「ドリームジェネレーション ~アルフィー物語~ 」 THE ALFEEの不遇時代を描く超レアマンガ

「ドリームジェネレーション ~アルフィー物語~ 」 THE ALFEEの不遇時代を描く超レアマンガ

  


  

「お前が歌うんかい!」
THE ALFEEのことは皆さんご存知ですよね。J君が物心ついたときにはすでに、国民的愛されバンドとしてJ-POP界に君臨しているイメージがあったのですが、なんと昨年デビュー50周年、メンバーの桜井賢、坂崎幸之助、高見沢俊彦の御三方の年齢は全員70歳超えという…そりゃあ子供の頃から活躍しているイメージがあるわけだ。

そんなTHE ALFEEですが、昨年2024年末の紅白歌合戦をきっかけにZ世代のファンが急増中だとか。そのきっかけとなったのが紅白で披露した代表曲「星空のディスタンス」。荘厳なイントロのあと、ついに歌が始まると思ったら、歌いだしたのがセンターの人じゃなくて、まさかの端っこのベースの人だったので、「お前が歌うんかい!」とアルフィーを知らなかった若者を中心に大バズりだったというわけなのです。

よくよく考えてみたら、J君も知ってる曲は「星空のディスタンス」「メリーアン」「サファイアの瞳」ぐらい…かも?昭和平成令和と生きてきてアルフィーのことを未だによく分かってない自分を猛省し、今回ちゃんと勉強することにしました。その教科書として今回取り上げるのがアルフィー結成秘話が描かれている漫画「ドリームジェネレーション ~アルフィー物語~ 」であります。

  

”アル中”のマストアイテムらしい
  

「ドリームジェネレーション ~アルフィー物語~ 」は、吉岡つとむ先生の作品で1985年から少年キングで連載されていました。単行本としては9巻まで出ていますが、連載中に少年キングが廃刊となったために、8巻・9巻は描き下ろしとなっています。現在、単行本のほとんどが入手困難な状況で、プレミア価格のディスタンスがすごいことになっています。

作品の内容は、坂崎、高見沢、桜井3人の高校生時代、明治学院大学時代のバンド活動からはじまり、前身バンド「コンフィデンス」でメンバーの入れ替わりを経て「THE ALFEE」としてデビューするところまでを中心に描かれていますが、アルフィーを一躍有名にした1983年の「メリーアン」大ヒットのところまでは描かれておらず、バンドとしてなかなかヒットが出ずに苦労している時代が中心です。アルフィーの苦労時代って、今の国民的バンドな扱いを見ていると信じられないですね。

というわけで、まずは学生時代の3人を見てみましょう。

  

荒川村のうぐいす坊やw
  

立ち位置左、ベースの桜井賢(まさる)、今はヒゲとサングラスがトレードマークですが、この頃は普通の若者って感じですね。正直、漫画中の他のモブキャラと見分けがつかないくらいです。

  

下町の神童
  

立ち位置真ん中、フォークギターの坂崎幸之助、最初の頃はチリチリしてない普通の髪型の青年だったんですね。(そりゃそうか)

  

サスペンダーがオシャレ
  

立ち位置右、エレキギターの高見沢俊彦、このころからわかるド派手な顔立ち!王子様系!

  

並び順でギリ見分けがつくけど…
  

これが…

  

そうそう、これがアルフィー
  

こうなるわけですね。
こんな感じで、当然といえば当然ですが、学生時代はビジュアルがだいぶ違います。そんな3人ですが、元々は別々の音楽活動をしていました。

  

どれが桜井さん?
  

