「超市民F」究極のギャグ劇画降臨!超ふくしま政美伝説

究極のギャグ劇画降臨!超ふくしま政美伝説 「超市民F」











劇画は筋肉で描くんじゃ!!

「爆劇画」「劇画肉弾頭」「全身劇画家」これらは全てふくしま政美先生に与えられた称号である・・・。こんにちは、J君です。皆様はふくしま政美先生という漫画家をご存知でしょうか?当サイトでは過去にふくしま政美先生の「聖マッスル」「超劇画・聖徳太子」という作品をご紹介してそのあまりのインパクトに全員ドン引き・・・もとい、多くの反響を頂きました。



そのふくしま政美先生が自らをネタにした漫画家マンガを描いていたのです。その名も「超市民F(エフ)」。しかもこのマンガの雑誌掲載時のキャッチコピーが萌え全盛の時代にぶち込む「汚い爆弾(ダーティーボム)」となっています。もう全くの意味不明!しかし間違いなく本作こそふくしま先生の最高傑作であるとJ君は断言したいです。


「超市民F」(実際のFは反転文字)は月刊アフタヌーン2005年5月号に掲載された作品です。ページ数にしてなんと92ページ。同誌に掲載されていたどのマンガよりも明らかにページ数が多いです。そして、表紙からしてこの力の入れよう。





 汚い爆弾て







カオスすぎる見開き



カタルシストロフ襲来!!

SFの最先端を50年退行させるスペースロックオペラ開幕!

圧殺カラー脳天ブチ込み新連載!!

四半世紀を経ても賛否両極端!!




もうね・・・カオスな画の中に意味のわからないキャッチフレーズが所狭しですよ。っていうかカタルシストロフって何なの?とにかく当時の月刊アフタヌーンがいかにこの作品に力を入れていたか分かりますね。そしてページをめくると大変なことに・・・。




いきなり水中です



いきなり水中でマンガを描いているF先生。しかも自分の描いた作品が気に入らずにビリビリと原稿を破り捨てています(水中で)。






漫画家っていうかモンスターですね



怒りのあまり、魚と編集者(鈴木)ごと吸い込み始めるF先生(水中で)。

何このマンガ!?もうわけ分かんない!!!






担当編集者の悪夢でした



・・・まあ夢オチなんですけど。

すでにこの冒頭の夢オチシーンでお腹いっぱいすぎるのですが、残念ながら本編はここからです。

「超市民F(エフ)」は担当編集者の鈴木一郎が埼玉県川口市に住む劇画家のF先生(たぶんふくしま先生のこと)のところに原稿を取りに行くところから始まります。まあ、一応カテゴリーは漫画家マンガですからね・・・。






ふくしま先生といえば裸です



するとチャリンコで猛然と川口駅前を滑走する半裸のF先生が!なんで半裸!?






これってアレじゃないの・・・?



実はF先生の弟が追突事故を起こして、今すぐ銀行に金を振り込まないと大変なことになる・・・ということで大急ぎで金を振り込みにいく途中なのでした。しかし、編集者鈴木がF先生の自宅で待っているとすごく元気にF先生の弟から電話がかかってきました。当然事故のことなど知らないとのこと。






ショックを受けるF先生



これってどう考えてもアレですよね・・・、そうオレオレ詐欺です。ふくし・・・もといF先生は今話題のオレオレ詐欺に引っかかって金を振りこんでしまったのです。F先生、ドジっ子ですね。子って感じじゃないけど。






全く小市民には見えないけど・・・



その夜、居酒屋で怒りに震えるF先生。そう、ここからF先生とオレオレ詐欺グループの壮絶な戦いが始まるのです(原稿そっちのけで)。






カタマリ感がすごい



ちなみに劇画を描くF先生の姿はド迫力そのもの。マッスル過ぎますね。そしてこの名ゼリフです。






聖マッスルはこうして生まれたんですね



「スズキ!劇画は筋肉で描くんじゃ!!」

ふくしま先生の場合、冗談じゃなくホントに筋肉で描いてそうで怖いです。



そんな中、再びオレオレ詐欺グループがF先生のところに電話してきます。そう、一度引っかかった間抜けなカモにはもう一度試してみるのがオレオレ詐欺の常套手段です。その憎きオレオレ詐欺グループは






