日本のマイケル 栄光の日々
こんにちはJ君です。皆さんはマイケルといえば誰を思い浮かべますか?やはり世界の子供たちに夢と希望とちょっぴりの性の目覚めを教えてくれるスーパースター、マイケル・ジャクソンでしょうか?他にも兄貴たちの情事ことジョージ・マイケルとか、あげればきりがありませんが、日本のマイケルといえばただ一人。ソース顔の第一人者、マイケル富岡のことに決まっていますよね?
最近はTVではやや存在感が希薄になった日本のマイケルですが、今から10年以上前は、日本全国の少年少女に夢と希望と特定の食品会社に利益をもたらすスーパーヒーローだったのです。その名はUFO仮面ヤキソバン。
そもそもなぜ今ヤキソバンなのか?マイケル富岡なのか?疑問に思う方もいるかもしれません。というか、このテキストを書いているJ君が一番疑問に思っています。白状しますと、このレビューはUSO8ooさんとのコラボレーション企画なのです。
「実はUFO仮面ヤキソバンってゲームもビデオも出てるんですよ。ウチがゲーム、おたくがビデオを同時レビューしませんか?」
そんな話を頂いたのが10月上旬。絶句しましたね。いわゆる「何もいえなくて・・・夏」というやつです。まあ秋なんですけど。
いやだって、ヤキソバン・・・ですよ?一体いつの話だよ!そもそもビデオ化してたなんて知りませんでしたよ。そんなマニアックなビデオがそう簡単に手に入るはずもありません。無理がありすぎる。ま、断る前に一応ビデオ屋で探してみるけど、この企画は無理だな・・・あまりに素材がマニアックすぎる。内心そう思いつつも一応の義理は果たそうと地元のツ○ヤにで探すJ君。ほら、ヤキソバンのビデオなんて、やっぱり無・・・あれ?あれれれ?
普通にあった。
・・・というわけで今現在に至ります。
さっそくこの「UFO仮面ヤキソバン 怒りのあげ玉ボンバー」をご紹介して参りましょう。主人公のヤキソバンはヤキソバーン星からきた王子。しかし普段地球では、新聞社の社員食堂の調理師見習いとして地味に働いているのでした。
やたらに濃い調理師
しかしこの社員食堂・・・よく見ると注文がやきそばUFOしかありませんね。よっぽどUFOがうまいのか、食料が配給制なのかどちらかだと思われます。
UFOオンリーの社食・・
そんな世を忍ぶ仮の姿で地球での生活を営むヤキソバンですが、彼に与えられた使命は二つありました。一つは地球の食生活を守ること、そしてもう一つはヤキソバーン星の王子である自分のお嫁さんを探すこと。条件はヤキソバーン星の美女基準に合わせ、年下で容姿端麗、身長170cm、体重が55Kgであることが条件。ミスユニバースの審査基準より厳格です。
そしてヤキソバンは日夜美女のピンチを発見しては救出するのです。まあ平たく言うとナンパ目的なんですが。その証拠にブサイクな女が助けを求めても・・・見向きもしません。自分にメリットの無いことには一切関わらない。まさに新世代のヒーローの姿ですね。
ブサイクには見向きもせず・・
ヤキソバンの必殺技はもちろんカップ焼きそばUFOに関係があるものばかりです。
ソースビーム
あげ玉ボンバー
青のりフラッシュ
といった具合。
そして、移動にはマッハUFO。
もちろんヒーローたるもの、必ず宿敵が存在します。日本中のヤカンを奪い、自分以外の人間は焼きそばUFOを作れないようにしようとする、(ある意味)恐るべき野望をもつ悪党・・・ケトラーを演じるのはデーブ・スペクターです。
恥ずかしい過去
今でこそマイケル・ジャクソンの暴露番組などでマイケルに対し皮肉なコメントを寄せるデーブですが、彼自身が日本のマイケルと一緒にもっと恥ずかしいことをやっていたのです。真実のマイケル・ジャクソンならぬ真実のデーブ・スペクター・・・。どうひいき目に見ても痛いですね。
もう一人のライバルは、なんとニセヤキソバンでした。邪悪な黒いヤキソバンを演じるのはオスマン・サンコン。
黒いなあ・・・
彼はその黒いルックスを生かし、黒いカーテンなどに隠れると完全に姿を隠すことができます。実に理がかなっていますね。ただし顔がニヤけると即バレします。
完全保護色
・・・このように選び抜かれた濃いメンツでストーリーは進行してきます。
ある日突然きこえる美女の悲鳴!ヤキソバンは美女の悲鳴ならどんな遠くからでも聞きとれる超能力をもっているのです。生まれついて犯罪にしか使えなさそうな特殊能力を持っているようです。さっそく駆けつけるヤキソバン。それはそうでしょう。もしかしたら未来の妻になるかもしれないのですから。
この日はたまたま愛車「マッハUFO」の調子が悪く、バスで駆けつけるヤキソバン。実に庶民的です。さすがにこの黄色い全身タイツに巨大なUFOのかぶり物は注目率はバツグン。いくらロケとはいえ、車中でほとんど罰ゲーム状態のマイケル富岡。
罰ゲーム?
