北朝鮮版力道山物語

誰も知らない力道山伝説


力道山・・・プロレスファンであればその名を知らぬものはいない。日本プロレス振興の父であり、ジャイアント馬場、アントニオ猪木の師匠としてもあまりにも有名です。同時に男というキーワードを語る上で、欠かせないシンボルでありカリスマでもあります。


そう男なら、男なら力道山たれ!とJ君は言いたい。英語に直せば一目瞭然。パワー&ロード&マウンテン。まるで男の目指すべき人生を集約したかのようなリングネームではないか?いつも心に空手チョップ、そしてオールウェイズ闘魂注入。 21世紀の男子像はかくあるべしだ。(スネ夫論と著しく矛盾しまくってますがツッコミは無用)

そんな力の象徴。戦後日本の経済復興の原動力ですらあったプロレスの父力道山の闇の部分。すなわち誰も取り上げなかった影の歴史に焦点を当てたマンガが存在しました。その名も「北朝鮮版力道山物語」。そう、力道山は日本の偉大なるヒーローであると同時に、在日として活躍する北朝鮮最大のヒーローでもあったのです。そして北朝鮮から見たプロレス観を垣間見ることのできる貴重なマンガでもあります。

以下今まで誰も知ることのなかった真実のプロレスを初めて目の当たりにして皆さんは驚愕することでしょう。

■プロレスは命(タマ)の獲り合い
今でこそプロレスはWWEに代表されるようにエンターテイメント色の強いスポーツへと変貌しつつあるが、当時のプロレスは違った・・・真の格闘家だけが生き残れるまさに命と命を懸けたバーリトゥードだったようだ。そのことを証明するようにこの作品にはこのような記述が残されている。


水墨画テイストがイカす 

「狼酋長」「チェコの虎」「テキサスの猛獣」「殺人鬼」・・どいつもこいつも人の一人や二人は余裕で殺ってそうな危ないニックネームのレスラーばかりです。でも「ロシアの森」はどうだろう? (むしろ優しそう)



■空手チョップがすごい!
参考)空手チョップ (プロレススーパースター列伝より)


力道山といえば空手チョップ。日本人レスラーの代名詞的技ですね。当時戦後復興に躍起になる日本人にとって体の大きな欧米人レスラーをバッタバッタとなぎ倒す力道山の空手チョップは日本人の夢と希望の象徴でもありました。そう、空手チョップは正義の右手!亜米利加から来た邪悪なる者(例:フレッド・ブラッシー)を倒す聖剣とも呼べる存在であったのです。 そんな「聖なる剣」たる空手チョップが単なる打撃技であろうはずがありません。「北朝鮮的」空手チョップとはこのような技なのです。


ミル・マスカラスではありません


飛んでる力道山!

そう、メキシカンプロレスを思わせる空中殺法こそ空手チョップの真髄!そんじょそこらのチョップとは体重の乗りが違います。決してフライング・クロスチョップではない

もちろん右手一本で繰り出す空手チョップ、そのバリエーションの豊富さも技の魅力であったわけで、こんな空手チョップも存在したようです。

ブッチャーではありません


いや・・・それは地獄突きだろ?




■バックドロップがすごい!
参考)バックドロップ (プロレススーパースター列伝より)


力道山の最大のライバルといえば「鉄人」「神様」ことルー・テーズです。ルー・テーズはプロレス技の中でも最も有名かつ強力といわれている必殺技「バックドロップ」を引っさげ、無敵のチャンピオンとして君臨していました。 近年でもマサ斉藤などのバックドロップの名手が「垂直落下式」などの改良を加え、常に進化を続けている必殺技です。しかしやはり本家は違いました。これが「北朝鮮的」バックドロップです。

バックドロップ?

なんだこの角度は!?
垂直落下式・・・というかむしろ垂直そのものなんですけど。もはやバックドロップですらない

もちろん本家。バックドロップにも多彩なバリエーションがあり力道山を苦しめました。
「ガン」っていってるよ!

・・・これもなんか違う!

しかし我等が力道山。ついにルー・テーズを倒しチャンピオンに。ここでガツンと言ってやりました!


そこまで言う?
「ルー・テーズ。貴様は卑怯でけがらわしい選手だ。見苦しいぞ!」
わー!リキさんめっちゃ毒舌!(相手は神様なのに)



■四の字固めがすごい!
近代プロレスが生んだ最も高度な関節技。それが、フィギュア・フォー・レッグロック。いわゆる「足四の字固め」です。小学生のときにいじめられっ子が必ずかけられてたアレです。
足四の字固めの本家はなんと言っても白覆面の魔王ことザ・デストロイヤー。これまた力道山を苦しめまくった往年の名レスラーです。そして本家の技はやはり一味違いました。


足、絡んでませんけど・・??


腕が四の字になってる!

・・・次々明かされる衝撃の事実。別にこれはエイプリルフールではない!



■亜米利加野郎は徹底的に潰す。
前述のルー・テーズへの爆弾発言にも見られるように、このマンガでは北の意思を反映したかのようにアメリカ人をボコボコにするシーンがやたらに多いのが気になります。米兵だろうとヤンキーだろうととにかくボコボコです。


米兵をボコボコに


いつも蝶ネクタイ



■力道山の死因に関する新事実
一般的に力道山の死因は銀座のキャバレーで口論となったヤクザに刺された後、入院中に暴飲暴食を繰り返したことによる腸閉塞と言われています。
しかし「北朝鮮版」では解釈が違います。どうやら刺客に毒を盛られたのが通説になっています。

いかにも刺客風
解釈の違いと言うよりもはや別の話ですね。

そして・・・最後はページをめくるたびに


展開が急に強引に

とか


このマンガの主旨です
などの北イズムがビンビンのメッセージ性の強いセリフが出まくり(20回以上)で一気に畳みかけるようなマインドコントロールオチに。
ちなみにこのマンガ、ジャイアント馬場・アントニオ猪木に関する記述は一切なし。というか・・・歴史的に無かったことになってるみたい。 オーマイガッ!神様・仏様・将軍様!!

というわけで、あなたのプロレス観をひっくり返すほどのテポドン級のインパクトを持ったこの「北朝鮮版力道山物語」。本当の真実はどこにあるのか・・・?
J君は分からなくなってきました。ただ一ついえることは「喜び組」のお姉さんたちはやっぱりマブい(死語)ということです。



参考)力道山写真ミュージアム  

    北朝鮮版力道山物語の解説