ウシジマくんの世界ですね





チンピラ二人とそして・・・




まさかのふくしまJK



女子高生の三人のグループでした。ここでのツッコミどころとしては、ふくしま先生の描く女子高生が意外とカワイイことですかね。






普通じゃない予感

 

しかしこの女子高生、袋入りの植物の種をまき散らしては踏みつけるという奇行癖があります。そしてこのセリフ。






やはりヤバい人でした



さすがふくしま先生。女子高生といえどもやはりとんでもないブッ飛びキャラでした。

さて、リベンジに燃えるF先生は、オレオレ詐欺グループの二度目の電話にものったフリをし、100万円を渡す約束で詐欺グループとついに接触、チンピラの一人をとっちめて、詐欺グループのアジトに特攻です。






強靭すぎだろ・・・



この通り。漫画家のくせにブルース・ウィリスとかセガールよりも強そうなレベル。こうなってしまうとオレオレ詐欺グループが不幸としか言いようがないですね。ここで注目のF先生の決めゼリフ&必殺技が炸裂します。必殺技!そういうのもあるのか・・・!!






百万読者て



「許さんぞお前ら!いやオレが許しても、百万読者が許さねえ!!」

えっ・・・読者がそんなにいるの!?






最高に怖い必殺技



「超・逆・鱗・ッ!怒りのペン!!! オレの描いた地獄に落ちろ!」

一応解説しておきましょう。超・逆・鱗・ッ!!怒りのペン!!!とはF先生が怒りにまかせてペンで描いたイメージが現実世界の悪党どもに襲い掛かるという恐るべき必殺技です。なんと、過去に騙された人たちの怨恨とハエの大群がミックスされて詐欺グループを襲うという、ふくしま先生お得意のグロ意味不明な展開に。






まさに地獄絵図



というわけでオレオレ詐欺グループはF先生の怒りの制裁により壊滅しましたとさ。っていうか、オレオレ詐欺をテーマにここまでスケールを壮大にできる漫画家ってふくしま先生しかいないと思います。っていうかそもそも漫画家マンガだと思ったら全然違いましたね・・・。



ちなみに月刊アフタヌーン掲載当時、本作品は「逆鱗新連載 第一話」となっており、おもいっきり連載の方向で進んでいたようですが、なぜかその後の月刊アフタヌーンに二話目以降が掲載されたという話は聞きません。おそらく、何らかの事情により連載できなかったんでしょうね。どんな事情があったのか想像もつきませんが、92ページという超ボリュームといい、このハンパない描きこみといい、クドすぎる内容といい・・・連載するには無茶なクオリティでしたのでなんとなくそれも納得がいきます。



残念ながらこの「超市民F(エフ)」は単行本こそ出ておりませんが、電子書籍版ではこの伝説の第一章「オレオレ詐欺編」に加え、アフタヌーンでも読めなかった幻の第二章「お見合いパーティー編」が収録されています。お見合いパーティー編の方もテーマがしょぼい割に、スーザン・ボイル似の超ゴージャスな女子とF先生が一戦交える(ラブ的な意味で)という第一話に勝るとも劣らない超弩級のスケール感でまさしくスペースロックオペラと呼ぶにふさわしい内容ですので生きているうちに一度ぐらい読んでみることをオススメします。たぶん皆さんにとって一生のトラウマ・・・いえ、忘れられない思い出になることでしょう。



ちなみにブッ飛び女子高生つながりで皇帝ネロに恋するスイーツ女子高生マンガをこちらでレビューしています。あわせてどうぞ!



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出典) 「超市民F(エフ)」 ふくしま政美/坂本六有/講談社

ふくしま先生の原稿制作風景
レビュー) 超市民Fの紹介記事一覧