極道・最終戦争 オーバー・キル 前編

極道最終戦争 in リトルトウキョー 前編



リトルトウキョーの悪夢再び!

LAリトルトウキョーを舞台とし、刑事とジャパニーズヤクザの抗争を通して捻じ曲がった日本文化の数々を伝えた伝説の名作「リトルトウキョー殺人課」。以前当サイトでもこの作品をご紹介し、「切腹」「女相撲」「女体盛り」といった、日本独自の伝統文化の素晴らしさを皆様にお伝えしてきました。



そして今回、「リトルトウキョー」「ヤクザ」この二つをキーワードとした新たなる映画をJ君は発見いたしました。この作品は、まことに遺憾ながら「リトルトウキョー殺人課」よりもはるかにとんでもないことになっていたのです。



というわけで、本日ご紹介する映画は「極道・最終戦争 オーバー・キル」。もちろんJ君が自信を持ってご紹介する作品です。オーバーキル[overkill]という言葉はその英単語が示すとおり「過剰殺傷」などという意味があります。もっと感覚的に言うと「殺しすぎ」とか「めっちゃ殺す」とかそんな荒々しいイメージになるかと思います。実際、本作品のビデオのジャケットもこのように



 頭悪そうです



非常にオーバーキルな感じとなっており、さらにディティールを見渡すと、どこもかしこも余すところなく狂ってるのがお分かりかと思います。



  
超オーバーキル



しかもタチの悪いことに、この一見「やりすぎ」な感じのジャケット画が、実際に映画を見てみるとまんざらでもないことが分かります。やりすぎではなく、実際にこんな映画なのです。



というわけで、作品を早速ご紹介していきましょう。大まかなストーリーですが、舞台はヤクザの進出がめざましいLAリトルトウキョー。リトルトウキョーの治安を守る刑事「デラノ」が、とある日系人の家族の殺人事件を機にジャパニーズヤクザ一掃作戦を展開するという痛快刑事アクション映画です。



 

無駄に肌の露出の多い刑事




オープニングはリトルトウキョーのパレードのシーンです。「リトルトウキョー殺人課」でもこのパレードのシーンはありましたが、黒帯の空手家達が正拳突きをしながらパレードを行進するなど、そうとう日本が誤解されたものでした。しかしこの映画の方は比較的まともです。もちろんまともなのはオープニングだけなのですが。



 



そして事件が発生します。リトルトウキョーの日本料理屋でみかじめ料(ショバ代)を請求する用心棒風の男達・・・・そう、ヤクザです(全然そう見えないけど)。

 典型的用心棒フェイス



アジア系の悪人面&マッチョなタンクトップ姿といういかにも用心棒風のルックスでショバ代を要求するヤクザ。



 「スミコ」て



「トーゴーも、アナサキも、マサハラも、スミコもみんな払った。」

・・・微妙な日本人ネームを連発するヤクザ。「スミコ」とか明らかに名字じゃなくて名前のような気がするんですが、アメリカ人的にはそんな細かいことはどうでもいいのでしょう。



 寿司屋風店内

日本料理屋と書きましたがこのお店、店内はこの通りカウンターの作りが明らかに寿司屋



 ポリシーのないメニュー 



しかし、のれんを見るとなぜか「長崎チャンポン」に「九州ラーメン」。

・・・品揃えはファミレス並のようです。



話がそれましたがとにかく、ヤクザの脅しに必死で抵抗する日本料理屋の女性がなんと、銃を構えてヤクザに反撃しようとします。

 



しかし、反撃むなしく店のマスターともども殺されてしまいます。

 悲惨です



不意に起こった日本料理店での惨殺事件。店内でたまたま賭けトランプをやっていた主人公の刑事「デラノ」とその相棒が銃声を聞きつけて犯人を追いかけます。

 仕事しろよ



宿敵、ヤクザに目の前で殺人事件を起され怒り心頭の刑事デラノ、しかし警察の上層部はヤクザに買収されており、誰も本気になってヤクザ退治に取り組もうとしません。警察の上層部に失望したデラノはその夜恋人と・・・



 ナメ切ってるのはお前だ



スシ in プール!

