最もフィジカルで、最もプリミティブで、そして最もフェティッシュな魔女マンガ「魔物語 愛しのベティ」
「奥さまの名前はベティ、旦那さまはヤクザの鉄砲玉。ヤバすぎる二人はヤバすぎる恋をし、ヤバすぎる結婚をしました。特にヤバかったのは奥様がエロい魔女だったことなのです。」
今年もクリスマスがやってきましたね。葬送の…もとい早々にシュトーレンを食べきったJ君が今年も更新する「ふてほど」なレビュー。そう、当サイトでおなじみ年に一回のとびきり不適切なお下品クリスマス更新のお時間となりました。皆さん「もうええでしょう」という心境かもしれませんが、今年もやらせていただきます。
ところで、冒頭でご紹介したセリフ、「奥さまは魔女」という海外ドラマの一節をもじったものなのですが、気づいた方はいましたでしょうか?今宵はまさに奥様は魔女なお話…最高に可愛くてエッチでおぞましい押しかけ魔女の物語「魔物語 愛しのベティ」 をご紹介したいと思います。
「魔物語 愛しのベティ」は1980年から1985年にかけて「ビックコミックオリジナル」で連載された作品で、原作は小池一夫先生、作画は叶精作先生です。「これは性交(ファック)ではない訓練だ」「す…すごい…エレクチオン」等の名セリフでおなじみ「実験人形ダミー・オスカー」を描いたレジェンドコンビの作品ですから「魔物語 愛しのベティ」 もドエロいことになっていることは予想できるのではないかと思います。
駄目ヤクザと素っ裸魔女
ストーリーは、主人公のしがない下っ端ヤクザ、肝川胆平(きもかわたんぺい)が、怪我で重症を負っている女(なぜか半裸)を助けてあげたことから始まります。この謎の露出女こそ、本作のヒロインである魔女のベティ・バレンタインです。助けられたことをきっかけに胆平のことが気になりだすベティ。
痴女の宅急便
もちろんベティは魔女ですからこのようにホウキを使って空を飛べるのです。魔女の宅急便を彷彿とさせますね。
それより自分の下半身を気にしろよ
…まあ、見た目は「痴女の宅急便」って感じですけど。
しがないヤクザ稼業
魔女に惚れられた胆平はというと、中途半端な下っ端ヤクザ。鉄砲玉として敵対する組長のタマを獲ろうとするもあえなく失敗。逆に殺されかけてしまいます。
アマゾネス風魔女
しかし、胆平が気を失ってるスキに、ベティがさきほどの恩返しとばかりに組長を惨殺。
そう、ベティは普段は可愛らしい女の子の姿なのに、突然劇画調で魔女の姿になったり、猛々しいアマゾネスに変身したりできるのです。しかし共通するのは基本的に半裸だということ。服持ってないんか。
何故かハワイアン
偶然にも、胆平の背中にはベティにそっくりの入れ墨が入っていたのでした、どうやらそこに運命を感じたベティは胆平と結婚することを決意したのです。そして押しかけ女房ぶりを発揮します。
好きの圧がすごい
一度好きになったら止まらない、まるで「うる星やつら」のラムちゃんのような激しさですよね。まあうる星やつらというよりは「エロ性やつら」って感じなのですが。もちろん新婚ということで夜な夜なエッチに励む、胆平とベティです。しかしベティにはある致命的な欠点がありました。
盛り上がってくると
魔女モードに
なんと、エッチが盛り上がってくると、世にもおっかない魔女の姿に変化してしまうのです。
…これは萎えますね!
ここまではセクシーですが…
その舌やめろ
何度試してもこの通りです。本能には抗えないのですね。
念のため、一応、もう一度確認しますが…
ここまではいいムード
耳とキバがニョキッと
何度やってもこうなります。
ちなみに魔女ですから巨大化なんかもできたりします。胆平が他の女と浮気でもしようものなら…
絶対怒らせてはいけない
こんな感じで巨大化したベティが浮気現場に踏み込んできます。世にも恐ろしいシーンですね。こういうちょっとエッチなラブコメっぽい展開があるかと思えば、一応魔女のお話なので、葬送のフリーレンの世界を思わせるファンタジックな魔物とのバトルシーンもあったりします。
魔物との壮絶バトル
よく見ると魔物もほぼ下ネタ
もうなんだよこれ…
…よく見たら全然フリーレンぽくありませんでした!!強いて言うなら「葬送の痴女ーレン」ですなこれは。勇者淫メルならそうしたってことだよ!(してない)
こんな感じで序盤こそ現世でのちょっとエッチなラブコメシーンと、転生世界での魔法バトルを行ったり来たりするようなハードな展開の漫画なのですが、中盤以降、胆平とベティの間に子どもが生まれると、エッチなシーンやバトルシーンは鳴りを潜め、ほっこり子育てマンガに変貌します。
なぜかイクメンマンガへ
ものすごい方向転換ですよね。
さらに終盤にいたっては、なぜかノストラダムスの大予言でおなじみアンゴルモアの大王が1997年7月に地球を滅亡させるという話を信じこみ、MMRよろしく右往左往する謎展開になります。
ちょっと何言ってんのかわからない
いくらなんでも迷走しすぎだろ…
というわけで、性なる夜にピッタリ!?の可愛いんだかエロいんだかグロいんだかよくわからない人間と魔女のラブコメディ「魔物語 愛しのベティ」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?いかがだったでしょうかと言われても、何だこりゃ?という感想かもしれませんが、そういう方はインターネット老人会が泣いて喜ぶ話題のmixi2でもやりつつ、おだやかな年末年始をお過ごしください。
■■
出典・引用)
「魔物語 愛しのベティ」 小池一夫 / 叶精作 / 小学館 / ゴマブックス