美容をナメるんじゃねえ!壮絶カリスマ美容師バトル 「SCISSORS(シザーズ)」 前編
美容をナメるんじゃねえ!
こんにちはJ君です。皆様は床屋さんや美容院に行きますでしょうか?大抵の人は何かしらお世話になっているんじゃないかと思います。中にはスキンヘッドにして家で毎日剃ってますっていう人もいるかもしれませんが、当サイトの読者が全員スキンヘッドってことはたぶんないと思いますので今回はその前提で話をすすめさせていただこうと思っております。(全員スキンヘッドだったらごめんなさい)
というわけで、髪といえばQBハウスと即答するほど美容にうるさい男J君が本日ご紹介するマンガは、美容師マンガの中でも最も熱くて最もどうかなっちゃってるカリスマ美容師バトルマンガ「SCISSORS(シザーズ)」です。
「SCISSORS(シザーズ)」はロンドンブーツ1号2号が編集長という宣伝文句が売りだった黒歴史感あふれる雑誌「コミックGOTTA」に掲載されていました。作者は橋口たかし先生です。
橋口たかし先生といえば、代表作はパン職人バトルマンガ「焼きたて!!ジャぱん」が有名ですが、当サイトでも雛形あきこ伝説「ヒナに胸キュン」やプロヨーヨーマンガ「燃えろスピナー」などをご紹介しております。橋口先生はいつもニッチなネタをハイクオリティかつブッ飛んでいる作品に仕上げてくるのですが、今回ご紹介する「SCISSORS(シザーズ)」も例外ではありません。
遠目に表紙だけ見てるとイケメンの兄ちゃんが吉祥寺あたりでナンパしたりしそうな主人公のマンガに思えますよね。
ストリート系マンガ風
よく見るとこの兄ちゃんの尻ポケに美容バサミやらクシやらヘアピンみたいなものが突き刺さっています。
このマンガは美容師マンガなんだっていうさりげない主張ですね。
尻で美容師を主張
タイトルもよく見ないと見逃しがちですが「Super Beauty Comic」って書いてあります。わかりますか?スーパービューティーです!J君には縁がなさすぎてよくわからないけど、スーパービューティーっていったらたぶんヴィダルサスーン!とかラックススーパーリッチ!!とかサンスタートニックシャンプー!!!だとかそういうキーワードが飛び交うレベルです。きっとハンパない美の世界が展開されているに違いないのです。
スーパーなビューティー
裏表紙に出てくる半裸のオッサンも一見すると熊殺しウイリー・ウイリアムスみたいな感じですが、よーく見ると美容バサミらしきものが股間に突き刺さっています。ここから推測するに名うてのカリスマ美容師に違いありません。スーパービューティーっていうのはそういうもんなんです。
バックグラウンドにもハサミが・・・
股間で美容師を主張
ストーリーを紹介しましょう。主人公は沖縄の15歳の少年、狩谷勝人。父は理髪店「BARBAR狩谷」を経営。母は美容師という理美容界のサラブレッドであり、自身も日本一の美容師を目指す少年です。しかし日本一の美容師を目指す希望に燃えているはずのこの少年の本当の野望はなんと・・・
いきなり夢のない展開
美容師に対する復讐・・・いきなりダークな展開です。どういうことなんでしょうか。
実は勝人の母は一流の美容師を目指し、勝人達を捨てて東京に行ってしまったのでした。そんな母への復讐が彼のモチベーションになっているのです。さらに家業の床屋を継がせようとしている親父とも喧嘩を繰り返す毎日です。
深刻な跡継ぎ問題
ある日床屋さんを継ごうとしない息子に対し、勝人の親父が衝撃的な嫌がらせをします。
ひでえ・・・
なんと、寝ている間にパンチパーマに!
これは・・・床屋じゃないとできないハイレベルな嫌がらせですね。まあ途中で熱とかで気づかないことが前提ですけど・・・。
怒りのあまりにそのまま東京に家出してしまう勝人。原宿で何店かの美容院に雇ってもらうように飛び込みますがなにしろパンチパーマなのでちっとも相手にされません・・・そんな中で最後に飛び込んだ美容院「シザーズ」。そこにたまたま居合わせた店長の知り合い、カリスマ美容師の小松さんが勝人にとっての救世主でした。
実在の美容師小松さん
必殺!ツイストスライドカット!!
一瞬にしてカッチカチのパンチがサラッサラのイケメンヘアに変身してしまうのです。
変わりすぎだろ
すげえ、美容師ってこんなことが可能なのか・・・。
パンチパーマの呪いが解けた勝人はそのまま見習いとして「シザーズ」に雇ってもらうのでした。
しかしシザーズの店長は例の熊殺しウイリー・・・ならぬ熊波という男だったのです。
熊殺しパンチ
見習いの分際で勝手にお客さんの髪を切ってしまった勝人にいきなり鉄拳制裁。そしてこのセリフ・・・
美容ナメんなよ
「美容をナメんじゃねえぞガキが!」
この熊波店長、かつてはかなり凄腕の美容師だったらしいのですが、過去のとある事件により自らハサミを持つことを封印し、酒浸りの毎日なのです。ていうかそんな美容院イヤなんですけど・・・こういう設定の濃ゆいワケありキャラがジャカスカでてくるあたり橋口先生さすがです。
そんなわけで勝人の美容師修業の日々が始まるのですが、美容師の修行は想像を絶する雰囲気でした。
わざと怖く描いてるだろ・・・
生首がゴロゴロ・・・
これは決して殺人現場ではありません。皆さんが通っている美容院、昼間はお客様に癒やしを与えるリラクゼーションサロンかもしれませんが、夜は若手美容師による厳しく激しい修行でマネキンの生首がゴロゴロしている修羅場になっている可能性があります。
そして激しい修行の甲斐あって成長した勝人のすばらしいカットをご覧ください。
格闘マンガっぽい
頭だけで追うな、体で追え!
左にあるのは髪です
さァどこだ!俺のカットする場所は!!
風切り音ハンパない
そこだ!
マネキンがドヤ顔すぎ
ワン・レン・グス!!
バブルの頃に流行ったワンレンボディコンでお馴染みワンレングスのカットを完璧にマスターした勝人。
ていうか、なにこの無駄な疾走感。髪切るだけでテンション高すぎでもう大騒ぎですね。さすが橋口先生です。
そんな勢いにのる勝人になんと若手美容師コンテスト「ヘアビューティーカーニバル」の出場要請が!
後編ではヤバすぎるカリスマ美容師が集う美容師バトル・・・さらに驚愕の鬱展開が待っています。ご期待ください!!
ズバババ・・・
ソニックカットの快も登場しますよ!!(誰だよ)
■■■
出典)「SCISSORS」 橋口たかし/小学館 Amazonで見る
Twitter / facebookページ