さすが自由の国アメリカ。寿司の食い方も自由奔放ですね。日本の寿司職人に見られたら、刺身包丁で刺されそうな国辱的イートスタイルです。



その頃、宿敵ジャパニーズヤクザのアジトでは、風呂につかりながら悪巧みの会合が行われておりました。



 ドライアイスの湯気がイカす



風呂場の壁にはでっかく「天中下心」の文字。意味はサッパリ分かりませんが、おそらくはすごい悪巧みがなされているのでしょう。

 意味不明です



基本的にこの映画では日本語ゼリフはあまり重視されていないようで、かなり聴き取りが困難なのですが、ちょっと耳を済ませて日本語の会話内容を聴いてみたいと思います。



「ちょっとぬるいな、入れんよこれじゃ」



うん、普通の風呂場での会話です。全然悪巧みじゃありませんでした。



 迫力なさ過ぎの組長



さらに良く見るとこのヤクザの組長、すごく普通のサラリーマン面です。組長というよりは課長クラスの顔立ちですが、アメリカではこういう誠実なタイプが逆に怖いんでしょうか?



業を煮やしたデラノは相棒とおとり捜査を開始。ヤクの取引相手に成りすましてヤクザのアジトに乗り込みます。しかしおとり捜査がバレてしまったデラノ達、ヤクの取引中に相棒が後ろから銃で撃たれてしまいます。



 背中を撃たれて



 後ろへ移動開始



 なぜかプールサイドへ



 落ちました



 死にました



明らかに室内で撃たれているのに、わざわざプールサイドまで後ずさりして、プールに落ちて死ぬ相棒。さすがハリウッドの演出は一味違います。この、「銃で撃たれたらプールに落ちる」の法則はこの後のシーンでも出て来ます。監督のこだわりなのかもしれません。



命からがら脱出したものの、大切な相棒を失ったデラノ、再び失意のどん底に落ちたデラノはその夜恋人と・・・



 ナメきった和服



・・・っていうか、女の和服が怪しすぎ

「あーと」って書いてあるんですけど。引越しセンターの方ですか?良く見ると和服を左前に着てるあたりもイカしてますし。





大切な相棒を失ったことに追い討ちをかけるように、今度は上司に「しばらく休暇を取れ」といわれてしまうデラノ。ヤクザと裏でつながっている警察の上層部にとって、デラノの存在は都合が悪かったのです。そして休暇を命じた上司は、デラノに捨てゼリフを残して去っていきます。



 テキトーなこと言い過ぎ



「日本のことわざだ・・・・"悪夢はやがて醒める"」

・・・そんな日本のことわざ聞いた事ないんですけど。オッサン、テキトーなこと言ってませんか?





しかし、執念の男デラノは休暇中も一人でヤクザの壊滅のために計画を練りつづけます。その矢先、一人の日本人刑事が現れました。その名もアカシ。殺された日本料理店のマスターの一人息子「ハヤキ」の面倒を見るために休暇をとってリトルトーキョーにやってきたのです。しかし、それは表向きの理由。アカシの真の目的はマスター達を殺したヤクザへの復讐だったのです。



 謎の日本人刑事登場



ヤクザ壊滅の利害が一致し、デラノの新しい相棒となったアカシ。そのヤクザへの憎悪はハンパじゃありませんでした。



 目が座りまくり



下っ端のヤクザを容赦なく銃で撃ち殺した後、なにやらヤクザの額にナイフで印をつけ始めるアカシ。アカシの奇妙な行動に、デラノが思わず何をしているのか聞きました。するとアカシが答えて曰く・・・



 額に十字の模様を書いて



「これは日本の警察がヤクザにつける印・・・・」





 サイン・オブ・フィーニックス!



不死鳥の印だ!



・・・そうなんですか? >警察の方



そんなわけで究極クレイジーな新相棒アカシが超クレイジーに大活躍する「極道・最終戦争 オーバー・キル」後半、是非ともご期待ください。





 後半はコイツが主役




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参考) レビュー →  

出典) 「極道・最終戦争オーバー・キル」

    東北新社/東映/UNITED INDIPENDENT FILMS