「銀行員 祥平がんばる!」やられたらちょっとやり返す1.2倍返し!半沢直樹っぽいマンガ

やられたらちょっとやり返す1.2倍返し!半沢直樹っぽいマンガ 「銀行員 祥平がんばる!」


やられたらやりかえす!1.2倍返しだ!!
こんにちはJ君です。「半沢直樹」っていうTVドラマがすごい人気ですよね。視聴率が30%超えだとか、あまりに話題なので普段ドラマを観ないJ君も観ているのですがたしかに面白いです。これはヒットするのも頷けます。

当サイトといたしましてはなんとかこの半沢直樹ブームに便乗したい、乗るしかないこのビッグウェーブに!という方針でございまして、一生懸命探しましたよ。半沢直樹に(ちょっと)似ているマンガを!その名も「銀行員 祥平がんばる!」というマンガです。で、それいつレビューするの?今でしょ!


「半沢直樹」5億とか200億とかいったとんでもない額の損失を上司に押し付けられた主人公が、回収に失敗すると左遷されてしまうという理不尽なプレッシャーと戦いながら、銀行内の不正を暴いたり、苦しんでる中小企業を救ったり、嫌な上司にガツンとかましたりして形勢不利な状況を見事に逆転させるあたりがスカッとするわけですが、なにせ200億とかやってることのスケールがでかいです。知人に貸した2000円すら回収がおぼつかないJ君からしてみたらまさに雲の上の存在。サラリーマン界のスーパーヒーローと言っても良いでしょう。

今回ご紹介する「銀行員 祥平がんばる!」も主人公の井賀祥平が上司にガツンと言ったり、中小企業を救ったり、不正を暴いたりするあたりは共通してるのですが、もっと等身大のスケールというか、いい感じに地味になっています。そもそも「銀行員 祥平がんばる!」というタイトル自体をもっとがんばれよ・・・って言いたくなるレベルの地味さです。スペックを半沢直樹と比較するとこんな感じ。

■勤務先
半沢直樹 : 東京中央銀行(日本最大級のメガバンク)
井賀祥平 : 相武銀行(第二地銀、後に大邦銀行に吸収されて消滅)

■役職
半沢直樹 : 課長→途中で次長に出世
井賀祥平 : 平社員→最後の方で主任に出世

■家族
半沢直樹 : 妻子持ち、愛妻家、しかも奥さんが上戸彩
井賀祥平 : 独身、彼女なし→後に彼女ができて婚約するが浮気がバレて修羅場

これを見れば一目瞭然ですよね。推定年収1000万超エリート街道まっしぐらの半沢直樹より、祥平の方がどこか人間臭くて親しみがわくってもんです。表紙を見ても分かる通り、イケメンでないところもポイント高いです。さらに結婚寸前で上司に仲人までお願いしていた状態で浮気がバレて修羅場になるクズっぷりなどは半沢直樹では決してお目にかかれない小粋なシーンといえましょう。


俺たちの井賀祥平

とまあ、身近な存在であることをアピールするがゆえに若干ディスってしまいましたが、実は祥平も結構すごいやり手バンカーであることは間違いありません。どんな内容かご紹介してまいりましょう。

相武銀行桜上水支店に勤める祥平は、誠実な人柄で取引先からの信頼が厚い銀行マンです。ある日、支店の女子行員から祥平に相談がありました。実は、祥平の上司である羽角融資課長とこっそり付き合っていたのですが、お見合い結婚をすることになり課長に別れ話を切り出したところゴネられたので、諦めさせるために祥平と付き合っていることにしてくれというのです。男気あふれる祥平はその頼みを引き受けるのですが・・・なかなか迷惑千万なことをしてくれる女子ですよね。


全く自分にメリットがない相談をされる祥平

そしてこの融資課長がまたすごく陰湿な性格をしており、案の定、祥平を逆恨みしてありとあらゆる嫌がらせをしてくるようになりました。
祥平が書いた誰が見ても問題のないまっとうな融資の稟議書を通してくれない融資課長。祥平は得意先に融資を期待させてしまっている手前、非常に苦しい状況に追い込まれました。ほんとにこんな事ってあるんですかね・・・だとしたらだいぶ腐ってますね。


融資課長の嫌がらせ

行内のしょうもない痴話騒動で融資ができない状況になってしまった祥平。取引先を救うためプライドをかなぐり捨ててライバルの大邦銀行の担当者に融資をお願いしに行きます。


祥平がんばり中

ところが、水面下で実は祥平の勤める相武銀行が大邦銀行に吸収合併されるプロジェクトが進んでおり、相武銀行の上層部にもこの話が筒抜けだったのです。そして、羽角課長は速攻で呼び出され・・・


