ゴローが東大を激しくディスる!?孤独のグルメ新作 「東京都文京区東京大学の赤門とエコノミー」
井之頭五郎VS東大・・・グルメ頭脳バトル開幕
8月20日発売の週刊SPA!に今年はじめてとなる孤独のグルメの新作が掲載されました。ドラマは現在Season3が絶好調でドラマ版に気が行ってる人が多い中の突然の新作掲載のため危うく見落とすところでした。いつもこどグルアンテナを張り巡らしているJ君も・・・今度ばかりは危なかった。
今回は大学の学食に潜入するゴローちゃん。これまでも病院食や市役所の食堂というパターンがあったので学食というのもあまり驚くことではないのかもしれませんが、潜入先が大学の最高峰、東京大学の学食となるとちょっと意味合いが変わってきますね。J君は普段東大生って頭脳パンとか頭においしいカレーとかそんなのばっかり食べていると思い込んでましたので大変興味があるところです。
念のため「孤独のグルメ」原作をご存じない方のために簡単に作品をご説明しておきますと、輸入雑貨屋社長の独身貴族のゴローちゃんこと、井之頭五郎が、定食屋とか居酒屋とかの庶民的なお店で飯を食べたり、煮込みを食べようとして「なくてけっこうコケコッコー」とか言ったりするハードボイルドなグルメ作品です。全然説明になってない気がするので、詳しくはこちらやこちらをお読みください。
今回の東大学食編では単なる学食潜入記にあらず。思わぬゴローちゃんと東大のガチンコバトルというかプチ修羅場というか険悪ムードというか・・・そんなせめぎ合いが見どころになっております。早速ご紹介してまいりましょう。
商談は不調に
今回は東大教授との商談だった模様です。東大教授にもコネがあるゴローちゃんすげー、と思うわけですがどうやらセリフを見る限り商談は不調だったようですね。
目が死んだ魚のよう
「ああいう教授のゼミ どうなんだろう・・・」
よっぽど教授の態度が腹に据えかねたのか軽く東大教授をdisるゴローちゃん。まるで自分との商談もろくにできない奴が、果たして学生たちに物を教えることができんのか?と言わんばかりです。まあ一種の八つ当たりですね。
少年の心をもったオヤジ
しかしどんなにご機嫌斜めでも空腹が満たされれば万事オッケーなのがゴローちゃんのいいところ。地下へと続く学食の入り口を発見してテンション上がってます。なにしろ「うほ」とか言ってますからね。いい大人が「うほ」って相当ですよ。
サンダーバード懐かしい
「学食サンダーバード基地!」
吹き抜けの学食をみて「サンダーバード」と表現するゴローちゃん。これ分かる人は結構年齢行ってますよ。サンダーバード、J君ですらギリで分かるぐらいですから。まさにオヤジの踏み絵的表現です。
なるほどわからん
しかしここからが問題です。学食内の案内図がサッパリ分からん仕様になっています。おそらく東大生のIQをもってすれば造作も無く解読できるのかもしれませんが我々一般ピープルには非常に難解です。この辺りからゴローちゃんの東大ディスモードが再びムクムクと立ち上がってきます。
disりはじめました
「そこらの学生とは頭脳が違うんだな、脳のCPUが」
学食の案内図だけでこの言いよう。一見褒めているようですが・・・むしろ褒め殺しによってディスってますね。
さらに読めなかった自分の脳は電卓扱いの自虐モード。ちなみにゴローちゃんの学歴については作品中あまりはっきりした記載がありません。どこの大学卒なのか、あるいは高卒なのか(高校時代の記載はあり)・・・少なくともこの感じだと東大卒ではないことは間違いなさそうです。これで意表をついてマサチューセッツ工科大卒とかだったらビビリますけど、それはさすがにないでしょうね。なにせ電卓だし。
野菜炒めさんディスらないで
「野菜炒めごときに数々の情報が」
お前それ肉野菜炒めでも同じこと言えんの?野菜炒めも随分低く見られたもんですが、たしかにこの情報量はいくらなんでもウザいですね。もしかしたら東大生に注文させる気にさせるためにはメニューにこれだけの情報量が必要なのかもしれません。東大生、メンドクサイ。
じぇじぇじぇ!?
