

派遣というだけでいきなり彼女に別れを切り出される正夫。考えてみれば少し前はハケンの品格なんてドラマもあったぐらい派遣社員が持てはやされていたというのに、今は派遣というだけでこの仕打ちですよ。なんともやりきれないセリフですね。







そして派遣切り・・・




そんな正夫にさらに追い討ちです。最も恐れていた事態・・・派遣の仕事を切られてしまいました。岡田正夫、開始わずか10ページで無職に






派遣会社も逆ギレ



派遣会社に次の仕事を問い合わせてみるも、仕事など当然なく、派遣会社が逆切れ状態。リアル過ぎて笑えなくなってきますね。



どん底状態に陥った正夫は、ふと8年前に別れた父親、憲三を思い出し、父親の生まれ故郷を訪ね歩くうちに、山の中で憲三の墓と残された日記を発見。自分の父親が山の中で一生を終えたという事実を知ったのです。






憲三の墓に美津子が・・・



そんな岡田憲三の墓に墓参りをする女が一人、この女こそが晩年の憲三の生き様を知る人物、美津子です。美津子と出会った正夫は、晩年の原始生活を送っていた憲三の凄さを教えられ、父の意思を継いで山で生活することを決意するのです。つい先日まで派遣社員だった男とは思えない大胆さ。さすが本宮マンガ。いろいろと凄いことになっています。




父親の意志を継いで山へ




さらに美津子に淡い恋心を抱き始める正夫。美津子と一緒に山で生活できたら・・・そんな妄想を抱きはじめます。仮にも亡き父親と一緒に生活していた女性に、息子が恋心を抱くなんて、なんという背徳な展開。正夫・・・それ以上はいけない






孤独のグルメより



それ以上いけない。

・・・と、そんなモチベーションもあって、そこから先の正夫の行動力はハンパじゃありませんでした。父親は勝手に山に住んでいましたが、正夫は、山の地主に会って、正式に山の土地を売ってもらうことを考えます。何せ土地を買うのですから、金を貯める為にバイトしまくり、金稼ぎまくりです。 車の洗車のバイトや工事現場で働いては、公園に寝泊りしてカップラーメンをすすります。






禁断のバイトです



さらに、なんか突然病院に入院しているので、遂に働きすぎて倒れたかと思ったら、新薬の治験バイトもやっていました。ちょっ・・・確かに高収入バイトだけどこれは・・・。さすがにヤバいんじゃないのでしょうか?そんな状況も正夫は逐一、美津子にメールで報告していました。






顔色悪すぎ



「少し吐き気と湿疹が出ました。死ぬほどの事はありません。」

いやいや、十分ヤバいです。なんか顔ゲッソリしてますし。まさに「まだ、生きてる・・・」な状況になってきました。



そんなこんなで400万円貯めた正夫は、地主との交渉も成立。山の土地をゲットです。いまどきガッツのある若者ですね。治験バイトやって山ゲットとか、根性がトコロテン並みに軟弱なJ君にはとても無理な芸当です。



一方、美津子はといえば、息子を学校に入れるために下山して以来、いろんな職に就くのですが職場のホームセンターの店長にセクハラされまくり。息子の太郎も山育ちのために学校でいじめられたり、親子して散々な目にあって、憲三と山で楽しく生活していた頃を思い出し始めていました。






最悪な店長



「へっへこれはセクハラじゃないよ!愛情表現だ」

店長、それは100%セクハラです。



その後、セクハラホームセンターを脱出し、旅館の仲居に転職したものの、今度はその旅館の若社長に気に入られ、求婚されます。美津子・・・おそるべき魔性の女っぷりですね。これだけなら、結婚して玉の輿でラッキーという話なのですが、その若社長の人格がなかなかアレでした。美津子の気持ちを確認せず一方的に結婚の手続きをすすめる社長。どれだけ若社長のアタックがすごいかといいますと・・・








アレな若社長



ね、いろいろとアレでしょ? 若社長。

そんな社長の一方的な攻勢に嫌気がさし、美津子の気持ちはどんどん正夫がいる山の中へ傾いていきます。 というわけで強引な求婚をする社長を振り切り、正夫の元へ。息子と三人仲良く世捨て人ライフを送ることとなったのでした。






ほとんど村状態



そして数年後、家や畑はめちゃくちゃグレードアップ。完全に自給自足できています。そして、もはや村が出来てもおかしくないレベルになっていました。




もう一人子供が!


さらによくみると、背中に子供がもう一人・・・ってことはまさか正夫が美津子と・・・。





再登場



それ以上いけない!(ってもう遅いか)

そんな感じで、壮絶なラストを迎えた前作と違って、ハッピーエンドとなった「まだ、生きてる・・・2」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?



派遣切りされたらいつまでもクヨクヨしてないで、山の中に俺流の派遣村をブッ建てて年越しだ!そんな熱いメッセージが聞こえてきそうですね。まあ、そう言われても一般人にはさすがに無茶だと思うんですけど・・・。願わくば、来年こそはせめてもう少し景気と就業率が回復して欲しいものです。





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出典) まだ、生きてる・・・2  まだ生きてる・・・ 本宮ひろ志/集英社

参考) Amazon →  Kindle版