やられたらやり返されます

関連会社に出向となってしまいました。やられたらやりかえす、1.2倍返しだ!
・・・祥平自体は特になにもしてないのに結果オーライだったので1.2倍という計算になります。
それにしても不祥事があったら即出向、銀行の人事恐るべしですね。

次のエピソードでは、支店に異動して来たばかりの若手がうっかり「貸せますよ」って言ってしまった会社が実はヤクザのフロント企業だったという話です。


左の人の良さそうなおっさんがヤクザ

社会通念上、当然融資はできないのですが、最初に貸せると言ってしまった弱みにつけこまれ、フロント企業に強引に融資を迫られます。そして支店ごと巻き込んで大ピンチに陥ります。


おっさんさっきと顔が全然違う

ここで正義感あふれる祥平はまさかの行動に出ます。支店長が銀行内でフロント企業の怖いおっさんたちの相手をしている間に、祥平は会社(ヤクザの組事務所)に単身乗り込み、下っぱの舎弟を挑発しまくります。


捨身の作戦です

わざとボコボコに殴られて警察沙汰にもちこむことで融資の話を無かったことにしてしまいました。やられたらうやむやにする、0.5倍返しだ!それにしてもすごい行動力ですね。銀行員ってここまでやれるのか・・・。


すべて作戦通り

その他にも裏でインサイダー取引をしている融資部長を脅して無理やり稟議を通させたり
ミッションインポッシブルのごとく取引先の倉庫に忍び込んで産廃を調査したり・・・


普通に犯罪です

なかなかエグいことをやっております。半沢直樹の世界もなかなかエグかったですけど、銀行の世界ってこういうの日常茶飯事なんでしょうかね・・・。不法侵入に上司を脅迫・・・十分ブラック企業って感じがしますね。その後も祥平のキレッキレな行動が炸裂しまくります。それが次のエピソードです。

祥平が新しく担当した青葉市は多摩川銀行のシェアがものすごく強いエリア。なんとか市の指定銀行として食い込みたい相武銀行ですが、鉄壁のガードで他の銀行が入り込む余地がありません。どうやら市長が多摩川銀行から賄賂を受け取っており癒着関係にあるらしいとの情報を得ます。なんとか市長と多摩川銀行の不正融資の現場を抑えたい祥平、探偵並みの調査力でついに取引現場を見つけます。

隠れカメラヲタの祥平、秘蔵の高性能カメラを使う時がついに来ました・・・しかし、そこは私有地の庭園で撮影禁止の場所のため手荷物検査でカメラを取り上げられてしまいました。


あの壁の向こうで不正融資が

しかし、カメラヲタの執念は半端じゃありません。祥平はカメラの知識をフル活用し、カメラが無くても針穴とフィルムだけで写真が撮影できる奇跡の方法を考え出します。その名もピンホールカメラ!J君も小学生の時、学研の付録かなにかで作った記憶があります。


隠し撮り成功

というわけで見事にピンホールカメラで不正融資の現場の隠し撮りに成功。市長を失脚させて、次期市長に食い込むことができました。仕事のできるカメラヲタ、カッコイイですね。


小学生の工作レベル


分かってても普通やらない

なぜかこのマンガ、ピンホールカメラの原理が尋常じゃないレベルで詳しく載っています。この知識があればカメラがなくてもいつでもどこでも盗撮ができるというわけです!

そして最後のエピソード、これこそが究極の銀行員の姿なのではないでしょうか。
1億円の現金を10時までに手形交換所に届けないと取引先が倒産してしまうという切迫した状況の祥平。しかし現金の輸送を頼んだ後輩の車が渋滞に巻き込まれてしまい大ピンチです。

そこで一計を案じた祥平、電話で後輩に向かってまさかの指示です。


マユゲ太すぎ

「その車、燃やしちまえ」
ちょっ!なに言ってるんでしょうかこの太マユは。なんと後輩の現金輸送に使っているフェアレディZ(私物)に火をつけろというのです。それで一体・・・何が解決するというんでしょうか?


その発想はなかった

なんと、車を燃やして警察沙汰にし、パトカーを呼んで渋滞を突破するという作戦です。タクシー代わりかよ!フロント企業の件といい、警察を便利屋のように使いこなす祥平。恐るべきスキルです。


本当に銀行のマンガなのか・・・

もちろん後輩のフェアレディZは景気よく燃えたのでした。めでたしめでたし。

そんなわけで気がついたら半沢直樹を超えるスケールになっていた銀行員マンガ 「銀行員 祥平がんばる!」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?まさしくタイトルどおり、銀行員の祥平ががんばっている作品としかいいようがありませんが、半沢直樹を超えた作品としてドラマ化するなら今かもしれませんね。もしかして・・・視聴率は倍返しで60%になるかも(なりません)。

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出典) 「銀行員 祥平がんばる!」 河合単 /講談社
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