THE ALFEEの前身バンドは、明治学院高校に桜井さんが同級生と結成したコンフィデンスというフォークグループで、アルフィーとは全く別のメンバー構成でしたが、アマチュアのコンテストで優勝するなど、プロも注目する存在でした。

  

ビアガーデンで禁断のZep
  

桜井さんと同じく、明治学院高校にいた高見沢さんは、バリバリのハードロック志向。バンド名は「ツェッペリン・ジュニア・スペシャル」その名の通りレッド・ツェッペリンのコピーバンドだったようです。バンドの名前がいかにも高校生が考えたって感じで初々しいですね。お金がなかったので、ビアガーデンで爽やかなJ-POPを奏でるバイトをしていたのですが、我慢できずにツェッペリンの「移民の歌」を演奏してメチャクチャ怒られたようです。

高校は同じだったものの、音楽性としては水と油、この二人が後に一緒にバンドをやるとは到底思えないのですが、その二人を結びつけたのが、坂崎さんだったのです。

  

そのバンド名はどうだろう…
  

立ち位置センターの坂崎さんは、都立墨田川高校出身で、ソロで音楽活動をしていました。学生バンドコンテストでいつも活躍している桜井さんのコンフィデンスへの対抗意欲から、コンテストでたまたま出会った二人と「ヘソ下三寸」というグループを結成します。いや、なんなのそのバンド命名センス…若気の至りにしてもアレすぎる。

  

コンフィデンスに坂崎さんが合流
  

しかし結局、高3で坂崎さん以外のメンバーが受験モードに入り、ヘソ下三寸は解散、坂崎さんは桜井さんとコンタクトを取ってコンフィデンスのサポートメンバーとして参加することに。そこで類まれなるマルチプレイヤーとしての才能を開花させるのでした。

その後、坂崎さんは大学受験を経て桜井さんや高見沢さんのいる明治学院大学へ入学します。ちなみに試験日を間違えたために試験を受けられず1部は不合格、夜間2部の生徒としてのすべりこみ入学でした。さすが坂崎さん、いろいろとネタに困らない人生です。

  

なにしても目立っちゃう高見沢さん
  

そんな坂崎さんは大学の学食で、日本人離れした甲高い声でカレーを注文する一人の男に注目します。そう、その男こそ高見沢俊彦…。坂崎さんは高見沢さんと意気投合し、アパートでは高見沢さんが苦手なスリーフィンガー奏法を泊まり込みで教えたりするなど、ほとんど恋人同然の生活を送ります。

  

坂崎さんがギターを伝授
  

天才と努力家
  

ちょっと脱線しますがアルフィーって、ベースとメインボーカルは左端でヒゲ&サングラスの桜井さん、エレキギターは右端でベルばらみたいなド派手衣装の高見沢さん、立ち位置センターの坂崎さんってロックバンドなのになぜか持っているのはフォークギターだし、メインボーカルってわけでもないし、何のためにいるの?っていう失礼なツッコミが古来からYahoo知恵袋などでありますが、実は坂崎さんが一番演奏技術が高くて、高見沢さんにはアコギ、桜井さんにベースの技術を教えていたんですね。あとトークがめちゃくちゃ面白いのでMC役として真ん中にいるんだとか…ってなんだそれ。ベテランなのにこういうツッコミどころがあるのもアルフィーの魅力ですね。

脱線ついでに、単行本内ではアルフィーのメンバーの似顔絵イラストが随所に挿入されていますので紹介しておきます。

  

肌見せSexyな桜井さん
  

流し目がエロい高見沢さん
  

こんな感じでセクスィーな雰囲気の桜井さんや高見沢さんが描かれてます。いかにもミュージシャンて感じでカッチョいいですね。もちろん坂崎さんも…

  

めっちゃ笑顔
  

あれ、セクシー路線は?
みたいに、アルフィーって常に坂崎さんが面白キャラとして弄られがちなんですよね。バンドで一番楽器がうまいのにね。

  

最初は4人組
  

話は若かりし頃に戻りまして、結局、坂崎さんがコンフィデンスに高見沢さんも引き入れる形で、4人編成となり、プロを目指すことになります。ただ、ここからも順風満帆とはいかなかったんですね。