そして、ケトラーの手下達を青のりフラッシュで追い払ったヤキソバンは、さっそくお嫁さん候補の条件チェックに入ります。
助けた女性に後ろを向いて貰います。
「いきなり後ろから?ス・テ・キ!」
そして取り出したる謎の棒、
「おもちゃを使うの?ますますス・テ・キ!」
・・・なんと身長を測るための小道具でした
さらに体重を聞くヤキソバン
「55Kg・・」
なんと、ヤキソバーン星の王妃に相応しいプロポーションの持ち主でした!
「55Kg・・・でもシックスナインが 好・き!」
・・・・聞いてもいないのになぜか下ネタ連発のこのビデオ。いったいどの辺の観客層を狙ってるんでしょうか?もし家族で観ていたらお茶の間が確実に気まずくなっているセリフです。
しかし、あと一歩というところで、なぜかアジャ・コングが乱入。ガッチリと決まるアジャのコブラツイストでヤキバン自体が退治されてしまいます。それにしても全く脈絡のない展開です。必要以上にキャストが豪華なことだけは間違いありませんが。
なぜかいきなりアジャ
そんな感じで嫁探しに苦労するヤキソバンですが、職場の社員食堂で理想の女性を見つけたのです。そう、元祖東大生アイドル高田万由子その人です。最近は東大生だったことよりもダンナの巨体のほうがクローズアップされがちですが、音楽業界のタブーに触れることになりかねませんのでこれ以上の言及はやめておきます。
ハカセの嫁
ヤキソバンの理想の女性・高田万由子の前で、ケトラーどもを鮮やかにやっつけカッコいいところを見せるヤキソバン。万由子ゲットはもう目前と思われましたがそう甘くはありませんでした。高田万由子はケトラーのマインドコントロールにより囚われの身となってしまったのでした。
ヤキソバンはお湯をかけるとパワーアップしますが、水をかけると途端に弱くなってしまうという致命的な弱点がありました。その弱点を狙い、高田万由子を人質にワナを仕掛けるケトラー。手下どもに水を放水させ、ヤキソバンに逆襲します。
容赦なく水をかぶるヤキソバン。異常なほどの放水量にしばしロケであることを忘れさせます。ちなみにヤキソバンがどのぐらい水が苦手かと言いますと
ヘロヘロ・・
このぐらい苦手です。
しかし、単純なことにお湯をかけることで復活するヤキソバン。パワーアップしたヤキソバンはソースビームをパワーアップさせたソースバズーカーで反撃。ケトラーを成敗します。
・・・あらゆる意味で大味ですね。
最後は、ニセヤキソバンことサンコンにも説教。今後、悪さをしないことを誓わせます。説教ついでになぜかサンコンがグアム島で女子大生に手をつけたことなども暴露させます。全然ストーリーには関係ないですが、事がサンコンだとなぜか無性に腹が立ちます。サンコンには猛省を促したい。
なぜか暴露話オチに
そんなわけで在日外タレが豪華出演の脱力ムービー「UFO仮面ヤキソバン 怒りのあげ玉ボンバー」いかがだったでしょうか?一見どうでもいいような内容ですが、確かに実際どうでもいい内容なのですが、見終わった後は無性にやきそばが食べたくなるのが不思議です。そういう意味では商品プロモーションとしては十分な役割を果たしていると言えるでしょうね。実際J君もこのビデオを見終わった後、ペヤングソースやきそばを食べました。(全然意味ねえ・・・)
というわけでお次は、超稀少!スーパーファミコン版「UFO仮面ヤキソバン」レビューをご覧ください → ■
故・戸川京子さんのブチ切れ演技も必見です
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参考) レビュー → ■
出典) 「UFO仮面ヤキソバン 怒りのあげ玉ボンバー」
ビクターエンタテインメント/ヤキソバン制作委員会