受験生なら誰しも憧れるとどろけ一番という存在。あなたももし受験生だったなら・・・きっと一番になりたかったに違いありません(断定)。ハチマキを締めるだけで誰もが一番のような秘技を使いこなせるようになるとしたら・・・今日はそんなお話です。
今日もいつものように明日香ちゃんとデートを楽しむ一番。しかし、そんなラブラブムードの二人の前に突然現れる体中に包帯を巻いた傷だらけの受験生達。
「お前はひどいやつだ、こんなもんでおれたちをだましやがって・・」
「ちくしょう、うらむぜ一番!」
何かを地面に叩きつけ走り去っていきました。・・・・え、これは・・?
こ、これは・・ |
なんと、地面に叩きつけられたのは一番の愛用しているハチマキと四菱ハイユニでした。いや・・・よく見るとそっくりのまがい物です。一体何が起こったというのでしょう。
ところ変わっていつもの大日本進学塾。突然ドアを開けて一番と同じハチマキ&鉛筆スタイルの4人組が入ってきました。そしてハチマキと四菱ハイユニを配りはじめました。
胸にプリントされた科目がシュール |
「これをつけると、一番くんみたいに秘技が使えるようになるんだぜ。」
「わーかっこいい、一度やってみたかったんだ!」
カッコイイかどうかは別として、一番に憧れる塾生達は我先にとハチマキを締めはじめます。するとどうでしょう・・・!みんな何かにとりつかれたように答案二枚返しなどの秘技を繰り出し始めました。危険です・・一番のような受験戦士でない一般ピープルが秘技を使えば体中の筋肉がボロボロになります。そして、教室は一転地獄絵図へ・・・。
そして薄気味の悪い笑みを浮かべ、謎の4人組は去っていきます。一体彼らの狙いは何なのか?
その頃一番はと言えば、四菱ハイユニで腕立て伏せしてました。
これが伝説の鉛筆立て伏せ! |
何やってんの!
そこに、一番の友人の常仁と甘井が塾の大変な状況を知らせに来ます。
「たいへんだ一番!大日本進学塾が、一番だらけになっちゃったんだ。」
何でこんな事が起こってしまったのか?どうやら、配られたハチマキに何かが仕込まれているようです。そう・・・催眠針が仕込まれていたのです。
どう考えても気付くだろ |
・・・どっかの宗教のヘッドギア並みですね。
一体、誰がこんな事を・・・立ちつくす一番の前に、塾長が現れます(いつものパターン)
「登竜門一族のしわざじゃ!」
「試験で日本を支配しようという巨大な闇の組織・・やつらは一番の名を利用して塾を片っ端からつぶそうとしてるのじゃ。」
冷静に語る塾長。自分の塾の生徒がこれだけヒドイ目に遭ってるのにまるで他人事です。
塾長、アンタこそ鬼じゃないのか?
そして、話の展開上、登竜門一族の潜む魔王山に向かう一番と常仁。魔王山・・・嫌な名前です。ついに魔王山にたどり着いた一番達。そこに待っていたのは登竜門一族の頭領「六法禅書」(ろっぽうぜんしょ)。いかにも脊髄反射で考えたような名前ですが、それよりも何よりも問題なのはそのルックスです。
悪の組織のボスと言えばやはりこのスタイル |
・・ええ、もうお約束ですね。悪党のボスはこの手の格好が必然。はっきり言って期待通りです。そして、その六法禅書が登竜門一族の野望を切々と語ります。
「一番、われわれはお前を仲間にしたいのじゃ。」
「あらゆる国家試験をわれわれ登竜門一族のものだけがパスし、日本の政治経済すべてを支配するのだ。」
もうおわかりの通り、一番はこの手の戯れ言をのたまう奴が一番嫌いです。怒り心頭、予想通り喧嘩を売って試験バトルの開始です。
そこに現れた登竜門一族の刺客は登竜門一族主要4科目衆の一人「国語の鬼」。先ほどの四人組の一人のようです。しかし、「国語の鬼」とは、死にたくなるほど恥ずかしいニックネームをお持ちで・・・しかもタチの悪いことに、一番の秘技を封じるためガールフレンドの明日香ちゃんを人質に取っていました。
後ろの2人は社会と算数担当か? |
「一番、お前が二枚返しを使えば、明日香を三枚返しにしてやるぜ!!」
卑怯なんですが、妙にウマいこと言います。6点。明日香ちゃんは涙声で叫びます。
「あたし、一番くんのためなら死ねるわ~!!」
泣かせるじゃないですか。明日香ちゃんこそ女の鏡。受験戦士の彼女ならこうありたいモノですね。
明日香ちゃんが女の中の女なら、一番も男の中の男。
「明日香は俺の命だあ~っ!」
四菱ハイユニを投げつけ明日香ちゃんの縄をほどきます。見事救出成功。しかしこれが登竜門一族の狙いだったのです。明日香ちゃん救出に四菱ハイユニを使ってしまった一番。残りの四菱ハイユニは一本。これでは秘技答案二枚返しが使えません。
国語の鬼が先に秘技を繰り出します。名付けて秘技「登竜落とし!」おお、なんだか聖闘士星矢に出てきそうだぞ!
五老峰の老師直伝か? |
ピンチに陥った一番。しかしひらめいた一番。四菱ハイユニの後ろを歯で削り始めました。そうです。鉛筆の両側削りです。貧乏削りとも言いますね。そして、両面削りの鉛筆を高速回転させ秘技スーパスクリュー二枚返しが炸裂!風圧で国語の鬼をぶっ飛ばして見事勝利!え、ぶっ飛ばせば勝利なの?
そんなこんなで、組織の力を持ってしても一番を倒すことはできないのでした。
登竜門一族の頭領、六法禅書が捨てゼリフを残します。
「一番め・・これで勝ったと思うなよ。いずれ思い知らせてやる。その日を楽しみにしていろ・・!」
まだやる気なの?もう出てこなくていいんですけど・・・
本日のレシピ ライバル: 国語の鬼(技:秘技登竜落とし) ルール: 国語 一番の必殺技: スーパースクリュー二枚返し |
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引用)「とどろけ!一番」 のむらしんぼ/小学館