「3 F亭 M480」
さすが情報化社会。情報の洪水が容赦なくゴローちゃんの電卓レベルの脳に襲いかかります。それにしてもM480てなんでしょうね?イギリスの諜報機関MI6の暗号かなんかでしょうか。もしくはラーメン二郎でいうところの「アブラナシヤサイカラメマシマシ」みたいなやつでしょうか。
20円はたしかに安すぎる
ついでに小鉢の兵隊やら20円味噌汁などもゴローちゃんに襲いかかります。選択肢が多すぎるのも頭使いますね・・・。でもこういうのって一見さんじゃなくてその学校の生徒ならちゃんと理解できるようになってるんでしょうね。
最高学府の誇りと気遣い
「中央食堂名物赤門?」「しかもいちいちハーフがある」「最高学府の誇りと気遣い!」
混乱するゴローちゃんが半ばキレ気味に「いちいちハーフがある」などと言い出します。ハーフがあったっていいじゃない。たぶん最高学府の気遣いとかは全然関係ないよそれ。
堪忍袋の緒が切れそうだわ
「もうかんべんしてよぉ」
しかし東大はすでに涙目のゴローをまだまだ迷わせます。企画だのフェアだのでさらに食券が複雑に。ゴロー電卓、回路がショートしたかのごとく完全に負け犬の目をしています。
結局、トンカツにあんかけをかけたエコノミー定食と辛口麺「赤門」のハーフサイズを頼むことにしたゴローちゃん。しかし、さらにさらに東大トラップが!
文句言いまくり
定食と麺が別の階段・・・これでは定食を取りに行っている間に麺がのびてしまう・・・こういった学食が次々に突きつけてくる無理難題を類まれなる頭脳によって乗り越えてこその東大生なのでしょう。そう、学食とは連立方程式なのです!
五郎’sセレクション
これがやっとありつけた五郎’sセレクション。美味しそうに見えますが、実際の赤門は結構辛そうな色合いになっています。詳しくはこちらの実食レポが参考になります。
オヤジギャグ?
「麺と混ぜて・・・お召し上がり・・・とうだい・・・と」
リラックスしたところで今回のゴローちゃんのオヤジギャグ・・・なのかこれは。お召し上がりくださいと東大をかけて・・・いる?かかってないような。
脳が疲れすぎてゴローちゃんのギャグのキレがなくなっているのか、それともなにか他の深い意味があるのか・・・J君の電卓レベルの脳では解読することができませんでした。
赤ハネに注意
「赤ハネの一撃でワイシャツ撃沈だ」
唐辛子たっぷりの赤門は汁ハネに要注意の一品です。撃沈するそうです。しかしこの表現・・・東大紛争とか赤軍とかにかけてるんでしょうか。そうだとしたらなかなか深いものがありますが、J君の電卓レベルの脳(JDN)ではイマイチ確証が持てません・・・。
その略し方のセンスはどうなのか
「E・A・H 最強だと思う」
このメニューの組み合わせを選んだ自分を自画自賛するゴローちゃん。ちなみにE・A・Hとは「エコノミー&赤門ハーフ」を略したものです。うん、ゴローちゃん今日は絶対疲れてるよ!!
坊っちゃんの時代のオマージュか
「気分は明治の文豪 井之頭漱石」
なんだかんだ言って東大のメニューもご満悦だったゴローちゃん。最後はなんと夏目漱石ならぬ井之頭漱石発言。ただ単に学食で飯食っただけのオヤジをここまで文学的気分に浸らせてしまうあたりは流石東京大学というべきなんでしょうね・・・。
さて、今回はゴローちゃんVS東大のハイレベルな頭脳戦とグルメがものの見事に溶け合った極上の作品となりましたがいかがだったでしょうか?奇しくもSPA発売と同じ週に放映された実写ドラマのロケ地も駒場東大前ということで東大繋がりだったというのも粋な感じですね。最後に、今回の作品内にあった実写ドラマ版のファンの方なら突っ込まざるをえないお宝シーンをご紹介しておきましょう。
ふらっとQUSUMI状態
久住先生なにやってんすか!
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出典) 「孤独のグルメ」 扶桑社/久住昌之/谷口ジロー
参考) Amazon → ■ Kindle版
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