
「ゲームセンターあらし」 「とどろけ!一番」 と常にガキンチョマンガの最高峰に君臨し続けて来た月刊誌。その名もコロコロコミック。その同時代に今では絶対考えられないような奇跡の刑事マンガが存在したのはご存じでしょうか。その名も「ザ・ゴリラ ~アクション刑事~」です。
このマンガ、何が奇跡かと言いますと、現代のお子さま向けマンガでは考えられない「暴力」がメインテーマとなっています。主人公の姿雄一こと、通称「ゴリラ」はスポーツや格闘技に長け、銃の腕も超一流のスーパー刑事。そして同じく女腕利き刑事の「ヴィーナス」とペアを組み超凶悪犯達をぶち殺しまくる超バイオレンスお子さま向け刑事マンガです。
ゴリラはアフリカ象を一撃で仕留めると言われている最強の銃「44マグナム」を片手にバイオレンスの限りを尽くします。まさにキ●ガイに刃物。
基本コンセプトは 1に発砲2に発砲、3、4がなくて5に発砲。
とにかく毎回人が殺されまくり。「始末書の両さん」とか言ってるレベルじゃありません。
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いくつかエピソードを紹介しましょう。雪山で銃の密造工場を発見したゴリラ。しかし、逆におとり捜査がバレて大ピンチに陥ります。雪山を逃げまどうゴリラを追う銃密造のマフィア共は実に30人。ついにガケッぷちに追いつめられるゴリラ。
残された44マグナムの弾は一発のみ。そこでゴリラは何と雪山に向かってマグナムを発砲!何とマグナムの衝撃が雪崩を引き起こし30人の悪党共は雪崩にのまれ皆殺しです。そこでゴリラが誇らしげに。
「見たか、マグナム44のパワーを!一発で三十人を倒せる世界最強の拳銃だ!」
鬼ですかこの男は。
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また、ゴリラの執念深さはハンパじゃありません。ヘリで逃げる凶悪犯人をわざわざ戦闘機で追撃するゴリラ。この時点で戦闘機どっから持ってきたんだ?と言うツッコミを入れたくなりますが、それだけではありません。なんと形勢不利と見るや、戦闘機を捨てパラシュートで脱出しつつ空中から犯人を狙撃。なんとも無駄にド派手な展開。
こんなに豪快に国民の血税を使う刑事は見たことがありません。
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もちろんゴリラがこれだけバイオレンスな行動に出るのは、出てくる犯罪者達が超凶悪だからに他なりません。大体出てくる犯罪者はデフォルトでこんなルックスです。
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えーと、この人達、どこの国の人ですか?
その後も44マグナムで戦車を爆破したり、ドーベルマンと死闘を演じたり、手作りブーメランで武装ヘリを撃墜したり、香港カンフーと素手で格闘したり、巨大ロボと闘ったり、いきなり誘拐されて仮面ライダーばりに人造人間に改造され、全身の筋力が3倍にパワーアップして、パトカーをひっくり返したり、ネタに応じて多方面で大活躍のゴリラです。
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もちろん、小学生の頃からザ・ゴリラを読んでいたじゃまおくんは、将来刑事にだけは死んでもなるまいと心に誓っていた事は言うまでもありません。