なでしこジャパンW杯優勝記念!?女子サッカーマンガ2作品レビュー
X-JAPAN、あやまんJAPANそして・・・なでしこジャパン!
そういえばみつまJAPANっていう人もいましたね、こんにちは。皆さんもご承知の通り、なでしこジャパンがドイツW杯優勝という快挙で久しぶりに日本に明るいニュースがもたらされました。サッカーといえば男子のスポーツというイメージが強いので、正直女子サッカーなめてました。なでしこの皆さんに謝りたい。なでしこ繋がりでキョンキョンにも謝っておきたい気分です。(ヤマトナデシコ七変化)
そんな「なでしこジャパン」に代表される女子サッカーの世界を描くマンガあるのか?ということで探してみると、いくつか存在していました。今回はそのうち2つの女子サッカーマンガをご紹介します。一つはなでしこジャパン公認の爽やか少女マンガ「なでしこシュート!」、そしてもう一つは・・・ありえないほどドス黒い女子サッカーマンガです。
なでしこ公認
■なでしこシュート!
最初にご紹介するのは「なでしこシュート!」という作品。タイトルからも連想されます通り、日本サッカー協会・・・つまり事実上なでしこジャパン公認の女子サッカーマンガともいえる作品です。なでしこジャパンの佐々木監督を始め、W杯でナウシカ状態だった澤選手や大野選手、元代表の池田選手などが登場する豪華仕様となっております。
リアルなでしこが登場
監督もイケメンです
この「なでしこシュート!」、設定の方はいかにも少女マンガといった感じになっており、雑誌でモデルを務めるほどの恵まれたルックスとスタイルを持ちつつ、サッカーをやれば、なでしこジャパンに入れるほどの才能を持っているという完璧すぎる女の子の話です。なんというオールインワン女子!現実の話だったら完璧すぎてイジメられてもおかしくないレベルです。
少女マンガならではの設定
主人公は上田梨々(りり)という中学生の女の子。中学生にしてすでに雑誌でトップモデルの座を狙える人気モデルの梨々なのですが、忙しくて学校の友達とも遊べず、モデル稼業に不満が溜まりはじめていたある日のこと・・・突然イベントが発生します。
激突イベント発生
なんとサッカーボールと激突!
まさに絵に描いたようなフラグの発生です。そういえば以前ご紹介したドッジボール少女マンガ「はずんでキャッチ!」もこんな感じでした。もはやボールがぶつかるのは少女がスポーツに目覚めるための必須条件といえますね。
モデル兼サッカー日本代表
ボールがぶつかったのをきっかけに女子サッカーチームに参加することになり、徐々に女子サッカーにのめり込んでいく梨々。実はサッカーでも天賦の才能を持っていたのでした。モデルの仕事そっちのけでサッカーにハマりだす梨々にモデル事務所のマネージャーは戦々恐々・・・そうこうしているうちになでしこジャパンの強化選手に選ばれ・・・みたいな展開になっているマンガです。現実にたとえるならエビちゃんがCanCamの表紙を飾りつつ、いきなりなでしこジャパン入りして、サッカーやりだすようなものです。そして、オグシオみたいな感じでエビちゃん&鮫ちゃんの海鮮コンビが結成されるに違いありません!(たぶん)
すでに神々しいオーラが・・・
本作品は北京オリンピック前の設定で、なでしこジャパンの実力も世界的にはまだまだこれから・・・といった状況が描かれているのですが、すでに澤選手から神々しいオーラが出ていてたりして今だからこそ見どころ満載の作品といえましょう。
タイトル関係なさすぎ
■騒世記
さてお次は「こんななでしこはイヤだ!」状態になっている女子サッカーマンガをご紹介しましょう。もうすぐ映画化される「ワイルド7」の作者、望月三起也先生の描く女子サッカーマンガ「騒世記」です。女子サッカーと全然関係なさそうなタイトルのセンスがイカしてますね。
当サイトでは以前、望月先生の「極道イレブン」というヤクザがサッカーをやるという直球すぎるタイトルのサッカーマンガをご紹介しましたが、「騒世記」の方も負けず劣らず相当ドス黒い感じに仕上がっております。
超お嬢様学園
舞台はセント・メリーゴーランド女学院という超お嬢様学園。その中等部の女子サッカー部の話です。お嬢様学園のサッカー部ということでどんな気品漂う感じの蹴球が行われているのかと思いきや、なんと女子サッカー部は学園内でも選りすぐりの不良生徒の集まりでした。
女子サッカー部
なんの懺悔だよ
ムカつく先生をボコボコにしたり、懺悔室で神父さんに官能小説を読み上げてからかったりというのは日常茶飯事
カレーうどんを尻に・・・
監督に色目を使う助っ人キーパーの尻にカレーうどんをぶっかけて追い出したり・・・
毎日がキャットファイト
高等部のスケバンたちとの抗争も日常茶飯事です。
とにかく悪行三昧の女子サッカー部。しかもやってることがわりと男塾レベルです。紹介している限り全然サッカーが出てこないので若干不安になるかと思いますが、もちろんちゃんとサッカーをやっているシーンが出てきます。よくありますよね、普段はどうしようもないワルなのにいざスポーツの事になるとマジメになるという、いわゆるスクールウォーズ状態。そんな女子サッカー部の練習風景をご紹介しましょう。
全然サッカーじゃない
わけがわからないよ!
サッカーの練習というよりは軍事訓練みたいになっています。これは「サッカーは戦争だ!」っていうメッセージなんでしょうか・・・なんとも物騒すぎる練習風景ですね。
ダイビングヘッドの練習
意味あるのかこれ
ダイビングヘッドの練習もこのように軍用ジープの砲塔に身体をくくりつけて・・・ってオイ!
世界一となったなでしこジャパンの練習でもさすがにここまで過酷ではないと思うのですが、いったい彼女たちはどこを目指してるんでしょうか。
これが試合になるともっとカオスなことになります。ライバル校との試合のシーンで監督が途中でエキサイトしすぎて退場になってしまい、指示を受けられず困惑する選手達。そこで新任の女コーチ(ピアノ教師)の超独創的なアイデアが飛び出します。
サッカーとは思えない光景
なんとヘリでピアノを吊るし、コーチがピアノの音を使って作戦指示をするという・・・もう訳がわかりませんね。画的に完全にサッカーよりピアノのほうが目立ってます。そもそもヘリの爆音と風がすごすぎてサッカーどころじゃないと思うんですけど。
というわけで、爽やか女子サッカーマンガ「なでしこシュート!」と悪夢のような女子サッカーマンガ「騒世記」の2作品をご紹介してみましたがいかがだったでしょうか?なでしこジャパンの優勝の影響でもしかしたら今後女子サッカーマンガがいろいろ出てくるかも知れませんが、こういった女子サッカーマンガの偉大なる先駆者たちのチャレンジングスピリットも是非覚えておいていただきたいものです。まあ、軍用ジープでダイビングヘッドのくだりはさすがにチャレンジしすぎだとは思いますが・・・。
■■■
出典)「なでしこシュート」 神崎裕/講談社 Amazonで見る
「騒世記」 望月三起也/集英社 Amazonで見る
◆WEBで「騒世記」を立読み ⇒ ebookjapan