これはグロい!グロトラマン!! 石川賢版「ウルトラマンタロウ」

これはグロい!グロトラマン!! 石川賢版「ウルトラマンタロウ」

ウルトラの父がいるウルトラの母がいるそしてタロウがグロすぎる!
皆様は故・石川賢先生をご存知でしょうか?永井豪先生率いるダイナミックプロに所属し、ゲッターロボのマンガ版などを手がけられていた先生ですが、オリジナルマンガのブッ飛びぶりが飛び抜けており、当サイトでは過去に「5001年ヤクザウォーズ」書籍の方でも「超護流符伝ハルカ」という作品を紹介しました。

実は、先日のトークイベントに石川賢先生のご家族の方が来てくださっていて、家族みんな楽しみにしてるので、ガンガン先生の作品をレビューしていいよ!みたいなありがたいお言葉をいただきました。そういうことなら遠慮なく・・・ということで、石川賢版「ウルトラマンT(タロウ)」を今回ご紹介します。しかし、この作品に描かれているウルトラマンタロウはJ君の知っているタロウと全く違ったトンデモなブツだったのです。


ウルトラマンシリーズのマンガ版といえば当サイトでは以前、楳図かずお版ウルトラマンをご紹介したことがあります。もう絵柄がまるっきり楳図かずお先生そのまんまって感じで、バルタン星人のキモさは筆舌に尽くし難いものがありました。また、冷や汗をかくウルトラマンというTVでは絶対にお目にかかれない珍シーンも出てきたりしています。


キモすぎるバルタン星人


ウルトラマンの冷や汗

また、かたおか徹治先生の「ウルトラ兄弟物語」では、サラリーマン以上に上下関係の厳しいウルトラ社会でストレスで酒でも飲まなきゃやってらんねえとばかりに酔いつぶれ、アル中で手がブルブルしている帰ってきたウルトラマンの姿が描かれていました。


飲まなきゃやってらんねえ!


手がプルプルしてます

いずれにしてもコミカライズされたウルトラマンたちの姿はTVシリーズで見る荘厳なヒーロー像とはかけ離れた、子供にはあまり見せたくないシーンが散見されます。そして、今回ご紹介する石川賢先生の描いた「ウルトラマンT(タロウ)」もハンパじゃないです。主にグロさで

「ウルトラマンタロウ」はTVでは1973年から1974年頃まで放映されていたウルトラマンシリーズで、J君も再放送で観ていました。ウルトラマンタロウの主な特徴として、ウルトラマン、ウルトラセブンなどの一連のウルトラマンシリーズのシリアス路線から脱却し、もっと親しみやすくてアットホームなイメージを取り入れていることがあげられます。J君の記憶でも、TVでウルトラの母とかウルトラ兄弟達がやたらタロウを助けに来たりして、「俺たちウルトラファミリー、ウルトラなヤツは大体トモダチ!」みたいな家族愛を推していた感じでした。そういったことを踏まえて石川先生の描くマンガ版の方を読んでみますと・・・


これ以外にもいろんなバージョンの表紙があります

まず表紙からしてアットホームな感じが皆無。どっちかっていうとアルマゲドン到来って感じですね。世紀末な感じが溢れまくってます。


子どもがトラウマになりそう


悲惨すぎる死に方

そして、容赦ない残虐シーンで人が死にまくります。さすがケン・イシカワ・・・子供向けだろうが遠慮しません。

タロウの攻撃もかなりエグイです。地球を守るために怪獣を倒すのは分かるんですが、なんかこう・・・もっと普通に倒せないもんなのかという描写が多いです。もうかなりのドS。たとえばこんな感じです。


口から行きます!

ギギ・・・


怪獣がバリーンて・・・

バリーン!


肉片を両手にぶら下げてます

ハア・・・ハア・・・ハア・・・
これじゃ怪獣が可哀想です!!
なにもそんなに完全に真っ二つにしなくても。

あんなに過激な倒し方をするもんだからカラータイマーもものすごいピコピコ点滅してます救心とか飲んだほうがいいレベルです。


動悸早すぎだろ

あと、ウルトラマンシリーズの定番の必殺技といえばやはり体から出す光線ですよね。でもタロウがやるとなんかグロいです。こんな感じ。


頭が溶けてます


憎しみを感じます

なんというか・・・愛が全く感じられない。(そりゃそうか)


お面じゃないんだから・・・

その他にも、怪獣の攻撃で顔面にヒビが入ったり・・・


もはやヒーロ-じゃない

突然、悪魔みたいになったり・・・


顔面が光る謎の技

奇面フラッシュみたいに顔が光ったり・・・
いろいろとウルトラマンシリーズの常識をくつがえす展開を魅せつけてくれます。

これだけではありません、タロウ本人以外にも色々とおかしいです。まず、TVのウルトラマンタロウといえば、ZATという地球防衛隊と協力して怪獣を倒すのですが、マンガのほうでは地球防衛隊など全く眼中にありません。


ビー玉威力ありすぎ

むしろ街のガキ大将が怪獣にビー玉を投げ、怪獣がビビってる隙に、タロウがやっつけるとか、非常に庶民との連携プレーのほうが目立ちます。っていうか、ビー玉投げてビビる怪獣てどうなんだ・・・。

また、先ほども解説したとおり、ウルトラマンタロウいえば他のウルトラ兄弟の友情出演みたいなものもウリになっています。マンガ版の方でもウルトラ兄弟は出てるには出てるんですけど・・・


なんで黒いんだよ・・・

こんな感じ。完全に不審者ですね。
え?これがウルトラ兄弟なワケがない、とても信じられないって?いや、でもね・・・


喋ってる方はエースです

ほら、ウルトラセブンっていってるし!
っていうか、「次の仕事」ってなんだよ・・・どう考えてもそのカッコだとドラッグの密売とかしかイメージできないよ!!

そんな感じで石川賢先生の描く衝撃作「ウルトラマンT(タロウ)」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか?ケン・イシカワとウルトラマンの化学反応は想像以上でしたね。今までウルトラマンの中で一番残虐なのはてっきりコイツだと思ってましたが、本当に怒らせたら一番怖いのはウルトラマンタロウさんなんでしょうね・・・(怖すぎるので思わず「さん」付け)。


タロウさんメンチ切りすぎ

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出典)「ウルトラマンT(タロウ)」 石川賢/円谷プロ/大都社
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