ビクターからデビューが決まったコンフィデンスですが、本人たちの意思に反してアイドルフォークバンド「ALFIE」(Eが1個少ない)として売り出されます。そしてデビュー後すぐ、コンフィデンス結成以来の初期メンバーだった三宅さん(漫画上では南さん)が脱退し3人編成となります。

  

この曲が後々大変なことに…
  

1975年、3人になって勝負をかけたシングル曲が「府中捕物控(ふちゅうとりものひかえ)」という、意味はよくわからんが激シブなタイトル。山本正之先生によるヤッターマン風の曲調で、歌詞は当時社会現象となっていた「三億円事件」の犯人を弄るような内容のパロディソングだったのです。

  

燃え上がる髪のレジスタンス
  

このタイミングでリーダーだった坂崎さんは、三人のキャラクターを明確にしようということでパーマを当ててチリチリ頭にイメージチェンジ。いかにこの曲に賭けていたか分かりますね。しかしその攻めた内容が仇となり…

  

なんという悲劇
  

「府中捕物控」は発売中止になってしまいました。さすがに三億円事件をネタにした歌というのは不謹慎すぎるというレコード会社の判断だったようです。(もっと早く言えよ)

このショッキングな事件が契機となり、アルフィーはビクターを辞め、マネージャーだった関口さんと一緒にゼロからの出直しとなります。そこからは、中途半端なアイドルイメージを払拭するため地道なライブ活動を開始。研ナオコ・由紀さおり・かまやつひろしなどのバックバンドなどもつとめつつ、元々の実力とMCの面白さで、ジワジワ固定ファンが増えるようになっていきます。

  

地道なインディーズライブ
  

トークの面白さも人気の秘密
  

ライブ中に曲の人気投票を取ったり、給食当番?をやったり、色々斬新なファンサービスをしていたようです。そして、ついにアルフィーを真剣にサポートしてくれるレコード会社、キャニオンレコード(現ポニーキャニオン)との出会いを果たし、新生「ALFEE」としてデビューを果たせることになったのです。

  

桜井さんがヒゲメガネになってる
  

ちなみに坂崎さんはというと持ち前のコミュ力お化けっぷりを発揮し、所ジョージとも親交を深め、オールナイトニッポンの準レギュラーになったりしていました。すんごいですねぇー。
アルフィーの魅力の一つとして、坂崎さんを中心としたトークの面白さもあるといわれていますが、J君的には「アルフィーキッチン」の動画がおすすめです。70歳の仲良しイケおじ3人組がキャッキャしながら料理を作る動画ですが、面白いだけでなく観ている人をホッコリさせる何かがあります。

  

所さんとも親交が深い
  

1979年、新生アルフィーとしての再デビュー曲「ラブレター」が発売され、リーダーは坂崎さんから高見沢さんに交代し、バラエティ番組などにもちょこちょこと出るようになったアルフィー。

  

バラエティーにも強いバンド
  

しかし、コンサートなどで人気はあったものの、1983年に「メリーアン」が大ヒットするまでは、まだまだ苦労が続くのでした…。

そういえば「メリーアン」て、どういう意味なんでしょうね。外国人女性の名前だったとしてもあまり聞き慣れないですし…?と思って調べてみたところ、曲のモチーフになった映画「わが青春のマリアンヌ」のマリアンヌを英語読みするとメリーアンという発音になるのだそう…それはわからんぬ。

ということで、有名になった後のTHE ALFEEの活躍はいろいろと情報源がありますが、結成から有名になるまでの話がここまで詳細に描かれているのはおそらくこの「ドリジェネ」だけではないでしょうか。アル中(アルフィー中毒)のマストアイテムと言われるのもわかる気がします。まあとにかく引くほどプレミア価格のついた入手困難本ですので、全巻持っている人は家宝にしたほうがいいですよー!

  

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出典・引用)
「ドリームジェネレーション ~アルフィー物語~ 」 吉岡つとむ / 少年画報社

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